軽トラの選び方と“農業用グレード”各モデルの特徴

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軽トラの選び方と“農業用グレード”各モデルの特徴

軽トラの選び方と“農業用グレード”各モデルの特徴
最終更新日:2020年04月25日

軽トラは農家の必須アイテム。どれも同じように見えて、実は各モデルに特徴があります。そこで今回は、軽トラを選ぶ際のポイントと、自動車メーカー5社の“農業用グレード”の軽トラを一挙にご紹介します。軽トラデビュー予定の新規就農者の皆さんはもちろん、乗り換え検討中のベテラン農家さんも、次の軽トラ選びの参考にどうぞ!
(上画像提供:ダイハツ工業株式会社)

買う前に知っておきたい、軽トラ選びのポイント

2WDと4WD

一般的な乗用車と同様に、軽トラにも2WD(2輪駆動)と4WD(4輪駆動)があります。舗装されていない農道など、悪路でも走行が安定しやすいのは4WDです。

軽トラの4WDの方式は2タイプ。手動で2輪駆動と4輪駆動を切り替える「パートタイム4WD」と、常に4輪駆動で走行する「フルタイム4WD」です。

MT車とAT車

軽トラもMT(マニュアルトランスミッション)車とAT(オートマチックトランスミッション)車が選べます。MT車の方が悪路走破性が高く、特に理由がない限りはMT車を選ぶ人が多いようです。そのため、一般的な乗用車ほどはAT車が普及しておらず、運転免許がAT限定の人は軽トラを選ぶ際の選択肢が少なくなります。

“農業用グレード”とは?

軽トラの各モデルにはいくつかのグレードがあり、実は“農業用グレード”というものが存在します。外観デザインは標準グレードとほとんど変わりませんが、農業用グレードには、副変速機(超低速ギアなど)、デフロック(※1)、荷台作業灯など、農業に役立つ機能が標準装備されています。また、現在新車で買える農業用グレードの軽トラは、すべて5速MT車です。

※1 デフロック:ぬかるみなどで片輪がはまった時にデフロックをONにすることで、もう一方のタイヤに駆動力が伝達されて脱出しやすくなる機能。

自動車メーカーの豆知識

2020年3月現在、軽トラを製造している自動車メーカーは、スズキ、ダイハツ、ホンダの3社のみ。その他のメーカーから発売されているのは、すべてOEM(※2)車です。「好きなメーカーがある」、「なじみのディーラーで買いたい」といった理由から、OEM車を選択する人もいます。

※2 OEM:他社で製造された製品を、自社ブランドとして販売する仕組み。

 

スズキ「キャリイ 農繁スペシャル」

キャリイ KCスペシャル(フロント外観参考)

キャリイ 農繁スペシャル

トラック

軽トラの定番の一つと言われるスズキのキャリイ。農業用グレードの最新モデルは「農繁スペシャル」で、副変速機の高低速2段切替え式パートタイム4WD、デフロック、荷台作業灯などを標準装備。衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」も搭載されています。

荷台フロア長は2030mmと積載力も抜群。荷台床面地上高は650mmと低めなので、積み降ろし作業の負担が軽減できます。ボディに防さび合板が使用されていて、さびに強いのもキャリイの特徴。さらに、荷台が完全に分離できる構造だから、堆肥(たいひ)などを積んでさびやすい場合は荷台ごと交換もでき、軽トラで堆肥散布をする農家にもおすすめしたい車種です。

スズキ株式会社

ダイハツ「ハイゼット トラック スタンダード“農用スペシャル”」

ハイゼット トラック スタンダード“SAⅢt”(フロント外観参考)

ハイゼット トラック スタンダード“農用スペシャル SAⅢt

トラック

ダイハツ工業のハイゼット トラックは1960年に発売と、古い歴史を持ちます。現行モデルの農業用グレードは「スタンダード“農用スペシャル”」と「スタンダード“農用スペシャル SAⅢt”」で、後者には衝突警報機能や衝突回避支援ブレーキ機能のスマートアシストⅢtが搭載されています。

農業用グレードは、副変速機のHi-Loモード切替機構、2WDとの切り替え可能なパートタイム4WD、スーパーデフロック、大型荷台作業灯などを標準装備。さらにリヤ4枚リーフスプリングを採用し、重荷に強い点も魅力の一つ。荷台フロア長は2030mm、荷台フック数は25個と、高い積載力を誇る名車です。

ダイハツ工業株式会社

ホンダ「アクティ・トラック ATTACK(アタック)」

アクティ・トラック ATTACK

特別仕様ボディカラー

特別仕様ボディカラー

快適な乗り心地に定評のあるホンダのアクティ・アタック。エンジンを前後の車軸の間に置くホンダ独自のミッドシップ・リアドライブ方式で、空荷時でも後輪に荷重がかかるため走行が安定します。エンジンと運転席が離れているので、エンジンノイズが小さいのもうれしいところです。

農業用グレードは「ATTACK」。フルタイム4WD、超低速ギアのウルトラロー/ウルトラリバース・ギア付きで、悪路走破性や登坂性がアップします。また、ウルトラローを使えば、畑の中を歩くような速度で走行することも可能。その他、リアデフロックや荷台作業灯も標準装備されています。

本田技研工業株式会社

日産「NT100クリッパー DX農繁仕様」

NT100クリッパー DX(フロント外観参考)

NT100クリッパー DX農繁仕様

日産の軽トラNT100クリッパーはスズキのOEM車で、外観デザインやエンジン性能などは、スズキのキャリイとほぼ同様です。農業用グレードは「DX農繁仕様」で、キャリイ 農繁スペシャルのベース車になっている「KC エアコン・パワステ 農繁仕様」というグレードに相当します。DX農繁仕様の標準装備は、副変速機の4WDハイ(H)/ロー(L)2スピードトランスファー、デフロック、荷台のワーキングランプなどです。

左:4WD ハイ(H)/ロー(L)2スピードトランスファー、右:デフロックスイッチ

4WDハイ(H)/ロー(L)2スピードトランスファーは、通常は2H(2WD)、砂利道やあぜ道では4H(4WD高速)、起伏の激しい荒れた道では4L(4WD低速)と、路面状況に応じて切り替えられます。悪路に強く、頼もしい走りが魅力の軽トラです。

日産自動車株式会社

三菱「ミニキャブ トラック みのり」

>ミニキャブ トラック みのり

>ミニキャブ トラック G(フロント外観参考)

トラック

三菱のミニキャブ トラックはスズキのOEM車で、外観デザインやエンジン性能などは、スズキのキャリイとほぼ同様です。農業用グレードは「みのり」で、キャリイの「KC エアコン・パワステ 農繁仕様」に相当します。みのりの標準装備は、副変速機の4WDハイ(H)/ロー(L)切替トランスファー、デフロック、荷台作業灯などです。

>左:運転席&助手席SRSエアバッグ、右:サイドドアビーム

安全装備として、運転席&助手席SRSエアバッグ、サイドドアビームなどを採用。2本のサイドドアビームが側面衝突、正面衝突による車体変形を抑えてくれます。最新の軽トラは、農家の高齢化にも対応し安全性能が強化されていて、新車を購入するメリットの一つになっています。

三菱自動車工業株式会社

運搬作業はもちろんのこと、堆肥散布や移動販売など、あらゆる場面で活躍する軽トラ。農業用グレードの軽トラは、さらに農業に特化した性能で農作業に役立ってくれることでしょう。軽トラ選びをじっくり楽しみ、安全に使いこなしてくださいね!

※ 当記事の情報は2020年3月末時点のものです。最新の販売状況や装備などの詳細は、各メーカーのホームページでご確認ください。

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