農業者の負担軽減と生産性向上を
笑農和が開発したスマートバルブ「paditch valve 01(パディッチバルブゼロワン)」は、設置することにより遠隔操作・自動制御で水田の水位管理を省力化できるサービスを提供します。同社が提供してきた開水路向けのスマート水田サービス「paditch」のノウハウをベースに、農研機構生研支援センター「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」の支援を受けて、水田パイプライン用に新規開発したものです。
全国主要都市に事業拠点を持つマサル工業が「paditch valve 01」の販売代理店となり、笑農和と共同で全国の農業者や土地改良区、自治体等への販売と導入支援、保守サポートを行います。2020年度の販売予定数は、500 台を見込みます。
マサル工業の「MH型フィールドバルブ」は、全国の水田パイプライン用バルブとして広く使われており、2019 年現在で16 万台以上が設置されています。今回の協業により、専用のアタッチメントを介して「paditch valve 01」を連結するだけで、すべてのバルブをスマート化することが可能となり、農業者の負担軽減と生産性向上に役立てます。
サービスの主な特徴

サービスイメージ図(「paditch valve 01」は、「paditch valve 01」本体と、専用の水田センサー、LPWA、基地局(屋内)、操作のためのアプリケーション利用のセット商品)
・既存のバルブに後付け
「paditch valve 01」は、既存の水田パイプライン用バルブに専用のアタッチメントで連結して利用します。バルブ本体の交換工事を行うことなく、すでに設置されているバルブをスマート化することが可能です。
・低価格
既存のバルブと連結する方式の採用、部品点数の削減などによりコストを抑制し、従来製品と比較して導入コストの大幅な削減を可能としました。
・LPWA によりランニングコストを抑制
「paditch valve 01」は農業者が複数のスマートバルブを利用することを想定し、通信回線の集約が可能なLPWA通信技術(消費電力を抑えて、遠距離通信を実現する通信方式)として、LPWA の一種である無線通信プロトコルLoRaWANを採用しました。これにより、従来はセンサーやバルブなど機器ごとに必要とされていた携帯電話回線を省いて、LPWA基地局のみに集約することでランニングコストを大幅に抑制します。
paditch valve 01 単体価格:49,800 円(税別)
(※)水田センサー、LPWA 基地局、アプリケーション利用料含めたセット価格は未定(2019年8月現在)。最低 5 セット以上での販売を予定。
※2019 年11 月からの申し込み受付開始に先駆け、「paditch valve 01」の設置可否を診断するための現地事前調査(無料)の受付を2019 年9月1日から開始します。