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老若男女が楽しむ新しいサービス「花つみ」とは? 利用者にもインタビュー!

老若男女が楽しむ新しいサービス「花つみ」とは? 利用者にもインタビュー!

「花は好きだけれど値段が高い、花屋に入りづらい」という人も多いのではないでしょうか。そのような悩みを解消できる新サービスがあります。花に触れるきっかけをつくる株式会社hanane (はなね)が始めた新サービス「花つみ」は、年齢・性別問わず幅広い層に親しまれています。利用者、導入店舗などへの取材を通し、現在各地に展開を広げている「花つみ」の魅力を探りました。

バラなど種類を問わず、1本100円!?

「花つみ」とは、規格外の花「チャンスフラワー(※)」を種類問わず1本100円で販売するイベントのことです。時期により花の種類が異なり、2020年11月現在ではバラやかすみ草、チョコレートコスモスなどの品種が並んでいます。どの種類でも100円というわかりやすい価格で、基本的には店頭で開催しているので店内に入らなくても手に取れる気軽さが人気です。現在は東京・虎ノ門のhananeの実店舗のほか、関東・関西合わせて定期的に約15カ所で実施しています。2020年の夏以降、ブックオフコーポレーション株式会社や株式会社ビューティガレージとの協業で花つみの開催場所が増え、今後も目が離せません。

虎ノ門のhananeでは、毎週月曜・木曜の11時半〜18時半限定で花つみを開催。ランチタイムや会社帰りなどのピークタイムには、自宅や会社のデスクに飾る花を買いに求める人であふれています。チャンスフラワーはどれも個性的なうえに、時期や時間帯によっても店頭に並ぶ種類が異なるので、その時の出会いを楽しみに来店する人が多いようです。

hananeでの花つみの様子

hananeでの花つみ風景

また、hanane以外で花つみを導入している店舗からもうれしい声が寄せられています。都内のセレクトショップでは、普段来店数が少なく悩んでいたものの、花つみ開始後には売り上げが3倍になりました。花を買う人は、店に立ち寄ったついでに雑貨なども買うことが多いようです。他店でもお客さんとのコミュニケーションツールとなったり、認知度が高まったりという効果が得られ、花つみ開催店舗にとってもメリットがあることがわかりました。

※ チャンスフラワー:茎の長さや太さがまばらだったり、花の輪の大きさに差があったりして市場で価格がつけられず、通常は廃棄されてしまう規格外の花

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花つみの外部第1号店、茅場町「amabar」

外部での花つみ1号店は東京・茅場町にあるコミュニティースペース「amabar(あまばる)」。店長の浅井ユキコ(あさい・ゆきこ)さんが、花つみの発案者であるhanane代表の石動力(いしどう・ちから)さんの思いに賛同してスタートしました。「誰にとっても喜びにつながる、今の世の中らしい取り組みができるのではないか」という思いで実験的に始め、今では地域社会に貢献する活動として定着しているといいます。

amabarでの花つみの風景

amabar店頭に並ぶチャンスフラワー

花つみには男性ビジネスパーソンの姿も

現在では毎週月曜・火曜の2日間、店舗の一角で花つみを開催。amabarは社会貢献事業を行う一般社団法人TERACO舎(てらこや)が運営する地域のコミュニティースペースであり、セミナーの開催場所の提供(有料)やお昼時の持ち込み飲食の休憩所(無料)として展開してきました。茅場町駅から徒歩8分、周辺は大手企業のビルが並ぶオフィス街です。曜日限定の花の販売ではどのような集客が得られるのでしょうか。
「当店に花つみにいらっしゃるお客様は、8割が女性。ですが『お花が1本100円なの?』と興味を持ってくださり、奥様へ買って帰ろうという男性客がいらっしゃることもあります。この花つみがなかったらお花など気にも留めていなかったかもしれませんが、ランチを終えた帰りにたまたま通りがかり、足を止めて奥様へ思いをはせてくれる。こんなうれしいことはありません」と話す浅井さん。

接客をする浅井さんとお客さん

接客をする浅井さん(左)と花つみをするお客さん

「花つみ」だからできる地域との結びつき

また「花」というコミュニケーションツールが加わったことで、より一層、地域と密着したふれあいができていると浅井さんは言います。「近所に保育園があるんですよね。かわいい園児の皆さんのお散歩コースにもなっているようで、お花を見ると口々に歓喜の声をあげて通って行かれるんです。ある時はイベントとして園児の皆さんが花つみに来店されるということがありました。この企画は『花つみ』ですので、野に咲く花をつむように、気に入った花を自由に取っていただいて販売しています。普段はふれる機会が少ないお花を、自分の好みで選べるとあって非常に楽しそうでした」

このイベントをきっかけに、仕事帰りに子どもを保育園まで迎えに行ったお父さんお母さんが、親子で買いに来るという交流が生まれたそうです。同じバラという花であってもひとつひとつ形や色が違うこと、まっすぐ伸びた茎をしている花もあれば、曲がりくねった茎の花もある。そうしたすべてが「個性」であり「デザイン」であるということを、子どもたちに伝えたいと浅井さんは語ります。

「毎週、青いお花を買いに来てくれる5歳の男の子がいるのですが、最初は『青』であればよく見ることなく手に取って『これください』と言っていたんです。でも『よく見てごらん、おんなじ青いお花でも、みんな違うお顔、違う姿をしているよ。どの子がかわいいと思うか見てみたら?』と話しかけたところ、その翌週からすごくよくお花を見てくれるようになって。最近ではどうしてこの子がかわいいと思ったか、という理由を話してくれるようになりました。お花を通じて子どもたちの心が豊かになることがあればうれしいです」

今では花つみをきっかけに、地域の交流の場として定着しているamabar。そこで花を手に取る人たちの間でたくさんの笑顔の輪が広がっているようです。

花つみ利用者にインタビュー

花つみを介し、店先で十人十色の物語が生まれていることがわかりました。それでは実際に、花つみを楽しんでいる利用者はどのような思いを抱いているのでしょうか。hananeに通う2人の利用者に、花つみを始めたきっかけや日常生活での変化などを聞きました。

花つみによって花のあるくらしが身近に

1人目は、hananeが虎ノ門に仮オープンした2019年4月から通っているという佐藤あかりさん(仮名)です。まずは花つみを始めたきっかけについて聞いてみました。

花つみをする佐藤さん

花つみを楽しむ佐藤さん

「もともとお花は好きですが、家に飾ることはありませんでした。お花って意外と高くて、おいしいランチ1回分に相当する1000円で買おうと思うと少ししか買えず、できあがっているブーケも小さくて……。それが職場近くにできたhananeさんでは、好きなお花を自由に選べますし、持ちも良くて値段もお手頃なので定期的に通うようになりました。今も週1、2回のペースで継続しています」と話す佐藤さん。

花つみを始めてから日常に変化もあったそうです。「お花を買うことが習慣化しました。最近は自宅以外に職場のお手洗いにも飾っています。少しあるだけで居心地の良い空間に変わるんです。コロナの時はリモートワークでなかなか花つみに来られず、家にお花がなくてさみしい気持ちになりました。お野菜が足りていない感覚と似ていて、私にとってなくてはならない存在になったんだと思いました。それに、以前までは新鮮なお花が好きでしたが、今では形が崩れていく過程も楽しんでいます。毎日お世話をしているからこそ、お花の命を感じ、変化に対して風情を感じるようになったんだと思います」(佐藤さん)

会社のお手洗いに飾る様子

会社のお手洗いに花を飾ることも

花つみを実際に利用している男性

2人目は、2019年の秋頃から花つみを始めたという阿部雅彦(あべ・まさひこ)さん。もともと寄せ植えを楽しんでおり花が好きだったそうですが、会社の近くにできたhananeで花つみを始めたそうです。そのきっかけや花つみならではの魅力について聞きました。

_花つみをするきかっけを話す阿部さん

花つみの魅力について語る阿部さん

「寄せ植えは好きで長らく楽しんでいましたが、土や根がありアレンジの限界を感じていました。そんな時に手頃な価格で切り花を楽しめる花つみに出会い、1本100円で懐を気にせずたくさん買えることも魅力的でした。それに、チャンスフラワーは曲がりの度合いが強いものがあるので、一輪挿しや少ない本数でもおしゃれに飾ることができてうれしいです」と阿部さん。

また、花つみを始めたことによって日常に3つの変化があったと話します。
「1つ目は、社内の従業員と花つみをきっかけに会話に花が咲くようになったことです。『今日はこんな花がありましたよ』『あの花いいですよね』と花を介してコミュニケーションを取るようになりました。2つ目は生活リズムが整ったことです。主に水換えですが、最初は面倒だったものの、これが毎朝の日課となりました。早朝の給湯室での水換えは、エンジンをかける良いきっかけになったんです。3つ目は風邪をひかなくなったことです。信じがたい話かもしれませんが、これまで冬の時期には毎年体調を崩していたものの、昨年の秋に花つみを始めてからは無縁になりました。体調がいいのも花のおかげで気分が上がるからかもしれないと感じています」

会社のデスクに飾る様子

会社のデスクに飾られているチャンスフラワー

花つみは、単に廃棄花のリサイクルという物質的な社会貢献の活動だけでなく、人の心に根付き喜びの花を咲かせています。花に目もくれる暇もなかった人や、花の美しさに触れる機会がない子どもたち。1本100円の花がもたらす心温まる活動は、今後さらに定着していくのではないでしょうか。

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