物流拠点の共同利用でコスト減 調達・販路も拡大へ
ビビッドガーデンとの協業では、米の直売プラットフォーム「コメチョク」を開設し、神明HDの米産地との繋がりを活用して消費者向けの情報提供を行いつつ、付加価値の高い商品を販売する。神明HDは、ビビッドガーデンに出資も行う(額非公表)。
農業総合研究所との連携では、それぞれが得意とする米農家、野菜農家とのネットワークと調達力を活かして集荷量を拡大するほか、神明HDが利用する全国92の集荷場を配送センターとして共同使用を行う。
米、青果の合計で年間約1800億円の農産物を取り扱う神明HDの藤尾益雄(ふじお・みつお)社長は、「両社とは、日本の農業を活性化するという起業理念に共通点を持つ。当社が最も弱いB to Cへのアプローチなどを、協業を通して強化しつつ、より生産者にメリットのある流通の仕組みを作っていく」と話した。
神明HDは、植物工場を建設して農閑期の米農家が副業として働く環境を提供したり、幅広い販路を活かして販売方法を提案するなど「川上からの生産者支援」(藤尾社長)にも注力している。