平成27年度より、北海道後志総合振興局は、『しりべし「まち・ひと・しごと」マッチングプラン』および『ShiriBeshiグローバル人材育成プラン』を実施しています。地域一体となって取り組みを進めるため、後志管内のリゾート企業をはじめ、農業協同組合(ようてい農業協同組合・きょうわ農業協同組合・新おたる農業協同組合・余市町農業協同組合)、後志管内の市町村、後志教育局とタイアップ協定を締結しています。
冬季に後志エリアを訪れる方や訪れる予定のある方に対し、夏期の仕事を紹介することで、少しでも長い時間後志に滞在してもらうためスタートし、5年間で90件ほどのマッチング実績を積み重ねてきました。
超短期から長期勤務まですべての求職者ニーズに応える体制
当初は、半年や1年を通して働くことを要求していましたが、農繁期の1週間だけでもOKとしたことで、マッチングの成果も増加しました。取り扱う求人は、季節雇用を中心に扱っていますが、通年雇用や定住を希望される場合には、関係機関を紹介するなど、幅広いケースで対応しています。また、コンシェルジュの支援があるため、会話に不安を抱く外国人や、就農者への相談にも乗ることができる環境を用意し、支援しています。
コロナ禍から求職者を守る!農業生産者へとスムーズに紹介
行政が無料職業紹介所の窓口として担当し、就労VISAの確認や希望の条件などのカウンセリングなどを経て農業法人へ紹介するスキームです(面接方法は、Skypeなどを実施)。
最近では、リゾートでアルバイト就業していた外国人労働者を管内の農業法人へと短期間でマッチングした事例が多くあります。新型コロナウイルスで就業場所を失った方からの相談が増えており、今後もこの傾向が継続すると想定し、担当者が求人募集の準備を進めています。
就業者と生産法人からの高い評価を得る理由を探る
求職者をスムーズに紹介するためには、受入企業がしっかりした雇用体制を築いていることや、就業を希望する外国人を受け入れてみるチャレンジなど、地域の企業の協力が不可欠です。
たくさんの求職者から好評を得ており、特に外国の方からは「きめ細やかなフォローによって安心して就職することができた」といった感想も多く寄せられています。
就業者は他国でWorking Holidayを通じ農業経験のある方も多いため、重機を操作するための専門的な知識や技術を身に付けて居る人もいます。また体力があり、一生懸命に仕事に取り組んでいる印象が強く、即戦力として働く人材のマッチングができています。
こうした事例は、通常時からマッチングスキームを持っていない、マッチングスキームを持っていても緊急時に活用できないなど、制度の運用について、お困りの自治体等にも参考にしていただけるものではないでしょうか。
しりべし「まち・ひと・しごと」マッチングプランについてはこちらから
【取材協力】
北海道後志総合振興局 商工労働観光課商工労働係
0136-23-1362(直通)