進化する植物工場。2021年には全自動化や1日1.3t出荷の工場も誕生!?

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進化する植物工場。2021年には全自動化や1日1.3t出荷の工場も誕生!?

進化する植物工場。2021年には全自動化や1日1.3t出荷の工場も誕生!?
最終更新日:2020年12月23日

2020年は新型コロナウイルスに始まり、新型コロナウイルスに終わる1年でした。その影響もあり、安全で美味しい野菜に対するニーズは高まるばかり。先進的な人工光型植物工場『Vege-Factory(ベジファクトリー)』を展開する大気社は、大規模な植物工場を全国各地に建設しており、2021年には次世代技術を採り入れた施設が次々に竣工します。まだまだ進化する植物工場、新しい施設の特長や今後の計画についてお話を聞いてきました。

2021年度中には全国で3.8tを生産。大気社にしかできない技術で更に加速を

ベジファクトリーは完全人工光でレタス等を水耕栽培するプラットフォームです。LEDを使った高照度照明システムは従来よりも大幅に電力消費を抑えつつ、1日約14時間の照射でレタスであれば生育期間は約40日と収穫サイクルの短縮も実現しています。

大気社11月

従来までは不可能と言われていた結球レタスや200g以上の業務用大型レタス(グリーンリーフ)の栽培が可能

業務用大型レタスへのニーズは年々高まっており、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、サンドウィッチやサラダといった商品の持ち帰り需要も大きく伸長しました。
ベジファクトリーの代表作物とも言える業務用大型レタスの栽培は植物工場を手掛ける各社が挑戦してきましたが、安定して生産することは非常に難しく、市場ニーズに応えることはできませんでした。

大気社は100年の歴史がある環境エンジニアリング企業です。長年に及ぶ蓄積したノウハウと板橋区にある実証センターでテストを重ね、ついに安定した品質で大量の業務用大型レタスを栽培することに成功しました。

大気社11月

板橋区の実証センター。ここで日々試験、改良を行い、合格した新しい技術が次々に投入されています

茨城に業務用工場が誕生!新鮮なレタスを首都圏に向け毎日出荷

2021年4月末に完成予定の「ベジタブルテック 那珂市植物工場」(茨城県那珂市)では、業務用大型レタスを1日に1300kg生産。首都圏のコンビニエンスストアや飲食チェーンに向けて、業務用大型レタスを毎日出荷する予定です。

「大手のクライアントからは“仕入れるから大量ロットを全国的に生産して欲しい”と言われているので、今後も全国各地に大型の業務用工場を建設する予定です。とくに首都圏は大型の業務用工場がなかったので、那珂市の植物工場を手始めに、これから生産量を増やして行く計画です」と大気社の今泉 義光氏は話します。

大気社11月

生育に不可欠な光を照射するLEDもどんどん進化しており、膨大な製品数の中から適したものをピックアップ。大規模な空間における温度や湿度に関しては、工業製品の塗装システムや半導体製造のクリーンルーム、病院の陰陽圧室を長年手掛けてきた同社のノウハウを活かした大空間均一空調システムで徹底管理されます。

高度な衛生管理で、もともとの生菌数が少ないのもベジファクトリーの特長ですが、那珂市の植物工場には養液殺菌システムを新たに投入し、より安心・安全な作物を首都圏に向けて供給する予定です。

大気社11月

那珂市の植物工場に導入される新技術

次世代植物工場が誕生! 全自動型で作業コストを削減、更に安全に

大気社の植物工場事業はクライアントの要望に応えたベジファクトリーの建設がメインですが、新しい技術開発のために自社工場も運営しています。その中で最新となる植物工場を埼玉県杉戸町に2021年6月完成を目指して建設中です。こちらも業務用のフリルレタスやグリーンリーフを栽培し、1日に400kgの生産能力を持ちます。

工場の特長は「省力化・生菌数の抑制」で、自動化された栽培ラインを導入することにより、作業コストの低減と生菌数を最小に抑える次世代の植物工場として期待されています。

大気社11月

栽培パネルを自動で設置、回収します。人の介入を少なくすることで、生菌数を更に削減

水耕栽培における工程はいくつかありますが、その中でも栽培パネルを栽培棚から出し入れするのが大きな手間になっており、大規模化するほど大きな課題として挙がります。こちらの工場では新開発した移載装置により作業コストを大幅に削減でき、しかも省電力化により収量あたりのエネルギー効率は国内トップクラスだそうです。

大気社11月

また、人が栽培ラインに極力立ち入らないことで、生菌数を安定して抑制できる点も大きな特長になっています。
「業務用ニーズに応えるため大規模化するとどうしても人数が必要になりますが、人が関わるとどうしても生菌数を安定して減らせません。新しい自動化システムなら従来の1/5の人数で運用できます」(今泉氏)

加工用の業務用野菜を購入するクライアントが要求する項目には、最近では必ずと言っていいほど生菌数の低い数値が記されています。長年培ってきた環境制御技術を活用し、オートメーション化の実現でより安全・安心な野菜を栽培できる次世代型植物工場は、今後のスタンダードになっていくことは間違いありません。

クリーンな再生エネルギーと北海道の立地を生かしたエコ工場も計画中

ここまで2カ所の新しいベジファクトリーを紹介してきましたが、着工準備中や計画中のものがまだまだあり、2021年度中には全国で3.8tのレタスを出荷できる体制を目指します。
福井県で計画されている植物工場 (第2期)では5,000kg/日生産になる予定であり、高まるニーズに応える増産計画が着々と進んでいます。

大気社11月

全国各地で立ち上がるベジファクトリーですが、その中でも画期的な施設が北海道で計画されているのでご紹介しましょう。
釧路市近郊に計画中のこちらの大型施設(2,000kg/日生産)では、再生可能エネルギーで全ての電力を賄います。天気の良い日は太陽光発電で得られた電力を使用し、夜間や天気の悪い日はバイオマスプラントで生成されたバイオガスをもとに発電して電力を供給します。

この発電プラントは牛の堆肥を扱ったバイオマスプラントで生成されたメタンガスを利用する点がポイントです。ご存じの通り北海道は酪農王国なので、まさにうってつけのシステムになります。広大な敷地と多くの牛たち、北海道ならではのリソースを用いた究極のエコロジー栽培と言えるのではないでしょうか。GREENエネルギーでCLEAN野菜を生産するシステムはSDGsの目標にも合致します。

このように大気社では次々と次世代技術を開発し、常に最先端の植物工場としてベジファクトリーを全国展開して行くので、今後もますます目が離せない存在になることでしょう。大気社では環境事業に興味を持っている方やベジファクトリーで未来の農業を目指す方を常に募集しています。下記の問い合わせ先からお気軽にご相談ください。

大気社11月

【お問い合わせ】
株式会社大気社
〒160-6129
東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー
TEL:03-3365-5320
FAX:03-5338-5195

【リンク】
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ニーズに応える生産力。売り先に困らない、失敗しない植物工場の秘密に迫る

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