陰生植物、ハランとは? 日光があまり当たらないところでも育てられる?
前回の窓際菜園の記事で、衝撃の事実が発覚しました。
それは窓際菜園の「光量不足」です。
現在は植物育成用のライトを購入して栽培実験中ですが、そもそも窓際とはいえ室内で育てるには陰生植物を選択する方が無難そうです。
陰生植物とは? どういう植物がある?
植物は、光を好む順番に「陽生植物」「半陰生植物」「陰生植物」に分類されます。
陰生植物は、半日陰や日陰を好み、1日に1〜2時間の日照でも育つ植物のことです。
日照が少なくても育つ植物の特性を、栽培用語では「耐陰性がある」とも表現します。
一般的に耐陰性があるとされている主な植物は以下の通りです。
- ミツバ
- シソ
- セリ
- クレソン
- ミョウガ
- ニラ
- フキ
ふむふむ。これらを育ててみるのもいいかもしれませんね。
また、いわゆる「観葉植物」には耐陰性を持つものも多く、「緑のある生活をしたい」「でも日当たりが悪い」という人にはぴったりです。
しかし! 我が家の窓際菜園は「食べられる植物を育てること」がテーマだからなぁと思い、室内でも栽培可能な観葉植物のリストを眺めていると、面白いものを発見したのです。
ハランって室内でも育てやすいし、「食」にもつながる?
発見した面白いもの、それはずばり「ハラン」です。

長くて幅広いツヤのある葉が特徴
ハランは耐陰性が非常に高く、生育に必要な条件がそろっていれば200ルクスという少ない光量でも育つというではありませんか。
手入れもほぼ不要で育てやすく、ズボラ忙しめアラフォー主夫にはぴったりの特性です。
え?
これがなんで「食」につながるかって?
みなさん、お弁当に使われている緑の葉っぱみたいなやつを見たことありませんか?

「バラン」と呼ばれるプラスチック製のお弁当用の仕切り
これは「ハラン」がモチーフなんです。
ハランは笹の葉とともに古くからおにぎりやお寿司を包んだり仕切ったりすることに使われていたそうです。
今でもお高めのお寿司屋さんに行くと、お寿司をハランや笹の葉に乗せて提供されたり、葉っぱをオシャレに飾り切りしたものが添えられたりするそう。
僕はそういうところへ行ったことも、葉っぱの上のお寿司も見たことがありませんが。
つまり、ハランはそのものは食べることはできないけれど、食べるものを「包む」「乗せる」「装飾する」という形で使われてきたということです。
おー
窓際菜園の趣旨にぴったりですね!!
ハランを育ててみた
ということで、近所の園芸店に行くとハランがあったので買ってきました。
ハランの育て方。とにかくラク。
ハランの育て方がよく分からなかったので、購入元の園芸店に聞いてみたところ
「特に気を付けることはないけども」
という前置きをもらいつつ教えてもらいました。
- 水やりは、土の表面が乾いたらたっぷり。冬は控えめ。
- 肥料は基本不要。冬に少しあげるくらいでよい。
- 直射日光は避ける。葉っぱが焼ける。日陰や室内で栽培すること。
- 葉っぱが枯れても自然に落ちないので、適宜刈り取ること。
- 地下茎で増え、他の植物が育ってるエリアを侵食するので地植えするときは注意すること。
ということでした。
つまり、基本室内で放置。たまに水。でよいということですね!
ラクすぎる!!
ハランをヤシガラで育ててみた
窓際菜園のもう一つの趣旨が「ヤシガラ」で栽培すること。
ハランも他の植物と同様に土を落としてヤシガラへ、と思いましたが
根っこが強く張りすぎてて土が落とせない

かなり頑強で、ポットから取るのも一苦労
しょうがないので、底と表面にヤシガラを入れることにしました。

表面がヤシガラで覆われていれば、清潔感もアップ
あとは、本当にやることがありません!
マジ、ラク!
ハランでおにぎりを包んだりしてみた
せっかくハランがあるのだから、包みたくなるのが人の性(さが)ですよね。

成長点は茎の下の方にあるので、切る時はそれよりも上ならOK
さっそく妻のお弁当のおにぎりを包んで持たせてみました。

愛情たっぷり、僕の手作りおにぎり。置くだけでも雰囲気が出る
ひもで結べば、気分は江戸時代?!

麻ヒモとかだともっと雰囲気が出る、と思う
続いて、週末の疲れた体と心を癒やすために高級お寿司屋さんに行った風、にしてみました。

40%オフのパック寿司も

めっちゃ雰囲気が出ます
良さげ感をそこはかとなく醸し出してくれます。
これは、かなり生活の質が上がる気がしますね。
ほとんど管理をしなくてよいにもかかわらず、生活を豊かにしてくれるハラン。ステキな子。
他の陰生植物も検証! ポトスも室内でOK、でも多肉は……
ハランを育てる少し前、同じく陰生植物のポトスを買ってみました。
同様に室内で育てていますが、葉もつやつやしていて発色も良く、とても元気そうです。
では、陰生植物「ではない」ものを室内でずっと育てるとどうなるのでしょう?
実はポトスの隣に「雑誌とかで室内に置いているのをよく見るからいけるっしょ」と軽い気持ちで多肉植物も置いていました。
結果がこちら。

異なる品種3株の寄せ植えをしていた。おそらく、左上の緑色の品種は耐陰性があったが他はなく、ボロボロに。
ああ恥ずかしい
ガン枯れしました。
つまり、陰生植物ではないものを室内に置きっぱなしにすると
枯れます。
※ もちろん他の要素もあって枯れたのでしょうが、光量不足が主たる原因だと思っています。
陰生植物は、忙しい人が生活に緑を取り入れるのにぴったり
ハランは、それ自体は食べられませんが手間がかからず、でも食事の時に使うとQOLをちょっぴり上げてくれるステキ植物でした。
忙しくてあまり植物の世話に時間をかけられないけど、緑のある生活をしたい、という人にはぴったりの植物と言えるかもしれません。
また、ポトスと多肉の比較でも分かるように、室内で植物を栽培する時には「光の量」がポイントになります。
「これから室内で植物を育てたい!」
という人は光をあまり必要としない「陰生植物」から植物を選択するのがLEDなどの費用がかからず、良いでしょう。
え?
室内で育ててかつ「食べられるものがいい」って?
そんな人には「スプラウト」をオススメします。
育てるのが簡単で栄養価も高いので、食卓の彩にはぴったりですよ!
アラフォー主夫の窓際菜園、次回をお楽しみに!