都会の家の中でも野菜を作ろう! 自給ラボとは?
前回の記事で、窓際菜園の致命的な日照量不足を痛感しました。
そこで急きょLEDライトを導入して栽培実験を始めてみたのです。
が
うん
どちらも順調に徒長してる雰囲気!!
このライト、某ショッピングサイトでは「野菜の栽培にも使える」と書いてあったのだけどな。
なんか、畑で野菜を育てていた時のグングン感が感じられないんですよね。
せっかくお金を(安いけど)投資したのに全然うまくいかないなんて。
心が折れかけたそのとき、ワラにもすがる思いでGoogle検索してみると、なんとも面白そうなスタートアップを見つけました。
その名も自給ラボという会社。
すぐにTwitterで連絡を取り、事情を説明して取材できることになりました。(SNSの力はすごい)
そこで、自給ラボさんに僕のやったことの何が悪かったのか、そして室内で野菜を育てる時のコツを聞いてみました。
誰もが家で野菜を育てられる社会を! 自給ラボの目指す世界
自給ラボ株式会社
「誰もが安全で新鮮な食をつくり分け合える社会を作る」ことをミッションに2019年設立。
ミッションを実現する一つの手段として「押入れ農園」を提唱。自宅で簡単に新鮮な野菜が栽培できるLEDキットの生産、販売などをしている。
枡田純(ますだ・じゅん)さん
大阪大学工学部卒業。小学生の時に炊飯器を分解し、その中にあったLEDに一目ぼれ。同級生が理科の実験で豆電球を光らせている時にLEDを光らせていた。中高生時はLEDを研究している大学の先生の元へ足を運んでいたほど。
現在は自給ラボのCEO兼CTO(最高技術責任者)として「誰もが自給自足できる社会」のため日々研究開発、ビジネスにまい進している。
窓際菜園は光量不足?
僕がやろうとしていることをすでにビジネスとして展開している枡田さん。
これはとても良いアドバイスをもらえそうです。
今の窓際菜園の写真を見てもらいました。
枡田さん
ガビーン
ツ、ツライ……
わかってはいたんです。
だって、LEDライト当ててるのに昼間照度を計測したら3793ルクスだったんだもん。
しかし、枡田さんはその瞬間の光量だけを切り取って結論を出すべきではないと言います。
枡田さん
難しい話になってきましたよ。でも、です。
これから「野菜を家で育ててみたい」という人はきっと増えるはず。
そんな人に僕と同じ失敗をして、室内野菜栽培をあきらめてほしくない!
良い機会とばかりに、枡田さんに根掘り葉掘りしてみました。
LEDは常に一定の強さと量の光を供給できるので、あとは照射時間を最適化してあげればよいだけなんです。LED栽培のアドバイス、しますよ!
枡田さん
本当に野菜が室内で育つ? そのヒケツは?
自給ラボのホームページを見ると、室内にもかかわらず青々とした野菜が育っているのがわかります。
僕だって同じ室内(なんなら、光が当たる窓際)で光も照らしているのになぜこんなに違いが出るのでしょうか。
室内でなんの野菜が育てられる?
ちだ
枡田さん
以前僕の記事でも自給ラボのホームページから引用させてもらいましたが、やはり「光補償点、光飽和点が共に低い野菜」が良いようです。
具体的には、自給ラボさんの実績がある順に
- サニーレタス
- リーフレタス
- ルッコラ
- クレソン
- バジル
- ミツバ
- セリ
- サラダ菜
- シソ
などをあげてくれました。
ちだ
室内で野菜栽培をするときには、どのライトを選べばよいの?
今回、僕は「ライトが必要だ!」と感じて栽培用のライトを探しました。
そのときに感じたのは
種類多すぎ!
選び方わからなすぎ!
ということでした。
具体的に迷ったのは
- ワット数
- 光の色
の2点です。
4本セットのライトで、畳半畳分に対しておおよそ7000~13000ルクスの光を照射することができます。
枡田さん
ちだ
枡田さん
※ それぞれの光の役割
赤色:光合成に必要、この色がないとほぼ育たない。
青色:光合成に必要、開花などの生理作用、光の方向を植物に教えてあげる役割
緑色:植物体の形に影響、発芽の補助的役割
ちだ
自宅では、ライトの色は紫よりも白が自然で良いなぁ。
枡田さん
ちだ
この密度が低いと、野菜がうまく育たない、ということにもなります。
枡田さん
ちだ
その「密度」は購入前にどうやって判断すればいいんですか?
枡田さん
ちだ
枡田さん
ちだ
ちなみに、自給ラボで販売しているLEDは十分な性能と栽培実績がありますよ。
枡田さん
まとめると
- 光量はライトのワット数に比例。自給ラボが販売するライトは100W。
- 色は、赤、青、緑が混ざった白が良さそう。
- 「光の密度」も重要。だけど買う前にはわからず。密度はLEDチップのクオリティーに依存していて、チップのクオリティーは価格に比例する。
ということでした。
今回、僕が購入したのは3000円ほどの安いライトでした。
光源から20センチ離したところで光量を計測すると4000ルクスほどなので、光量は不足しており、価格から推定するに光の密度も低い可能性があります。
さらに、そもそも発芽時に緑の光がないのもマイナスでした。
つまり!
ちだ
ということですね。
コロナ禍で見直される都市部の食料自給率。野菜の室内栽培はこれからのスタンダードになるかもしれない。
今回の取材では
- 僕が買ったLEDは野菜栽培をするためにはスペックが不足していた
- 栽培用LEDライトの質は価格に比例する
ということがわかりました。
そして、室内栽培の道がとても険しいことも……。
しかし、コロナ禍で「家でも野菜を栽培できるようになりたい」という人は多くいるのではないでしょうか。
そんな人のためにも、自給ラボさんのように室内で野菜を栽培できるようにするぞ!
と決意を新たにいたしました!
アラフォー主夫の窓際菜園、次回をお楽しみに!