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IIJの農業IoTがもたらす地域の課題解決とは。~課題別4つのソリューション

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IIJの農業IoTがもたらす地域の課題解決とは。~課題別4つのソリューション

担い手不足、農作業の省力化、栽培技術の継承。これら、日本の農業に生じたさまざまな課題は、近年、各地で問題視されているものの、解決に向けた大きな進展は見られません。恒常化しつつあるこれらの課題解消に向けて提案したいのが、「農業IoT」です。スマート農機や管理システムを単体で導入するのではなく、さまざまな機器をつないでプラットフォーム化することで、解決策の精度が高まり、ソリューションのスケールも広がります。地域で顕在化している4 つの課題別に、農業IoT がもたらすソリューションを紹介します。
※画像は、『LoRaWAN®』による水田水管理システム全体像

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課題1  地域の生産者を水田水管理負担から解放したい。

SOLUTION. 1 水田水管理IoTシステム

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水田センサー

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自動給水弁

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屋外基地局

水稲栽培のうち、田植えや肥料・農薬の散布、収穫などの作業においては、機械化が進み省力化も進展が見られますが、水管理については未だ手作業による部分が大半を占めており、生産者の負担感は軽減されていません。とくに大規模農家の場合、1 日3 ~ 4 時間もの見回り作業が必要となり、水管理がまさに経営のボトルネックとなるケースも見られます。水稲経営の大規模化を進めるには水管理の省力化は避けて通れません。

 この課題を解決するソリューションが、株式会社インターネットイニシアティブ(以下「IIJ」)が開発した『水田水管理IoTシステム』です。水位・水温センサーで測定したデータを無線通信技術『LoRaWAN®』を使って基地局に送り、ほ場に出向かなくても、自宅からスマートフォン等で水位や水温などを確認できるシステムです。2017 年から3 年にわたり、静岡県磐田市、袋井市の水田に、同システムと株式会社笑農和が開発した自動給水弁を設置し、水管理の負担軽減とコスト半減に取り組む実証研究が行われました。水管理時間が7~8割減少したという数値的な成果だけでなく、実証に参加した生産者から「水管理に行かなくてもよいと思うと気が楽になった」「自宅から確認できる安心感」など、心理的負担が解消されたという声が多く寄せられました。生産者の負担軽減が水稲経営の拡大につながる価値あるソリューションが提供された好事例と言えます。

 「水管理に必要となるセンサー群のデータを共通化する『水管理プラットフォーム』を開発することで、水田センサーだけでなく、自動給水弁や各種センサー群を簡単に接続することが可能になりました。このオープン化の意識は インターネットを黎明期から運用してきた企業ならではの利点であり、既存の農業メーカーとの差別化をはかる大きな強みとなっています」(齋藤透さん)

課題2 担い手不足対策として、省力化やノウハウ可視化を推進したい。

SOLUTION. 2  ICTを活用した省力化・ノウハウ可視化

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JAみやぎ登米における「水田水管理IoTシステム」の活用風景

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ナイルワークス社製の農業用ドローン農薬散布風景


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北海道美唄市における「水田水管理IoT システム」の活用風景

農業従事者の減少により、担い手不足に加えて、次世代への栽培技術や知識の継承も危惧されています。この課題解決策として注目されているのが、ICTを活用した農作業の省力化とノウハウの可視化です。

 住友商事株式会社、住友商事東北株式会社は、みやぎ登米農業協同組合(JA みやぎ登米)と先端農業技術の導入と生産者に対する新サービス展開を目的とした戦略的パートナーシップを2018 年に締結しました。この取り組みの一環として、2019 年度より同JA管内の農家に『水田水管理IoTシステム』の試験的導入を実施しています。

 住友商事は、日本の農業課題を解決しうる技術を、世界の先端農業から発掘し日本各地に提案していますが、さまざまな先端技術を個別に提示するだけでなく、複数の技術を有機的に組み合わせて提案しているのが特長です。「将来的には、機器の提供だけでなく、データを活用したよりよい農業の提案にもつなげていきたいと思います」(住友商事 余田智之さん)

課題3  スマート農業の機器や技術は導入しただけで終わった感じ。成果が出ているとは思えない。

SOLUTION. 3 収集データの活用アプローチ

栽培暦に基づく水位の完全自動スケジュール管理を実現

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IIJ の「水田水管理IoTシステム」は、株式会社笑農和が開発する自動給水弁「paditch valve 01」と連動。更に、栽培暦に基づく水位スケジュール管理が実現しました。指定した水位をキープできるよう、自動給水制御を行うことが可能です

雨量、気温、日射量などのデータから、いもち病の発生を予測する

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IIJ が提供している水田センサーと気象センサーは、取得した環境データ(雨量、気温、日射量など)をアルゴリズムに基づいて計算し、いもち病の発生を予測。予測結果をアプリ上に表示します

農水省や自治体が旗振り役となり、スマート農業技術の普及や導入が推進されていますが、あくまでもスマート機器の導入促進にとどまっています。「きっと便利になるはずだから、まずは導入を」という観点が優先し、導入の成果について厳密に評価される段階にはまだ至っていないと言えます。

 しかし、明確な成果が実感できないユーザーが増えていくほどに、「結果、どうなったか?」を問われる時期へと推移しつつあるのが現状です。本当に省力化できたのか、収集したデータは的確に運用されているのか。導入が進み始めたスマート農業を形骸化させないためにも重要になるのが、「データ活用」です。
 IIJ の技術には、測定したデータをもとに、ユーザーが求めたい成果を導き出す「データ活用」に向けたいくつものアプローチがあります。

課題4 水稲のためだけのシステムでは活用幅が限られて、効率的な予算執行と言い難い。

SOLUTION. 4  水田水管理IoT システムの多面的展開

〈防災活用〉『LoRaWAN®』防災関連ソリューション

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近年は、水害や土砂災害が多発するなど異常気象が深刻化し、自然災害が農業に与える被害も大きくなっています。水位・水温センサーは単三電池2本で約半年間稼働でき、データをリアルタイムにIoTプラットフォームへ送信・蓄積できるため、河川などの水位を監視するセンサーとして災害対策に役立てることも可能です。センサー自体、構造がシンプルでメンテナンスの手間がかからず、低コストを実現している点も防災活用する上で有利でしょう

〈鳥獣害・河川・中山間地での利用〉
『LoRaWAN®ソーラー基地局DIY パッケージ』利用イメージ

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河川監視の場合、設置場所の問題から電源確保が難しいケースも考えられますが、LoRaWAN® 対応の太陽光充電が可能な基地局を、屋外での利用ニーズに応じてユーザー自身が組み立てられる『LoRaWAN® ソーラー基地局DIY パッケージ』が用意されており、傾斜地や中山間地などでも『LoRaWAN®』の通信を活用することが可能になります

公金を投入するにあたり、水稲栽培専用のシステムでは公平性に欠けるのではという懸念を払拭するのが、多面的展開を可能にするIoT システムです。

IIJ の『LoRaWAN®』は、免許が不要で汎用的な通信規格なので、通信環境を一つ整備すればさまざまなセンサーや機器を同時に使用できるようになります。例えば、水田だけでなく畑作や施設園芸、畜産などにも活用可能である他、水利施設の設備監視やポンプの制御などとも連携できるので、土地改良区での活用も可能です。 

「今後は監視カメラや振動センサー、傾斜センサーなど多様な対応デバイスを開発し、『LoRaWAN®』の強みを多面的に活用していくことも視野に入れています。農業では水田以外の畑作・畜産、あるいは鳥獣害対策への応用が考えられますし、防災面でも河川・湖沼はもちろん、橋梁や側溝、駐車場などの屋外インフラ監視に使っていただくことが可能になります。通信インフラを整備し、IoT を効果的に使いこなすアプローチができるのもIIJ の強みです」(齋藤透さん) 

株式会社インターネットイニシアティブ IoT ビジネス事業部 副事業部長
プロダクト本部 製品開発部長 齋藤 透さん

株式会社インターネットイニシアティブ IoT ビジネス事業部 新規事業推進課
シニアテクニカルマネージャ 花屋 誠さん

住友商事株式会社 アグリサイエンス部 アグリテック事業チーム 部長付
余田智之さん

[問い合わせ先]

株式会社インターネットイニシアティブ

https: //www.iij.ad.jp

〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
TEL 03-5205-6802

■ IIJ 水管理プラットフォーム for 水田
■ LoRaWAN®ソーラー基地局DIYパッケージ

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