収穫逓減の法則とは? 農業現場での事例、回避するための行動も解説

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収穫逓減の法則とは? 農業現場での事例、回避するための行動も解説

収穫逓減の法則とは? 農業現場での事例、回避するための行動も解説
最終更新日:2019年11月19日

「売り上げが増えたのに利益が減っている」「人を増やした割に収益があがらない」こんな状況に陥ったことはありませんか?それ、“収穫逓減”かもしれません。
収穫逓減(しゅうかくていげん)とは、何らかの投資をしたものの、それに見合った利益がでていない状態を指します。
農業に限らずどの業界にも当てはまるので、経営拡大を考えている人はこの機会に押さえておきましょう!

収穫逓減とは?

農業も含め、経営では、人、もの、資金など何らかのエネルギーを使います。その結果、元の状態より収益が大きくなれば「逓増」であり、小さくなれば「逓減」になります。
実際の農業現場に照らし合わせて、起こりえる“収穫逓減”と注意点を紹介します。

農業現場でよくある収穫逓減

肥料を増やしたのに収量が増えない

農業での収穫逓減の法則を、肥料と農作物の関係性で説明します。

やせた農地に肥料を与える(投資行動)と、土が肥えて農作物の収量が増えます。この状態を「逓増効果がある」といいます。
ところが、一定水準以上の肥料を与え続けると、肥料の量と収量が比例しなくなり、肥料を投下した金額や手間に対して収量が見合わなくなります。この状態を「収穫逓減する」といいます(別名、収量漸減の法則とも言われます)。

収穫逓減にならないよう、土壌の状態や作物に合わせた肥料を選択し、施肥するタイミングを見極めましょう。

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農地を広げたのに収量が増えない

所有する農地を広げれば耕作できる農地が増加するのですから、収穫物も増加するはずです。ところが、収穫逓減の法則によれば、ある時点の広さから収穫物の増加「率」は減少します。
なぜならば農地の追加取得を続けていけば、肥沃(ひよく)な農地のみならず、非効率な場所(日陰や土地の隅、高低差がある土地など)も取得することとなるためです。
広さという規模を拡大しても見合うだけの収穫が見込めないことがあります。
その対策として、規模拡大を行う前に現地調査を行うなど、収穫逓減リスクを理解し、逓減内容の許容範囲を把握しておきましょう。

従業員が増えたのに生産性が上がらない

労働力投下と生産性の関係性を見てみましょう。
複数人で農業経営を行うと意見が割れたり責任の所在が不明確になるなど、他の人への遠慮や当事者意識減少から、生産性が低下することがあります。
また、農業に限らず、従業員数が増えるとコミュニケーション不足が生じやすく、生産性の低下を招くことがあります。
このように、労働力の増加率ほどの収穫物の増加率がないことを、収穫逓減といいます。従業員を増やすと利益が減る、という意味ではありません。
採用する際に期待する役割を伝えておく、作業やルールを分かりやすくするなど、経営拡大には人材戦略が大切である事がうかがえる事例です。
ビジネスを大きくするためには乗り越えるべき壁ともいえます。

周辺環境で収穫逓減になることも

市場の需要が増加する局面では、投資活動を積極的に行えば行うほど、売り上げが上昇することが多いです。需要が落ち着くと、新規購入の売り上げの伸び率は鈍化します。
需要は一定であっても同業他社が増加し供給量が需要を上回ることもあります。競争原理が働き、自社の売り上げは減少することもあります。
売り上げが減少すると、毎月の店舗家賃や給料などの固定費が利益を圧迫します。
投資を行えば、ある時点までは儲けが増えるけれども、ある時点を越えると儲けが増える割合が減っていくことがあります。これも収穫逓減です。
設備投資や事業計画作成など、資金繰り検討の際には、収穫逓減の考え方を取り入れてリスクヘッジするのも有効です。

収穫逓減を回避するためには

なにごとにも「ほどよい量」を把握することが大切です。
働きすぎは仕事のパフォーマンスが下がります。休息も「収穫逓減の回避」につながります。
設備投資や人材投資をする際には、成長率が鈍化する場合もありますので、注意しましょう。
この投資を行うとどれだけの儲けが上がるか、何年で回収できるか、といった「損益分岐点」を意識することが大切です。損益分岐点とは、例えば、家賃が10万円のお店で利益を出すためには、少なくとも1つ100円の商品を1000個以上は販売しないと利益が出ない、といった黒字と赤字の分岐点(個数や金額の分岐点)のことです。本来は、開店中の電気代などの設備費や従業員の給与などの人件費もかかります。何個以上販売しなければならないかを整理してみましょう。
そして、収穫逓減が発生した時への備え(資金確保など)ができているかということも考えてみてください。

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