お悩み1:採れた野菜や果物の加工品を製造・販売する時に気をつけることは?
中田さん
と語るのは、日吉・技術部 分析研究課 課長であり薬剤師でもある中田 俊芳(なかた としよし)さん。例えば家庭では採れたての土のついた野菜をキッチンで洗って調理しても、すぐに消費してしまうのでそれほど問題になりませんが、食品製造業としてはアウトになってしまいます。下処理と上処理を行う場所を区分けするなど、「菌をもってこない」「菌を増やさない」等の製造工程の衛生管理が重要になってきます。
また「6次産業化」を進める農業法人は、地域の補助金を元手に行うところも多いでしょう。ところがせっかく補助金をもらって設備投資したにも関わらず、製造場所の衛生管理が不十分でやり直さないといけない、ということになれば次に投じるのは自費。後で後悔しないためにも、開発段階から安全性も考えた製造工程を作ることが大切です。
「お客様からは“このお茶葉や野菜に何か有用な成分が入っていないか検査してほしい”という依頼を頂きます。このように付加価値を高める検査も大切ですが、私たちとしては美味しいものを作る情熱と同じくらい、安全なものを作る事にも情熱をかけていただきたいと思っています。そこを見落とすと食中毒のリスクなどにより、せっかくの良い商品も販売できなくなってしまいますから」
日吉では「6次産業化」をサポートするため、調理場の衛生検査、賞味期限や栄養成分表示の検査などを実施しています。食品の製造販売には定められた法律があり、始める前にまずチェックするのが大事と言えそうです。
お悩み2:農園で人気のジュースを販売したいが、このままで大丈夫?
梶田さん
というのは、中田さんと同じく技術部 分析研究課の食品衛生係 主任・梶田 香奈(かじた かな)さん。日吉では完成した清涼飲料水に大腸菌群やヒ素などの有害物質が入っていないかを確認する成分規格検査に加え、使用する水の製造基準検査も行っています。日本の水道水は安全性が高いため、水道水を原水として用いる場合は大丈夫ですが、地下水や井戸水を用いる場合は定められた基準を満たしている必要があります。基準を満たしているかを確認するために日吉では定期的な検査の実施を推奨しています。
ぜひ6次産業化をスタートする前にリスクや法的な基準、検査の必要性についても目を向けていただきたいと思います。
お悩み3:GAP認証を取得するために必要な検査は?
GAPとはGood Agricultural Practiceの頭文字を取ったもので、直訳すると「よい農業のやり方」という意味です。地球環境にやさしい持続可能な農業を目指そうと1990年代から欧州で始まり、日本では食品偽装などが問題になった2000年代より徐々に認知度が高まってきました。海外へ農作物や加工品を輸出する際や国際的なイベントで販売する食品にはGAP認証が義務づけられているため、特にここ近年、取得率が急激にアップ。「国際競争力を高めたい」「取引をよりスムーズに行いたい」「経営や労働環境の健全化につなげたい」などの理由で、GAP認証を取得する農業法人が増えています。
中田さん
持続可能な農業につながる多くの基準が定められているGAP認証。認証を取得するためにどのような検査が必要なのか? 難しい、分からない、と思ったら、私たち専門の検査会社にご相談下さい(ただし、日吉はあくまで検査機関であり、GAP認証の認証機関ではありません)。
厚生労働省の登録検査機関である日吉へまずはご相談を!
1955(昭和30)年に創業した日吉は、約90種の多種多様な事業認可を受ける厚生労働省の登録検査機関。検査・分析の確かな技術と長年培ってきたノウハウを生かし、環境、農業、食品などの分野に幅広いサービスを提供しています。GAP管理で求められる国の登録検査機関、ISO17025認定、日本GAP協会が推奨する機関のすべてを満たし、最新機器を駆使して多くの検査項目を自社で分析することができる数少ない検査機関でもあります。
「はかる・みる・まもる」をワンストップで行う日吉に、何でもご相談ください。
※農業法人向け検査については以下の早見表をご覧ください。
食品製造に使用する水(製造用水)、製造場所(衛生点検)、商品(賞味期限、栄養成分表示)、原料(農薬、米の場合は重金属カドミウム) | |
農産物(農薬検査)、生産工程で使用する水の安全性(水質検査)、土壌のリスク評価(農薬や重金属、放射能検査) | |
栄養成分検査 |
<お問い合わせ先>
〇株式会社日吉 技術部 分析研究課 食品衛生係
https://www.hiyoshi-es.co.jp/
・所在地 〒523-8555 滋賀県近江八幡市北之庄町908番地
・TEL (0748)32-5001
・FAX (0748)32-4192