宮城県有数の酪農の町が誇る『放牧育成』がすごい。丸森町が目指す酪農とは

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宮城県有数の酪農の町が誇る『放牧育成』がすごい。丸森町が目指す酪農とは

宮城県有数の酪農の町が誇る『放牧育成』がすごい。丸森町が目指す酪農とは
最終更新日:2019年07月29日

豊かな沖積平野が広がる宮城県。その地形を生かし、米をはじめとしたさまざまな農作物を全国に供給しています。宮城県内有数の酪農の町として知られるのが、丸森町。その背景には、酪農家を支える『丸森町町営放牧場』による放牧育成があります。阿武隈山地の自然に抱かれた町が目指す、これからの酪農とは。放牧場で日々、汗を流すお2人にお話を伺いました。

健康な基礎牛を育てる『放牧育成』で、酪農家の負担を軽減

宮城県の南端に位置する丸森町。町の北部を貫流する阿武隈川は、東北第2の大河として知られ、古くは年貢米や木材、木炭、石炭などの物資輸送路として利用されてきました。『丸森町町営牧場』は、阿武隈山地の山々で囲まれた山間部に位置し、昭和46年5月にオープン。以来、酪農家から子牛の放牧育成を受託し、健康な基礎牛(出産前の乳牛)を育てています。

「牛は育成の時期に一番手が掛かるため、乳牛を飼育しながら子牛を育てることは酪農家にとって大きな負担になっていました。町営放牧場は、子牛の育成を担うことで酪農家さんの負担を軽減することを目的の1つにしています」。

こう話すのは牧場長の大槻謙喜さん。65haの広大な放牧場には現在、137頭の牛が放牧され、新鮮な草を喰みながら、健やかに育っています。

かつて、養蚕業が盛んだった丸森町は酪農と併せて『ミルクとシルクの町』と呼ばれた歴史があります。やがて、養蚕業は衰退しますが、酪農家は最盛期に100件以上を数え、宮城県内における牛乳生産量トップを担ってきました。平成の市町村合併によって、その座を譲るも、培った酪農技術は継承され、新鮮でおいしい牛乳を供給し続けています。

「酪農はキツいだけじゃない。実は楽しくやれることが多い」と大槻さん

「放牧場のもう1つの役割は、健康な基礎牛を育てることです。育成期の放牧は、強健性、牛の採食能力を高める効果があり、それによって牛の耐用年数が長くなると考えられています。牛が健康で長生きすれば、生産量の増加に結び付き、酪農家の経営安定にもつながります」と、大槻牧場長。

酪農家にとって、大切な財産である牛を預かることは責任重大。そのため、放牧場では徹底した健康管理が行われています。牛の体調変化を敏感に察知し、給餌の量、牧草地から牧草地の移動など、多岐にわたる仕事を担っているのが若手のホープ、29歳の池田哲也さんです。

「生き物と向き合う仕事は初めての経験でした。自分にやれるかなという不安はありましたが、やってみると楽しいと感じる部分が、意外にもたくさんあったんです。酪農はキツいというイメージが先行しがちですが、休みもちゃんとあるし、自分のペースで仕事ができます。また、生き物を相手にすることで責任感や観察力が身に付いたと感じています」。

そう話す池田さんを優しく見守る大槻牧場長は、池田さんの仕事振りをこう評価します。「子牛のちょっとした変化に気づく感性が彼にはあると感じます。昨日に比べて餌を食べていない牛がいる、牧草地の移動のタイミングもきちんとチェックしてくれるので本当に助かっています。酪農は知識や経験があるに越したことないかもしれませんが、生き物を扱う仕事で一番大切なのは責任感だと、彼の仕事を見て、改めて思います」。

明るく、温かい人柄の大槻牧場長と、実直で勤勉な池田さんのお話を伺いながら垣間見たのは、「この人になら大切な牛を任せることができる」と、酪農家の皆さんが絶大な信頼を寄せて、子牛を預けていること。お2人を含む、4人のスタッフが尽力する子牛の育成は、酪農家の未来を支える土台でもあるのです。

大切に育てられた乳牛は、共進会(牛のコンテスト)でも高く評価され、常に上位にランクイン。また、毎年11月に開催される『あぶくまの里モーモー祭り』でも共進会が行われ、祭りの目玉として町民に親しまれているとのこと。市町村単位で共進会が行われているのは、とても珍しく、町が酪農と共に歩んできたことが伺えます。

畜産基盤を支える子牛育成センターオープンに向けて、新たな挑戦が今、始まる

乳牛の放牧育成技術を生かし、丸森町では『子牛育成センター』を2020年夏に開設する予定です。この事業では、繁殖農家や酪農家で生まれた子牛を預かり、生後12カ月までセンターで育成した後、市場に出荷すること等を目的としています。

「最近では肉用繁殖牛を飼育している酪農家も多く、乳牛同様、一番手が掛かる育成時期を委託したいという需要が高まっています。健康な子牛を育てることが、子牛育成センターの最大のミッションです」と、1年後のオープンに向けて抱負を語る、大槻牧場長。

順調に事業を拡大する放牧場ですが、その道のりは決して平坦なものではなく、後継者不足による酪農家の減少、東日本大震災における原発事故の影響など、難しい問題に直面したこともあったと、大槻牧場長は言葉を続けます。

「東日本大震災の原発事故の影響を受け、近隣の牧場は閉鎖に追い込まれるところもありました。丸森町町営放牧場は閉鎖ではなく、除染を行うことで酪農家の存続を死守した経緯があります。それは、町が牛と共に歩み、酪農を大切にしてきた証でもあります。その思いを、子牛育成センターにも継承していきたいですね」。

農作物が育ちにくい山間部において、養蚕、酪農と、常に道を切り拓いてきた丸森町。この地には、新たなことにチャレンジする精神が根付いています。

酪農をやってみたい、牛を育ててみたい人は、丸森町でその一歩を踏み出してみませんか?丸森町では地域おこし協力隊をはじめ、新規就農者など、町のサポーターを広く募集しています。

阿武隈山地の自然に抱かれた丸森町が、あなたの挑戦を力強くバックアップしてくれることでしょう。


丸森町は2019年8月4日に仙台で開催される「就農FEST」に参加します。
詳細はこちら


【お問い合わせ】
宮城県丸森町役場農林課農政班
住所:宮城県伊具郡丸森町字鳥屋120番地
電話:0224-72-2113
FAX:0224-72-3041

丸森町の地域おこし協力隊の応募条件はこちら

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