決まった時間の中で、育成に従事する
日高地方で農業に従事していた加藤現一社長の祖父が、昭和12、13年ごろに軍用馬の生産をしていたことが、この会社の誕生のきっかけになります。平成2年に育成を専門とする『有限会社加藤畜産』を興し、現在は、約250頭の乳牛を育てています。事業規模の拡大を図るため、現在、牧草の倉庫を建てている真っ最中。来年末(令和2年)までに、更に140頭の乳牛を増やす計画です。
「うちは、離乳後の牛を市場で買い付けし、1年から1年半育てて22カ月程で出荷しています。繁殖もしていますが、分娩前に出荷するのが基本です。緊急を要する対応もほとんどありません。決まった時間の中で、しっかり仕事が終わる職場です」と、加藤社長は言います。
育成の仕事は、一般的に200頭に対して、1人が世話をするというのが目安だそうです。『有限会社加藤畜産』では、250頭の牛を飼育。社長と奥様、勤続4年目になる佐々木さんの3名体制で、業務に当たっています。この人数でも、約400頭まで拡大しても対応できるそうですが、スタッフ全員が働きやすい職場の環境を整備することを第一に考えています。加藤社長は「仕事は何事も余裕がある方が良いからね」と話します。
大切なのは、牛の健康に配慮した環境整備
最も大事にしていることは、「いかに牛をベストな状態で育てることができるか」という点です。入社当初は、まず餌箱の掃除から始めます。慣れてきたら、餌やり、除ふんなど牛舎の寝床の掃除と、牛舎での仕事を段階的に覚えてもらいます。その後は、水槽タンクの清掃、冬は除雪などの仕事に従事していきます。
「人と同じで、牛も清潔なところで、ストレスなく過ごすのが一番。餌を食べないのは、調子が悪いということだから、察知できる力を養ってほしいね。でも大丈夫、毎日世話をしていたら分かるようになるよ」。
この牧場では、飼料用作物も育てています。栄養たっぷりのデントコーンや牧草を作るため、堆肥も畑に還元、循環型農業を実践しています。畑の作付けが始まる3月末ころから5月20日ころと、収穫期の9月末から約1カ月間は、牛の世話と畑作業の両方に携わります。一番忙しいこの時期でも、週1回の休みはしっかり取得できるので、メリハリを持って仕事に取り組むことができます。
勤務時間は、朝5時から夕方の5時まで。出産にかかわる業務や搾乳作業がないので、この勤務時間内に仕事を終えることができるのも、魅力です。
入社から4~5年経ち、一通りの仕事ができるようになれば、毎週火曜日と金曜日に行っている、牛の買い付けにも同行してもらうことも考えています。加藤社長が購入した牛を、けがをしないように運ぶという、重要な役目を果たすだけでなく、日本一の規模を誇る、早来の市場で、買い付けの仕事を間近に学ぶことができる貴重な機会にもなります。
アットホームな雰囲気と、活躍を後押しする待遇が魅力
加藤社長から、多様な業務を直接教わることができるので、牧場の仕事が初めてでも、心配は要りません。
「牧場の仕事が初めてでもすぐ慣れるよ。ただ、生活のためだからと思って働くのと、もっと牛のことを学びたいと思って向上心を持って働くのとでは、同じ仕事でもスピードや成果は全然違うものになります。動物が好きで、前向きに取り組める人は、しっかり応援するので、興味があったら気軽に来てほしい」と、言います。
何でも気軽に相談できるアットホームな雰囲気で、学んでみませんか。
【お問合せ先】
有限会社加藤畜産
住所:北海道勇払郡むかわ町汐見622-9
電話:090-3019-0608