エア・ウォーター・バイオデザイン株式会社『土壌分析装置』の特徴
2018年1月に発売された『土壌分析装置(EW-THA1J)』の特徴を簡単にご紹介させていただきます。
1、測定時間約14分! その日のうちに
一般的に分析機関に土壌分析を依頼すると、結果が返ってくるまで約2週間~2カ月かかることが多くあります。一方当社の『土壌分析装置』は、土を持ち込み短時間で「成分バランスの測定」、「施肥提案」が可能です。
2、誰でも簡単に測定可能
一般的な測定では簡易的な分析キットでも、分析のための試薬準備や前処理が面倒だったりすることもあり、定期的・継続的に分析を行うことが難しいと言われています。
当社の『土壌分析装置』は、分析用のカートリッジに各成分の反応試薬が内包し、調合作業の手間をなくして、専門家だけでなく農業法人様や協同組合様をはじめ農家様に至るまで、多くの方にお使いいただけるようになっています。
3、作物に適した肥料の種類や施肥量をレポートで提案
分析結果として各成分の量をチャート表示し、併せて作物に適した肥料の種類や必要な量を提案するレポートを家庭用のプリンターで出力することができます。
そのほか、オリジナルの肥料のリストや作物リストの作成、コンパクトなサイズ感(幅318mm ×奥行162mm ×高さ153mm)など、さまざまな魅力があります。
※『土壌分析装置』について、詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
『かまくらやさい®』、6次産業化にも取り組む株式会社エヌシップ 長倉さん
今回は、『土壌分析装置(EW-THA1J)』を導入いただいた山形県の株式会社エヌシップ代表・長倉さんを取材しました。
「農業とは、農作物を作る事だけでなく、口に入るまでが農業です」を基本理念とし、ほぼすべての農作物を、特別栽培の基準で栽培している企業です。特別栽培の基準を満たすために肥料、農薬だけでなく堆肥や栽培管理体制にもしっかり配慮。冬期限定で『かまくらやさい®』という雪中で貯蔵した糖度の高い野菜を出荷しています。また、紫キャベツやアスパラガスなどの野菜ジェラートも販売し、6次産業化にも取り組まれています。
『土壌分析装置』は、自分自身で検査することができ、すぐに結果がでることに興味を持っていただき、2018年4月に導入されました。月に10検体程度を測定し、施肥管理を行っているそうです。
「必要な時に、自分の目で確かめられる」それが魅力です
『土壌分析装置(EW-THA1J)』の導入の背景、また導入の決め手をお伺いしました。
もっと手早く分析をして、結果を活用したい
当社は、山形県の農業法人で、総面積15haの圃場で、1年間に1作の周期で、主にズッキーニ、ネギ、キャベツ、ニンジンを生産しています。安心・安全をモットーに特別栽培の基準のもと、、土づくりにはこだわりをもって取り組んでおり、オーダーメイドの肥料を使用しています。
土壌分析は外部機関に依頼すると結果が分かるまでに約2カ月かかってしまうこともあり、導入前は検査をしても分析結果を土づくりに活用できていませんでした。
「なんでこんなに肥料を入れなきゃいけないんだろう」と思っていました
専門家から施肥指導を受けた際に、前作の実績などの情報が考慮されておらず、「本当にそれでいいのか?」と思っていました。また以前から「なんでこんなに肥料を入れなきゃいけないんだろう、本当に必要なのか」と考えるようになりました。
そんなときに発売されたエア・ウォーター・バイオデザインの『土壌分析装置』は自分で操作ができ、短時間で分析結果を得ることができるので、とても魅力的に感じました。また価格も高くはないので購入を決めました。
土壌成分を見える化することにより、変化がありました
実際に『土壌分析装置』を導入することにより、使用前と使用後で変化があったのかをお伺いしました。
朝に分析して、その日に施肥設計、施肥ができる
『土壌分析装置』の大きさは、プリンターほどですので、自宅机に置いて活用しています。朝に分析をし、その日のうちに従業員に施肥の指示を行っています。
当社の圃場では過去に石灰欠乏症でキャベツの葉枯れ症状が出たことがありました。導入した『土壌分析装置』で早速測定した結果、苦土の成分が多く、作物の石灰吸収を苦土が妨げている可能性が考えられ、これまで施肥指導に従って苦土石灰により酸度矯正をおこなっていたところを、炭酸カルシウムの施用に変更しました。さらに土壌成分の見える化により、施肥量をkg単位できっちり管理するようになり、社員の施肥に対する意識が改善されてきました。
キャベツの収穫量が昨年比4倍、ネギが2倍に
『土壌分析装置』を導入して、特に肥料コストの削減と収穫量の増加を実感しています。肥料コストについては、減肥により約20%削減、収穫量については、キャベツが導入前の4倍、ネギが2倍になりました。土壌分析を行うのに試薬や分析カートリッジのランニングコストが発生しますが、それでも実施する価値があると考えています。
肥料コストの削減でランニングコストは十分回収できていますし、多施肥による病害から作物を1%でも救うことができれば、さらにその効果は高くなります。以前はキャベツの軟腐病被害がありましたが、『土壌分析装置』を導入し、窒素量を適切に管理できたこともあって、ほぼ発症せずに済んだと感じています。導入以降は収穫量も安定し、今となっては農作物生産に欠かせないパートナーとなっています。
取材を終えて
取材の最後に、「今朝採れたものです」と、トウモロコシを生で頂きました。生で食べるのは初めてだったのですが、えぐみや渋みが一切なく、とっても甘くジューシーで、シャキシャキとした食感に感動しました。
長倉さんは「空いている畑で作ってみただけですよ」と謙遜されていましたが、こんなところにも「土づくり」に対するこだわりを垣間見ることができました。
長倉さん、どうもありがとうございました!!
私たちはこれからも、土壌分析をもっと身近なものにしていくことで、農業生産の効率化に貢献していきたいと思います。
本製品についてより詳しい内容を知りたい方は、弊社までお問い合わせください。
<問い合わせ先>
エア・ウォーター・バイオデザイン株式会社
営業推進部 国内事業グループ
〒650-0047
兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目3番1号
国際くらしの医療館・神戸3階
TEL(代表):03-6666-3508
FAX(代表):03-6666-3509
◆エア・ウォーター・バイオデザイン株式会社のホームページはこちら
<取材協力>
株式会社エヌシップ/農事組合法人えぬふぁーむ
〒999-5406
山形県最上郡金山町大字山崎字三枝11
TEL: 0233-52-7100
FAX: 0233-52-2848