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IoTで導く燃料配送の課題解決と農家の安心。現場の声から生まれた『EyeOwl』の真価とは

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IoTで導く燃料配送の課題解決と農家の安心。現場の声から生まれた『EyeOwl』の真価とは

岩崎通信機株式会社の遠隔残量監視システム『EyeOwl(アイオール)』は、タンクやサイロの残量を遠隔監視。燃料や飼料などの補充タイミングをSNSで知らせ、配送ルートを案内。配送業務の効率化にも成果を上げています。今回は、導入が進むJA宮崎中央を取材し、開発の経緯を追いました。(写真:残量を確認するJA宮崎中央経済部燃料課の椎原聡課長(右)とNTT西日本宮崎支店ビジネス営業部の松田保営業担当課長(左))

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施設園芸を支える燃料配送の課題に着目

日本の食料基地として大きな役割を担う宮崎県は、IoTを活用した施設園芸に取り組んでいます。キュウリの施設園芸で県下最大規模のJA宮崎中央は、2020年2月、遠隔残量監視システム『EyeOwl』の運用をいち早く開始。その背景には、高齢化と車両老朽化により撤退する燃料配送会社からの事業移管があったと、『EyeOwl』の導入に携わったJA宮崎中央 経済部 部長の中平修二さんは当時を振り返ります。

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JA宮崎中央 経済部 部長 中平修二さん

JA宮崎中央の管内には約3000基の重油タンクが点在。燃料配送会社が燃料を補充していましたが、タンクの残量はその場へ行って蓋を開けたり、残量フロートを見たりしなければ分かりません。予期せぬ燃料切れの連絡を受けて休日も緊急配送に応じることがありました。

こうした非効率的な配送業務を改革するのが2019年10月に発売された岩崎通信機の『EyeOwl』です。タンクに設置したセンサーが残量を測定し、配送職員や生産者に補充の必要性をSNSで通知します。また、該当タンクへのルート案内に従って、初見の配送職員でも道に迷うことなく効率的に燃料を配送できます。残量を把握して配送計画が立てられるので、緊急対応もなくなります。少ない人員で配送業務にあたる必要があったJA宮崎中央が、まさに求めていたサービスでした。

現場の課題をすくい上げたトータルソリューション

IoTで現場のあらゆる困りごとを解決すべく生まれた『EyeOwl』。驚異的なスピードでサービスインを果たした同サービスの開発を後押ししたのは、NTT西日本 宮崎支店 ビジネス営業部 営業担当課長 松田保さんでした。農業現場に通ううちに、燃料配送に課題を抱えていることに気づいた松田さん。技術に信頼を置く岩崎通信機と組んで、誰も着手しなかった課題解決への挑戦が始まりました。

2018年12月、『EyeOwl』のサービス提供に向けて、NTT西日本宮崎支店、JA宮崎情報センター、岩崎通信機は共同でIoTクラウドによる遠隔残量監視システムの約1年にわたる実証実験を開始しました。管内の国富町で展開されている次世代施設園芸拠点と育苗センターが、そのフィールドです。

木質バイオマス燃料のサイロと重油タンクにセンサーを取り付けて試験運用したところ、サイロやタンクの残量確認作業の大幅な効率化に成功しました。例えば、これまで拠点内41基(北ほ場23基、南ほ場18基)のサイロの残量確認と発注は、1時間半を費やして、週3回、人の手で行われていました。この内、南ほ場18基を対象に、サイロの見える化を行ったところ、作業はたった10分で終了。しかし、この成果だけで満足していたら、今の『EyeOwl』が生まれることはありませんでした。

「燃料タンクやサイロを見える化できたことは素晴らしい。ただし、ルート案内がなければ、課題の解決にはならない」
「重油漏れ事故等が起きると重大な損害が発生する。経営にも大きく影響するため、タンクの異常が即時に分かり、迅速に対応できるようにしたい」

JA宮崎中央の役員のこの言葉で火が付いた岩崎通信機の技術チームは、直ちにシステムの改善に着手し、ルート案内とタンクの異常が把握できる機能を実現しました。

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『EyeOwl』導入による効果。燃料の残量チェックから配送まで一貫して効率化を実現

「一刻も早く注意喚起を伝達し、被害を最小限にくい止められるようにすることが私たちの役目。これが解決できなければ『EyeOwl』の発展はないと思いました」と松田さん。実家は農業を営み、農家の痛みと悩みを知るからこそ役に立ちたいという信念は人一倍強くありました。岩崎通信機の技術チームも同じ思いで開発を推進しました。

「現場の声を反映させる2社の姿勢と、実用性の高いサービスへと成長したことが導入の決め手となりました」と中平さん。こうして、課題解決への挑戦から2年半で商用化へと至ることになったのです。

データ分析で農家の経営力向上に貢献

JA宮崎中央では、全タンク約3000基に順次『EyeOwl』を設置する予定で、同じ課題を抱える県内各JAも運用の成果に注目しています。

「各農家には『EyeOwl』を活用し、自分の残量データと他の人のデータとを比較しながら、燃料の経費削減と収量向上に努めてほしいです。こうしたシステムの導入で後継者が増えれば、宮崎の農業は更に発展します。将来的には、収集したデータとJA宮崎中央のビッグデータを融合させて農家の経営力向上に貢献できれば」と、中平さんはシステムへの期待を語ります。

人手不足、過重負担、業務ロスなど、同じような悩みを抱えてきた農業と配送業。現場をよく知る『EyeOwl』が、困りごとをいち早く解決し、さまざまな現場のニーズに応えるトータルサービスとして発展し続けていくことでしょう。

【問い合わせ先】

岩崎通信機株式会社

ICTビジネス本部 事業推進部 IoTサービス担当

〒168-8501 東京都杉並区久我山1-7-41
MAIL:eyeowl@iwatsu.co.jp
TEL:03-5370-5252

【事業内容】

1938年の創業以来、情報通信、印刷システム、電子計測の3事業を中心に製品の開発・提供を行っています。“私たちのIoTは愛でできている”をモットーに、さまざまな市場や業種に向け、トータルソリューションを提供することで、業務・現場の課題解決に貢献することを目指しています。

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