草刈りはついに“自動化”の時代へ。作業に費やす時間と労力からの解放

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草刈りはついに“自動化”の時代へ。作業に費やす時間と労力からの解放

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草刈りはついに“自動化”の時代へ。作業に費やす時間と労力からの解放
最終更新日:2020年10月27日

農作業で欠かせない草刈り。そこに費やす時間は膨大であり、危険も伴うことから作業者の大きな負担となっています。ロボット草刈機『KRONOS(クロノス)』を導入した企業の事例を見ると、草刈り作業の自動化は労働力軽減だけではなく、さまざまな可能性をもたらすことがわかりました。

草刈り作業に潜むリスク

ほ場やあぜ道に生い茂る雑草。農業現場において、草刈りは欠かせない作業のひとつです。草刈りは自走式の手押し型や乗車型の「刈払(かりばらい)機」で行うのが一般的ですが、有人操作となるため他の作業が滞ってしまうのが現状です。

そこに割かれる膨大な時間もさることながら、安全面でのリスクも懸念されます。最も流通している歩行型の刈払機は円盤型の刃やワイヤーを高速回転させながら草をカットするため、石や木の幹に当たるとキックバック現象が起こり、指の切断や骨折など思わぬ事故を招く危険も。事実、消費者庁には計150件以上(2009年9月~2018年4月30日)の事故情報が寄せられており、同庁では注意を促しています。 
     

煩雑な草刈り作業からの脱却

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草刈り作業の難しさを語る佐々木さん

「当社は公園や庭園などの草刈りを請け負っているのですが、雑草のピークにあたる7、8月にもなると、度重なる作業を要するため、効率は一気に低下します」。岩手県花巻市で造園工事の傍ら、ブルーベリーの生産、加工、観光農園事業を展開する大和造園土木株式会社の佐々木汰一さんは、草刈り作業の難しさについて、このように話します。

生命力にあふれる雑草は油断をするとあっという間に成長し、夏場になると草刈りで一日の仕事を終えることもあると話す佐々木さん。そこに救世主とし現れたのが、同じ花巻市内にある産業機械メーカー・和同産業株式会社が開発したロボット草刈機『KRONOS(クロノス)』です。

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ロボット草刈り機『クロノス』

草刈りの自動化で得たもの

『クロノス』は、草刈りをしたい場所に「エリアワイヤー」をあらかじめ設置することで大切な農作物を傷つけることなく雑草を刈ることができます。また、刈り高を設定すれば均一の高さで草を刈り、景観が求められる公園や庭園でも大活躍。内蔵された「薄型フリー刃」が左右に回転し、刈った草は細かく刻まれるので集草も不要です。

バッテリー残量が少なくなったら自動で充電ステーションに戻り、充電が完了したら作業を再開するなど、『クロノス』は従来の煩雑な草刈り作業を全て自動で行うため、新規就農者や女性でも簡単に操作できるのも大きな特徴です。

「以前は、工事やブルーベリー栽培の仕事に取り掛かる前に草刈りを行うのがルーティンでしたが、今は『クロノス』が自動でどんどん草を刈ってくれるので、とにかく仕事がはかどります。操作や設定はスマートフォンで操作ができ、刈払機のような扱いの難しさや危険もありません。導入したことで、いかにこれまで草刈り作業に時間を取られていたかを実感する日々です」

そう話しながら手元のスマートフォンで『クロノス』に作業指示を出す佐々木さん。天候、場所、時間を問わず自動で草刈りを行う『クロノス』は、高齢化や担い手不足が叫ばれる農業に大きく貢献する“相棒”のような存在と言えます。

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『クロノス』はスマートフォンで作業指示を行えるほか、稼働状況も一目でわかります。

ニーズを的確に捉えた『クロノス』を全ての農業者に

ロボット草刈機『クロノス』の開発・製造を手がける和同産業株式会社は、除雪機の国内シェアNo.1を誇る産業機械メーカーです。同社は除雪機の負荷制御技術を応用し、ロボット草刈機の開発に着手。その背景には農業者の切実な声があったと、同社の鎌田征丞さんは振り返ります。

「草刈りがとにかく大変という声をよく耳にしました。農業は続けたいけれど、草刈りの管理を理由に離農する方もいて、その部分を取り除くことで農業が抱える労働力不足を解決できるのではないかと考え、開発に踏み切りました」

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『クロノス』開発の経緯を語る鎌田さん

人が操作する産業機械を約50年にわたって製造してきた同社にとってロボットを開発・製造するのは初の試み。また、草刈りに特化したロボット開発も業界では初めてのことでした。試行錯誤の末、完成した『クロノス』は、さまざま業界から注目を集めることになります。

「2018年に農業機械の展示会に出展した際、農業はもとより、緑地化が義務付けられている大規模工場や太陽光パネル設置業者など、さまざまな業界の方が草刈りに困っていることがわかりました。ニーズをしっかり捉え、今後も改良を重ねていきたいと考えています」

農作物を育て、利益をもたらすことが本来の農業の姿であるはず。しかし、農作業の前に行わなければならない長時間の草刈り作業は、農業者のモチベーション低下や担い手不足につながっています。それらを解決へと導く『クロノス』は、労働環境の改善や複合経営へのチャレンジ、さらには新たなビジネスチャンスを生み出すきっかけになるかもしれません。

「自然豊かな花巻市にある当社は農家出身の社員も多く、農業は身近な存在として常にあります。机上の空論ではなく、現場の声を第一に考えることを大切にし、さらなる改良に努めていきます」。鎌田さんは力強く展望を語り、取材を締めくくりました。

同社では購入を検討されている方へ向けて、出張での実演も行っており、イメージ通りの稼働が行えるかをご確認いただけます。詳しくは同社へお問い合わせください。

【取材対象者プロフィール】
大和造園土木株式会社 工事部 佐々木汰一さん
和同産業株式会社 営業部 営業企画課 鎌田征丞さん

【問い合わせ先】

和同産業株式会社

https://www.wadosng.jp/

 岩手県花巻市実相寺410
TEL:0198-24-3221

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