「ファーモ(farmO)」とは?
有機農業にまつわる多くの課題を解決し、営農のハードルを下げることを目的に一般社団法人「次代の農と食をつくる会」のプロジェクトとして坂ノ途中で開発・運営しているWEBサービスです。
農業者と買い手(バイヤー)のマッチング機能「さがす」、農業者同士の情報交換できる「ひろば」という2つの機能を2017年9月にリリースしました。
2019年11月現在、498件の生産者と271件のバイヤーが登録しており、日本最大級の有機農業者データベースになっています。
決済簡便化&発送コスト削減で、農家の負荷を解決へ
生産者の仕事には、栽培以外の業務も多く含まれます。出荷情報の共有・受発注・納品書の作成などの作業、そして配送に掛かるコストは大きな負担となっています。今月リリースしたサービスは、それらの問題解決に向けて作られました。
1) 決済おまとめサービス
farmO事務局が、企業間後払い決済・請求代行サービス「MF KESSAI」を通じて、与信調査・請求書送付・代金回収を行います。これにより、生産者は事務仕事に費やしていた手間・費用を削減し、且つ安全に取り引きできるようになります。
2) 発送お助けサービス
物流会社と連携し、全国約7,000か所にある指定の物流センターへ持ち込むことで、配送料金を引き下げられます。
※サイズや地域によっては、割安にならない場合もあります。
farmOの導入事例
京都近郊の生産者とバイヤー、それぞれ30軒ほどが集まるコミュニティ「京都オーガニックアクション」は、farmOを活用しています。共同物流便を運行することで、物流の費用を低減させるとともに、各々のつながりが生まれて取り引きが活性化、また、労働時間も短縮させています。これらは、farmOのマッチング機能・受発注機能の活用によるものです。

京都オーガニックアクション、生産者とバイヤーが一堂に会す会議の様子
持続可能な農業の普及を目指す坂ノ途中は、新しく農業をはじめる人の新規就農者のパートナーとして、野菜を中心とした食品ECを展開しています。提携先約250件のうち9割が新規就農者で、営農の壁になりやすい販路を担うことで、多くの人の農業参入を支えています。就農を希望する人の約9割は、有機農業など環境負荷の小さい農業に興味を持っているため、その受け皿をつくることで持続可能な農業の普及を目指しています。
farmOは登録・年会費無料。2020年度中に2,000軒の生産者の利用を見込んでいます。