行政×農家×就農者でつなぐ南阿蘇村の未来。手厚い就農サポートをレポート

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行政×農家×就農者でつなぐ南阿蘇村の未来。手厚い就農サポートをレポート

行政×農家×就農者でつなぐ南阿蘇村の未来。手厚い就農サポートをレポート
最終更新日:2019年11月25日

阿蘇五岳のふもとに広がる熊本県南阿蘇村は、日本名水百選の白川水源をはじめ、豊かな湧き水に恵まれた美しい村です。同村では、約8年前から地域農家の高齢化や後継者不足の解消をめざし、『南阿蘇村農業研修生受入協議会』を設立。受入農家で最長2年間の研修を実施するとともに、空き家バンクや農地の紹介から子育て支援、各種助成事業紹介に至るまでワンストップサービスの就農支援を実現しています。現在も国や県、村独自の手厚い制度で未経験からの就農をサポートしている南阿蘇村の就農支援の魅力を探るべく、研修生を受け入れている3軒の農家を訪ねました。

農業の合間に長期のバカンス休暇あり!? メリハリを大切に農業を楽しむ

主にハウスでアスパラガスを育てる藤原孝誠さん(59)は農業歴40年の大ベテラン。農事組合法人久石ファームの代表を務め、ベテラン農家と新規就農者の架け橋的な役割を担う存在でもあります。

受入農家の藤原さん(左)と研修生の伊藤さん(右)

「研修は専門用語を覚えることからはじまります。毎日少しずつ専門用語や道具の使い方、作物の管理の仕方を教えていきますが、言葉だけでは伝わりにくい部分もあるので、まずは自分でやってみせるようにしています」と藤原さん。
特にアスパラガスでは、前年度から次年度の計画を立てていくため、日々の業務の意味や全体を理解してもらえるよう丁寧に説明することを心掛けているそうです。

藤原さんのもとで研修を受けるのは伊藤達也(42)さん。学費が必要な年頃の子どもたちを育てる伊藤さんは、稼げる農家になることを重視。藤原さんから経営管理のノウハウまで学んでいます。
「最初は不安もありましたが、受入農家の藤原さんをはじめ、役場の方、協議会の方、農業委員の方、JAの方など多くの方にサポートしていただきました。藤原さんが良く話してくれるように、農業には正解がないのでこれからも先輩農家の皆さんに教わりながら臨機応変に対応できる知識量を増やしたいと思います」と伊藤さん。未経験からの挑戦でしたが、今では自分の手で農作物を一から育てられるやりがいを感じていると話します。

「農業を楽しく続けるコツは、余暇を楽しむこと。仕事一辺倒になると面白くないですし、自分の楽しみがあれば収穫の喜びもさらに増しますから。私も農業の合間に1カ月弱の休みを入れて、家族とスキー旅行やキャンプに出かけるんですよ」と藤原さんにベテランの立場からアドバイスをいただきました。
代々農業を営む藤原さんが思う南阿蘇村の魅力は、阿蘇五岳を望む美しい景観です。特に夜明けから仕事をはじめる収穫期の朝焼けは、息をのむほど美しいそうです。

「農業には正解がないので、たくさんの方々に教わりながら知識を増やしていきたいですね」と伊藤さん

南阿蘇村の美しい景観を守り受け継ぎ、農業で地域を盛りあげたい!

次に訪れたのは、ミニトマトやメロン、米、レタスなどを育てる下田剣太郎さん(31)の作業場です。地元の若手生産者のリーダー的な役割を務め、『AgriGRAND』という生産者グループを立ち上げている下田さんのもとで研修を受けるのは、同じ地域で育った先輩後輩の仲でもある辰巳凌(21)さん。

受入農家の下田さん(右)と研修生の辰巳さん(左)

「自分の農場だけでなく、それ以外にもいろいろな人や農場の世話をしていて、地域を盛りあげるために自ら率先して動いている先輩の姿に刺激を受けています」と辰巳さん。
とはいえ、辰巳さん自身は研修をスタートしたばかり。まずは、作物の育て方や経営ノウハウなど、これから学ぶべきことは多くあります。

「2年間の研修期間中にすべてを習得するのは難しいので、まずは農業を生業とするための基礎的な知識を身につけてもらえたらと思います。研修が終了した後も受入れ農家を中心にみんなでサポートしていきますから」と下田さん。近年、農家の高齢化が進む村では、農地に関する相談を受けることも多いそうで、若手にはさまざまなチャンスがあるといいます。

「農業は一人でできるものだと思われがちですが、実際は人と人との助け合いによる部分が大きいもの。地域の人とのコミュニケーションが大切になります。その点、南阿蘇村では新規就農者へのサポートが手厚く、行政が窓口となることで解決できることも多いと感じています」。さまざまな支援制度や助成金制度をはじめ、初期負担を少なく就農できる仕組みが用意されているので、上手く活用して欲しいと下田さんは話します。
「これから就農を目指す若い人には、地域の農業についても一緒に考えて欲しいと思います。若手で力を合わせて南阿蘇村の素晴らしい景観を守り受け継いで行きましょう!」と力強いメッセージをいただきました。

「複数農場を経営する下田さんから全体を見渡しながら日々の計画を立てる大切さを学んでいます」と辰巳さん

門外不出! 天候に左右されにくい大玉トマトの育て方を惜しみなく伝授

最後に訪れたのは、山室啓志さん(61)のハウスです。約40aのハウスでは、大玉トマトをメインに栽培しています。研修を受けるのは、熊本県菊陽町出身の工藤拓也さん(31)。

受入農家の山室さん(右)と研修生の工藤さん(左)

「大玉トマトを栽培していた祖父のハウスを継ぎたいと研修を希望しました」と2019年4月から南阿蘇村で研修をスタートしています。
とはいえ、農業はまったくの未経験。山室さんも研修生の受け入れは初めてだそうです。
「最初は説明してもきちんと伝わっているのだろうかと心配していたんですよ。毎日の作業を日誌に記録してもらい、分からないところを次の日に聞いてもらうようにしていたら、面倒になるくらい質問されるようになりました(笑)」と山室さん。
春から研修を受けている工藤さんがいちばん驚いたのは、今年は長雨の影響もあり収穫が思うようにいかないという声が聞こえてくる中、常に一定規模の収穫を可能にしている山室さんの栽培技術です。

「山室さんから最初に説明を受けていましたが、実際に収穫期間の最初から最後まで一定量を安定して収穫できていたので本当に凄いと感じました!」と工藤さん。
その特別なノウハウは毎日の日誌に記されており、なぜそうするのかという理由まで惜しみなく伝えてくれる山室さんに感謝しているそうです。また、受入農家の紹介を通じて地元の人たちとつながれるメリットも大きいといいます。
「南阿蘇村に移り住んで思うのは、空気がおいしいことですね。朝焼けと夕焼けの眺めも素晴らしいんですよ。自然風景が身近にあり、ゆっくりした時の流れを感じています」と南阿蘇村での暮らしをすっかり気に入っている様子の工藤さんでした。

「不安だったのは夏場の体力面。いちばん暑い時間帯を避けるなど、時間調整してもらえたことで乗り切れました」と工藤さん

研修生一人ひとりの心に寄り添う『南阿蘇村農業研修生受入協議会』

3軒の受入農家を訪ねた取材では、それぞれに異なる就農理由や理想を持つ研修生に対し、行政や受入農家が一緒になって数年後の未来を描いている様子が印象的でした。今後も農業を担う人材確保のため、南阿蘇村では行政が主体となり「農のしごと」フェア&相談会や日帰りの就農・就業ツアーを実施。一方で、新規就農者の負担を減らす下限面積の引き下げや東海大学と協力する阿蘇援農コミュニティープロジェクトなど多方面から就農を支援しています。雄大な阿蘇の自然に抱かれ、豊かな水や環境に恵まれるのはもちろん、出会う人の温かさを感じながら新しいスタートを切ることができるのも同村の魅力です。

窓口で親身に相談を受けるのは、南阿蘇村役場農政課の山室さん(写真右)と同課の古澤さん(写真左)。「何でも気軽に相談してください」と2人

各種イベントを通して就農をサポート

就農支援の情報発信イベントとして農のしごとフェア&相談会や日帰り就農ツアーを行政主導で実施。就農相談に応じている

■南阿蘇村役場■
〒869-1404 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字河陽1705-1
<問い合わせ先>
・農政課:山室、古澤 TEL0967-67-2706
 E-mail nosei1@vill.minamiaso.lg.jp
南阿蘇村のホームページはこちら

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