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ドローンで育成を「見える化」。福岡九州クボタが語る高性能ソフトウェアのメリットとは?

ドローンで育成を「見える化」。福岡九州クボタが語る高性能ソフトウェアのメリットとは?

ドローンによるリモートセンシングを導入してみたいけれど、何を揃えていいかわからない、画像処理って難しそう。という声が農業の現場から多くあがっています。みなさんは、ハイスペックなPCやネット接続も不要なのに、処理スピードや性能抜群の高機能ソフトウェアの存在をご存知でしょうか? 手がけるのはPix4D。農研機構や福岡九州クボタにて実証事例のある、スイスに本社を置くソフトウェア会社です。今回は、2020年8月にVersion1.8をリリースしたばかりの『PIX4Dfields』について、株式会社福岡九州クボタに導入経緯やメリットについてお聞きしました。

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空撮後のデータを簡単処理!
最新の農作物の育成管理法とは

農業人口の減少という大きな課題を抱える農業従事者にとって、作業の効率化や収量の増加が期待できるスマート農業は急激に普及が進む新しい農業スタイルです。今回取り上げる農業マッピングウエア『PIX4Dfields』も、これから時代に欠かせないソフトウェアのひとつ。これは、Pix4Dのベルリンオフィスで開発され、2018年6月にリリースされたもので、ドローンで撮影したマルチスペクトル画像から農業での育成判断のために、NDVIなどの植生指数マップを高速で作成することができるという優れもの。つまり、目の届かない作物の生育状況を空撮によって分析し、「見える化」することができる。これからの時代に欠かせないソフトウェアなのです。

では、実際に現場ではどのように活用されているのでしょう?ドローンを利用した水稲の広域リモートセンシング技術の開発に取り組んでいる株式会社福岡九州クボタの林さんと宇部さんにお話を伺いました。

「目の届かないところを見える化できる技術は農業の少人化に欠かせないと考え、私たちは3年ほど前からリモートセンシングの技術開発に取り組んできました」と林さん。「その一つとして注目したのが、私たちの目の代わりになる技術です。広い農地を目で確認するのは、多大な労力が必要になります。特に大規模経営の農家にとっては不可能に近いこと。そこで、ドローンを使いほ場を撮影する技術は、当時は画期的なものでした。しかしながら、大事なのはその分析です」。

『PIX4Dfields』の最新バージョン1.8で処理したNDVIマップ(マルチスペクトルカメラを使用)

「以前は、同シリーズの『PIX4Dmapper』を採用していました。こちらは、3次元マッピングで測量など幅広く使える機能性の高いソフトだったため、画像枚数が多い大きなデータセットの場合、高スペックのPCでないと処理に時間がかかることもあり、農業の現場での実用性を考えると不便な面も。エンドユーザーの立場から考えると、『すぐに結果が出るのは当然のこと』。処理速度のスピードは、大きな課題でした。そこで、2次元マッピングの高速性を重視し、農業に特化したソフトウェアとしてリリースされた『PIX4Dfields』を採用することにしたのです。ドローンで空撮し、このソフトで解析すると、ものの数分で処理結果が出ます。しかも、ネットへの接続は不要で、すでに持っているノートパソコンを使えることも大きなメリットです」と、手応えを感じていると話します。

ほ場の撮影の様子。簡単な操作で行え、処理速度の速さから、現場で結果が確認できる

システムを新しく導入するたびに全ての環境を整えなおすことは、農家にとって出費がかさむばかり。いかに気軽に導入できて簡単かつ素早く結果を得られるかが求められていました。その点から考えると、『PIX4Dfields』は既存の環境に導入するだけですぐに使えて、結果をすぐ得ることができるという、農家の求める条件にピッタリとハマったというわけです。

信頼の高性能・実績がこれからの農業を支える

リモートセンシングを専門に研究している株式会社福岡九州クボタの宇部さん(左)と林さん(右)

2017年から3年間、福岡九州クボタは農研機構と共同研究を行い、2019年7月での調査では、『PIX4Dfields』の正確性を立証する結果が出ました。

※佐賀県の110haの広域面積で実施した調査では、その結果に従って追肥を実施することで収量が5%アップするという結果も生まれ、リモートセンシングの活用によって収量の増加が期待できるということが分かりました」と、林さんは調査結果に満足です。

リモートセンシングの研究を重ねてきた宇部さんも、「これまでさまざまなリモートセンシングのソフトウェアはありましたが、簡単だけど結果が…というものや、正確だけど複雑すぎるものがあり、これはそのちょうど中間。正確な発育診断によって、高効率・多収量が叶うことがわかったので、大規模経営の農家にもおすすめできます。さらに、スタッフの作業が生育状況に反映される為、作業の進捗も見える化され、マネジメントなど間接的な活用も考えられますよ」と生育状況以外での活用の幅にも期待を膨らませています。

アップデートも頻繁に行われているため、世界中から集まったユーザーの声を元にリリースを重ねるたびに完成度の高いソフトウェアになっていく点も大きな強みです。さらに、購入プランも変わりました。当初は年額や月額で使用料を支払うサブスクリプションでの契約のみでしたが、「農家のお客様は定期的に使用料を支払うより、一括で支払う買い取りのほうが導入しやすい」という声から、買い取りができる恒久ライセンスのプランも2020年5月にスタートするなど、その柔軟性も導入しやすい点です。

Pix4D株式会社の久林さん

Pix4D株式会社の久林さんによると、「2020年3月には日本語対応し、同8月には指数マップの可視化機能がより使いやすくなった新バージョンもリリースされました。すでに次のアップデートの準備も進んでいて、解析データの共有が簡単にできるように、他社の農業管理プラットホームとも直接つながるように開発中です」とのことで、進化スピードの速さに驚きです。

実際に見て知れる機会も多数!
今後の取り組みをご紹介

一つひとつのほ場の生育状況を見える化し、最適な施肥管理が可能になる『PIX4Dfields』。
実際に操作してみたり、詳しい説明を聞いてみたい方に出かけて欲しいのが、2020年10月14~16日に幕張メッセで開催される「農業week」です。Pix4D株式会社も、プレミアリセラーの株式会社サイバネテックと共同で出展し、ブースではサイバネテックが取り扱う様々なカメラやドローン、そしてPix4Dソフトウェアの操作、処理速度の速さを体感できます。また今後は、全国どこからでも参加ができるwebinarでの説明会も定期的に開催しています。

みなさんの作業場に、ほこりをかぶっているドローンはありませんか? 眠っているドローンを活用し、作業効率・収量アップを目指しましょう。

※農研機構生研支援センター「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」で得られた成果の一部です。


【企業情報】
Pix4D株式会社

〒150-0041
東京都渋谷区神南一丁目5番6号H¹O渋谷神南906
PIX4Dfields製品ページはこちら

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