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岩手県一関のトマトで儲ける! 売上1000万を目指すトマト農家に聞く、トマトで稼ぐ秘訣とは

岩手県一関のトマトで儲ける! 売上1000万を目指すトマト農家に聞く、トマトで稼ぐ秘訣とは

岩手県の最南端に位置し、一関市と平泉町から成る一関地方。世界文化遺産「平泉」に登録される中尊寺金色堂をはじめ、国内外から多くの観光客が足を運ぶエリアです。温暖で降雪量の少ない農業好適地の一関地方は、県内でもトップクラスの生産量を誇るトマトの産地としても知られています。一関地方農林業振興協議会では、地域の農業のさらなる活性化を目指し、2013年に「新規就農トータルサポートシステム」を立ち上げました。本格的な運用開始から6年が経過、相談から独立就農までを支える総合的な支援体制により、これまでに20組が新規就農を果たしました。やりがいを実感しながら好きなだけ稼げる一関地方の農業の魅力について、2組のトマト農家にお話をうかがいました。

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農業好適地。トマト生産量県内トップクラスの一関地方の多彩な強み

岩手県の最南端に位置する一関地方は、南は宮城県、西は秋田県に隣接し、世界文化遺産「平泉」に登録される中尊寺金色堂、毛越寺のほか厳美渓、猊鼻渓といった景勝地など、観光地としても人気の高いエリアです。高速道路や新幹線など交通の便も良く、南の玄関口として機能しています。

一年を通して温暖で降雪量は少ないことから、古くから農畜産業が盛んに行われてきました。平野部が広がる西部地域では北上川の豊富な水量により水稲を中心に肉用牛肥育、野菜、花き栽培が盛んで、緩やかな丘陵地が多い東部地域では野菜、花き、果樹に加えて水稲、酪農、肉用牛繁殖などとの複合経営が行われています。

一関地方の生産量県内トップクラスの強みを語る『JAいわて平泉 営農部園芸課』の佐々木俊之さん

一関地方の生産量県内トップクラスの強みを語る『JAいわて平泉営農部園芸課』の佐々木俊之さん

「ピーマン、なす、きゅうりなどの野菜の栽培が盛んで、特にトマトの生産量は県内でもトップクラスの実績を誇ります」と話すのは、『JAいわて平泉 営農部園芸課』の佐々木俊之(ささき・としゆき)さん。生産量県内トップクラスを誇る一関地方ならではの強みをお聞きすると、「管内東部、西部の2カ所に共選場を整備し、広い一関・平泉エリアをカバーしているのが特徴です」と佐々木さんはいいます。

選果、調整、箱詰めといった出荷作業が省かれることで、栽培管理の作業に専念できると生産者から大変好評。夏場の収穫作業で疲れた体を休める時間も確保できるため、一関地方でのトマト生産の環境整備に寄与しています。「高速道路や新幹線などの交通の便が良いので県内はもちろん、関東地方(京浜市場)への出荷も効率的に行えるのも特徴ですね」と、佐々木さんは話を続けます。

『JAいわて平泉西部園芸センター』の共選場。管内には西部と東部の2か所に選果場が整備され、広いエリアをカバーしています

『JAいわて平泉西部園芸センター』の共選場。管内には西部と東部の2か所に選果場が整備され、広いエリアをカバーしています

現在、『JAいわて平泉トマト部会』には131名の生産者が在籍し、この中の若手生産者が中心となって「担い手班」を構成。SNSなどを通じ情報交換を密にすることで栽培技術を高め、約30名の担い手班メンバーで部会全体の売上の約半数を占めるなど、若手生産者が活躍しています。そんな一関地方で管内トップクラスの反収を誇るトマト農家に話をお聞きしました。

就農1年目から管内トップクラスの反収。目標はトマトで売上1000万円!

一関市大東町でトマトを栽培する就農3年目の後藤修司さんは管内でもトップクラスの反収を誇ります

一関市大東町でトマトを栽培する就農3年目の後藤修司さんは管内でもトップクラスの反収を誇ります

一関市大東町でトマトを栽培する、就農3年目の後藤修司(ごとう・しゅうじ)さん。「収入面に不満はないが、自分のやりたい仕事ではない」と31歳で脱サラ。トマト農家の父・弟の影響もあり新規就農を果たしました。

実家のほ場を引き継ぐのではなく、新たに土地を探さなければならなかった後藤さんは、「新規就農トータルサポートシステム」で設置している「新規就農ワンストップ相談窓口」を訪ねます。栽培品目や就農希望エリアなどについて相談し、就農に向けた準備と支援策のアドバイスを受けて、紹介された研修先でトマトの栽培技術と経営管理を1年間学びました。

就農1年目、後藤さんは6棟10aのハウスで21tを出荷、続く2年目は25tと2年連続で『JAいわて平泉トマト部会』の最高反収を記録。3年目の今年も21.3tと、常に部会平均反収※1約7tの3倍以上の収量をキープしています。
その秘訣をお聞きすると、「大玉作りを主軸にしています。土地が少ないのでその分、反収をあげて収入を得る必要があるので、通常の2倍の追肥を入れています。肥料代は2倍かかりますが、反収は3倍になります。また、肥培管理を徹底することで6月上旬頃から11月下旬まで長期間出荷することができます」と後藤さん。元肥の入れ方や水管理、追肥の入れ方など大きく実らせるための技術や管理の仕方は研修で学んだといいます。

『一関農業改良普及センター』の皆上和弘さん。新規就農相談から就農後のサポートまで行います

『一関農業改良普及センター』の皆上和弘さん。新規就農相談から就農後のサポートまで行います

「タイプの違う複数の研修先で学んだ成果です」と話すのは、『一関農業改良普及センター』の皆上和弘(みなかみ・かずひろ)さん。「果実を大玉に育てて反収を上げる方法、大規模ほ場で総出荷数量を確保する方法など、タイプの異なる研修先で学んだ経験が、後藤さんの営農スタイルに生かされています」。

「最初に誰に教わるかが大事です」と後藤さん。就農希望者のニーズに合った研修先を紹介してもらえるのも、「新規就農トータルサポートシステム」が機能している一関地方の強みとなっています。

後藤さんのハウスと栽培管理されたトマト

後藤さんのハウスと栽培管理されたトマト

2021年にはハウスを1棟増設し、作付面積を12aに広げる後藤さん。出荷量は30t以上、売上1000万円を目指します。
「日照時間などその年の気候にも左右されますが、挑戦したいし出来ると思っています」と近い将来の目標を話してくれました。

今年『JAいわて平泉』のトマトの平均単価は1kg当り311円でしたが、後藤さんはシーズンをとおして安定した生産をしているうえ、高単価を狙える9月から11月までしっかり生産できる栽培管理で、JAの平均を上回る343円の単価を実現しています。

「30t以上を出荷できれば、売上1000万は狙えます」と、煩わしい人間関係から解放され、自分の裁量で稼ぎたいだけ稼げる現状に「農業のやりがい」を実感しています。

『新規就農トータルサポートシステム』について

関連記事:独立就農まで支援する『新規就農トータルサポートシステム』とは

「新規就農ワンストップ相談窓口」についてはコチラ

50代で新規就農の竹内さん。「夫婦で必要な分だけ稼げれば十分」

一関市東山町で2019年に神奈川県相模原市から移住し就農した竹内俊司さん・美由紀さん夫妻

一関市東山町で2019年に神奈川県相模原市から移住し就農した竹内俊司さん・美由紀さん夫妻

一関市東山町で2019年に新規就農した竹内俊司(たけうち・しゅんじ)さん・美由紀(みゆき)さん夫妻。東日本大震災を機に、神奈川県相模原市から岩手県大船渡市に移住します。その後、2017年に美由紀さんの実家のある岩手県一関市に移住しました。

「いつかは岩手で農業がしたいと思っていました」と美由紀さんは話します。家庭菜園を始めようと、軽い気持ちで「新規就農ワンストップ相談窓口」を訪ねました。そこで『JAいわて平泉』の「グリーンヘルパー」制度を紹介され、トマト部会長のほ場での手伝いを始めたことをきっかけに、本格的な就農へ舵を切りました。

2019年、水稲育苗後のJAのハウス2棟を借り、研修と同時進行でトマトの栽培を開始し、4aで4.9tを出荷。反収に換算すると12.3tと、管内平均を上回る好スタートとなりました。竹内さん夫妻に秘訣をお聞きすると、「指導が素晴らしかったです。トマト部会長の南野さんと、借用したハウスの近隣トマト農家の那須さん、お二人の師匠には心から感謝しています」と俊司さん。

「『新規就農トータルサポートシステム』のおかげで南野さん、那須さんを始め、たくさんの人に出会えました。農業経験のない私たちにとってこの出会いがなければスタートラインにも立てていません。人に恵まれたことに本当に感謝しています」と俊司さんは笑顔で話してくれました。

「土地探しも市役所の東山支所の方、JAの方にお世話になりました」と美由紀さん。土地の何を見れば良いのか経験のない竹内さん夫妻に代わりJA職員の方が、土質、農業用水の取水源、傾斜などを見極め、候補地を探してくれたといいます。

「新規就農トータルサポートシステム」では、新規就農から5年間、JAや市町、県などのスタッフがほ場を巡回して個別にアドバイスするなど、就農後のサポート体制も充実。「ハウスまで来てくれるので、実際に作物を見てもらって相談できます。ご近所の方も気さくに声をかけてくれるなど暖かい人柄を感じています」と美由紀さん。

教科書通りの管理がされている竹内夫妻が栽培するトマト。色づく前の緑色が綺麗

教科書通りの管理がされている竹内夫妻が栽培するトマト。色づく前の緑色が綺麗

新たな環境でのスタートとなった2020年は、ハウス3棟7aで13.4tを出荷。昨年と比較し、作付面積は約2倍、収量は約3倍に伸びています。

「就農当初、日々の作業の中で営業活動やインターネット販売など販路の獲得や拡大をすることができるのかという不安がありましたが、JAの共選場を利用することで解決できました。流通から販売まで一貫してやってくれるので安心です」と竹内さん夫妻。

50代で新規就農し、就農1年目から平均反収を超える竹内さんに次なる目標を尋ねると、「15t出荷できるといいね」と笑顔で答えてくれました。「子供も独立し、夫婦二人で生活できる程度の収入があれば十分」という竹内さん夫妻。トマトに限らず色々な作物を育ててみたいと、オクラ、サツマイモ、玉ねぎ、長ねぎなど10種類以上の作物にチャレンジしています。「毎日美しい景色に囲まれて、夫婦二人でのんびりと農業を営む今の暮らしが最高の老後生活です」と話してくれました。

トマト生産量県内トップクラスの一関地方。「就農」×「好収入」=「やりがい」で幸福度をアップさせてみませんか?

※1:反収=10a当りの収量

マイナビ農業就農FESTに出展します

2021年1月23日(土)に宮城県仙台市の「エル・パーク仙台」で行われる『マイナビ農業就農FEST』に出展致します。
ご来場された際はお気軽にブースにお立ちより下さい。

■お問合せ先■

一関地方農林業振興協議会

(構成機関)
・一関市農林部農政課 TEL:0191-21-8225
・平泉町農林振興課 TEL:0191-46-5564
・JAいわて平泉営農部営農振興課 TEL:0191-34-4001
・岩手県県南広域振興局農政部一関農林振興センター TEL:0191-34-4696
・一関農業改良普及センター TEL:0191-52-4961

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