農業のシリコンバレーを目指す「DEEP VALLEY」戦略
深谷ねぎをはじめ、多様な農作物の一大産地として知られる埼玉県深谷市が、人口減少や高齢化による農業課題の解決を目指し、アグリテックの集積に挑戦します。
アグリテック集積戦略
深谷市が目指す「アグリテック集積都市DEEP VALLEY」の4つの戦略は以下のとおりです。
1)農業課題を集める
アグリテック企業に協力する農業者や実証フィールド、現場で起きている課題を集め、農業課題データバンクを創設します
2)解決する技術を集める
アグリテックコンテストを開催し先進的な企業を表彰し、製品化・事業化をオール深谷にて支援します。また、アグリテック企業と地域の農業関連企業や農業従事者との交流を促進します。
3)農業課題と技術をつなげる
深谷市の農業課題と技術のマッチングや、農業者・企業の相互理解を促進する活動を行い、技術の活用や企業活動の定着化を推進します。
4)取組みをひろげる
集積戦略を推進するコンソーシアムの設立や、農業従事者・起業家を始め異業種交流の促進を図ります。
ビジネスコンテスト「DEEP VALLEY Agritech Award 2019」
具体的な施策として、農業課題を解決する技術を表彰するアグリテックビジネスコンテスト「DEEP VALLEY Agritech Award 2019」の開催が発表されました。
「プロダクト部門」「コンセプト部門」の2つで行われ、応募受付期間は7月16日~8月31日まで、書類審査と二次審査を(プレゼン審査・面談、状況に応じて実地審査)経て、ファイナリストを選定します。
最終審査により選定された最優秀受賞者には、受賞者の製品化・事業化を支援するため、出資賞金として総額1,000万円を準備。併せて、深谷市内の協力農家や実証フィールドでの実証実験に向けた支援等、オール深谷体制で全面的に製品化・事業化を支援します。
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小島進市長は、「本プロジェクトは、一次産業から三次産業が一つの屋台骨の中に集合し、地域を変革できることを実証したいと考えています。そして、このチャレンジが確かな成果に結びついた暁には、これを「深谷モデル」として全国に発信していきたいと考えています」とアグリテック 集積都市 「DEEP VALLEY」への思いを語りました。
今後は「DEEP VALLEY」の真の実現に向け、地域の関係機関や企業も参加ができるコンソーシアムの設立なども検討しており、アグリテックが農業現場で生かされ、定着することを目指し、息の長いプロジェクトとして活動していく方針です。