都内で気軽に半日でも。農業体験するなら「広域援農ボランティア」がおススメ

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都内で気軽に半日でも。農業体験するなら「広域援農ボランティア」がおススメ

都内で気軽に半日でも。農業体験するなら「広域援農ボランティア」がおススメ
最終更新日:2020年10月12日

人口が密集し、高層ビルがひしめき合うイメージが強い東京都ですが、実は農業も盛んであることを皆さまはご存知でしょうか。生活圏にほど近い場所に農地があることは言うまでもありませんが、栽培作物は多品目で経営スタイルもさまざま。今、農業に興味を持つ世代が広がるなか、東京の広域援農ボランティアが注目を集めています。インターネットで登録・参加申し込みをして、各自のペースで活動できる気軽さが人気の理由。7年前からボランティアを受け入れている八王子市の塚本ファームで、ボランティアの魅力を探ります。

暮らしの近くにある東京農業、ボランティアで体感

JR八王子みなみ野駅から徒歩約10分。片倉集いの森公園に隣接する小高い丘の中に、塚本ファームはあります。取材に訪れた9月末日、秋晴れの空の下で、ボランティアのみなさんが園主の塚本雅賀さん(54)と一緒に、農作業に精を出していました。

東京都の広域援農ボランティアは、区市町村の枠を超えて農家をサポートする活動として2013年にスタート。公益財団法人東京都農林水産振興財団が運営を行っています。

「東京には昔から農業をされている方もいれば、非農家から新規で飛び込んでくる方もいます。まずは、都民の方々に“東京農業”を知っていただくことを目的に広域援農ボランティアを実施しています」と話すのは、農業振興課後継者支援係長の桜井康裕さんです。

耕地面積は全国47都道府県で最も少ない東京都ですが、多摩地区では豊かな自然環境の中で農業が営まれ、23区内にもまだ農地が残っています。年間を通してさまざまな農作物が生産され、面積あたりの産出額では全国平均の倍にあたる収益性の高い農業経営が行われています。

「人と農の距離がすごく近いのが東京農業の特徴です。多くの人に農のある暮らしに一歩でも近づいていただければと思います」と桜井さんは言葉を続けます。広域援農ボランティアは、農地への交通アクセスのよさに加えて、インターネットで登録・参加申し込みができ、場所・日時を選んでマイペースに活動できる気軽さも魅力です。

ボランティアとの交流が、自身の農業経営にも一役

塚本ファームでは、制度が立ち上がった7年前から広域援農ボランティアを受け入れています。この日の農作業は、夏野菜の片付けと秋野菜の準備。収穫が終わったミョウガと長ネギの草取り、タマネギ球根の定植、マルチ後に大根3品種の播種を、6~7人のボランティアが手分けして行います。

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取材班に農具の使い方を語る塚本さん

「農地がある場所は縄文時代の住居跡です。縄文時代の生活の営みを農業に取り入れています」と話す園主の塚本さん。畑に自生する野草や雑木林の木の実も作物に数えつつ、里山の体験を取り入れて、縄文時代に思いを馳せた農業を営んでいます。

塚本さんの前職は旅行会社の社員。1998年に勤務地のインドネシアから帰国して、父の農業を手伝い始めました。2014年に農業を継いで目指したのは、父と同じように除草剤は使わず、公開講座などで学んできた有機無農薬・自然農法による野菜づくりです。

「一人で作業するの難しい時期もあるので、東京都の広域援農ボランティアさんの力をお借りしています。ボランティアさんから地方の食材や調理法を教わることもあります。畑の中だけで農業をしていると触れることのない知識や情報、思いやりまでいただいています」と話してくれました。

縄文の里山に思いを馳せて、竹筒でごはんを炊いて農作業の休憩にいただくのが、塚本さんのスタイル。農業を通して世代や地域を超えた交流が生まれています。

農家をまわるも長期も自由、マイペースな活動で農と関わる

この日、ボランティアに参加した山下紗佳さんは明治大学農学部の2年生。大学のボランティアセンターで広域援農ボランティアを知り、2020年2月以来、5~6軒の農家で延べ10回の活動に参加しています。

「大学の農場実習で農作業は学んでいても、実際の生産現場を知る機会はありません。いろいろな農家さんの現場を知りたくて広域援農ボランティアに登録しました」と、参加のきっかけを話します。

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ボランティアの魅力を語る山下さん

「都市農業は農家さんごとに特徴があります。体験農園などの工夫をしたり、ブランディングをしている農家さんもいて面白いです。農家さんと直接話をして生産のこだわりが聞けるだけでなく、人と関わりながら作業をすること自体がすごく楽しくて参加しています」と、ボランティアを通しての気づきを語ってくれました。

コミュニティが支える東京農業の振興

広域援農ボランティアの登録者数は右肩上がりに増えています。この数年で一気に伸び、現在は約700人。2020年6~8月の3か月間で延べ約600人が派遣されました。年齢層は30~40代を中心に幅広く、東京都民だけでなく千葉や埼玉など隣県の登録者もいます。

広域援農ボランティアの募集情報は、専用サイト「とうきょう援農ボランティア」に随時掲示され、同財団がマッチングと定員調整を行っています。初めてでもイメージしやすいように、当日の作業内容が具体的に示され、駐車場やトイレなどの情報も記載されています。

援農ボランティアのHPはこちら

ボランティアの受け入れを希望する登録農家も募集中。高齢化や人手不足などで経営縮小を余儀なくされるなか、広域援農ボランティアを担い手として受入れて、経営の維持・拡充を図っている農家も少なくありません。

東京都農林水産振興財団が実施したアンケート調査によると、登録者の1割は将来の就農を考えていると回答。東京農業の存続に役立ちたいと考えている人も多いそうです。

人とつながることで発展していく東京農業。身近に感じて応援していくために、広域援農ボランティアに参加してみませんか?


【問い合わせ】
〒190-0013 東京都立川市富士見町3-8-1
(公財)東京都農林水産振興財団
https://www.tokyo-aff.or.jp/

TEL:042-528-1357 FAX:042-522-5398

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