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電動剪定ばさみを導入して、作業効率アップを目指そう

電動剪定ばさみを導入して、作業効率アップを目指そう

おいしい作物を育てるのに必要不可欠な剪定(せんてい)作業。来季もより良い作物を収穫するためには、特に冬のあいだにしっかり剪定作業をしなければなりません。この剪定作業が、実はなかなかの重労働。重いものを持ったり、運んだりという作業ではありませんが、ハサミで太さのある枝を切るのは手首や指にかなりの負荷がかかり、腱鞘(けんしょう)炎の危険もあります。今日はそんな剪定作業を快適にできる農機具「電動剪定ばさみ」についてお話しします。

電動剪定ばさみとは?

電動剪定ばさみが流通する以前は、農家の人たちはもちろんふつうの剪定ばさみで剪定をしていたわけですが、広大な農地にあるたくさんの果樹の剪定をはさみで行うのはかなりの労力がいりました。しかも果樹の枝はなかなかの太さ、硬さがあります。それを人間の手の力だけで切っていけば、おのずと手に一定の負荷がかかってしまうため、腱鞘炎になる人も多くいたようです。

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電動でない剪定ばさみでの剪定作業は手や手首への負担が大きい

そんな中で生まれたのが電動剪定ばさみです。メーカーやサイズによってさまざまですが、レバーを引いたり、ハンドルを握ったりすることで、そんなに力を加えることなくハサミが閉まり、サクサクと剪定をすることができます。また、けが防止のために、レバーとはさみの動きが連動しており、軽く触れると刃が少し閉まり、レバーをしっかり引くとはさみが完全に閉じる仕組みになっています。
電動剪定ばさみは、枝を挟んでぎゅっと握りしめて枝を切り落とす必要がないので、手首や指への負担がかなり軽減されます。そのため長時間の作業もストレスなく行うことができるとあって、導入する農家が増えています。

果樹の成長には欠かせない剪定は、農作業において省くことのできない作業の一つです。電動剪定ばさみを導入することで、剪定する作業自体が減るわけではありませんが、疲労、手間を考えると十分に価値のある農機具と言えるでしょう。同時に作業効率アップが大きく期待できます。

電動剪定ばさみの種類

電動剪定ばさみはバッテリー内蔵型と、背負い型の二つに分類されます。

バッテリー内蔵型

バッテリー内蔵型の電動剪定ばさみは、本体に充電式のバッテリーを装着して使用するタイプです。コードレスなので、面倒な入り組んだ枝の剪定も楽々行うことができます。価格帯は2、3万円で買えるものから15万円くらいのプロユースの高性能なものまで幅広く、後述の背負い型に比べると比較的安価です。内蔵型バッテリータイプは、その多くが、稼働時間が2〜3時間程度。安価なものだと1時間というものもあります。そのため朝から作業を始めるなら、必ず予備のバッテリーを持って行く必要があります。1日作業をするには少し不安が残る……という人もいるかもしれません。
バッテリー容量で価格や質量が変わるため、どのくらい使うかを考えて購入しましょう。

バッテリー内蔵型

バッテリー内蔵型のイメージ。とてもコンパクトで持ち運びも簡単。多くのメーカーでは予備のバッテリーが一つセットになっています

背負い型

もう一つのタイプは、リュックタイプのバッグの中にバッテリーが入っており、それを背負って使うタイプです。バッグの中の充電器から出ているコードがはさみにつながっているのですが、コードは体にフィットさせて使うため、コードがあるストレスはあまり感じません。価格はバッテリー内蔵型よりも高価で、20万円〜が相場のようです。
背負い型の特徴は長い稼働時間が実現すること。バッテリー内蔵型に比べて大きなバッテリーなので、約8時間程度使えるメーカーもあり、フル充電しておくと1日の作業をほぼカバーできます。高額な分、バッテリー内蔵型に比べて高い防水や防塵能力が期待できるものも。
ただしはさみ部分だけではなく、バッテリーが入ったバッグを背負う必要があるため、質量は必然的に増えるので注意が必要です。

背負い型外観

背負い型内観

背負い型のイメージ。リュックの中にバッテリーが入っています

新規就農者におすすめなのは?

新規就農者で初期投資費用を抑えたい人はまずバッテリー内蔵型を導入するのがおすすめです。背負い型よりも安価なバッテリー内蔵型を使ってみて、どのように切れるのか、どのくらい作業効率が上がるのかを確かめてみましょう。少しずつ農地が広がって、育てる作物も定まってきたタイミングで背負い型に買い替えるのもいいかもしれませんね。
一方、すでに広大な農地を持っている農家、ある一定の剪定量が毎年決まっているという場合は、使用時間を考慮すると背負い型がおすすめ。長時間の稼働が可能な背負い型は、途中で充電が切れてしまったというトラブルや、予備のバッテリーを忘れてしまったというミスも未然に防いでくれます。

自分でできるメンテナンス方法

自分でできる電動剪定ばさみのメンテナンスはいくつかあります。

刃を研ぐ

まず、刃を研ぐことです。料理に使う包丁も、使っていけば切れ味が悪くなりますよね。それと同じで、刃物は研いで使うもの。切れ味が悪いな、と思ったら刃を研いでみましょう。そうすることで再びサクサクとカットできます。

こまめにゴミなどを取り除く

そして、ほこりや木くずなどのゴミ、ちりを取ることも大切なメンテナンス。
使っていくとゴミが付着して固まってしまうことも。それを防ぐためにも使った後は必ず奇麗に拭き取ってから片付けましょう。剪定作業は毎日するものではないため、使わない期間も長くあります。汚れがついたまま放置することは避けましょう。

油をさす

さびを防いだり、切れ味や刃の動きを滑らかなまま維持したいなら、定期的に油をさしましょう。刃物用の専用のオイルがあるので、それを購入しておくといいですね。

バッテリーは外して保管する

あと、バッテリーの保管も忘れずに。よくあるのはバッテリーをつけたまま、寒い物置などに置きっぱなしにしてしまうこと。バッテリーは極端な高温、低温に弱く、早く消耗してしまいます。機械を使わない間はバッテリーを取り出して、気温が安定している室内で保管するようにしましょう。

ちょっとしたメンテナンスをするだけで、長くいい状態のまま使うことができます。どれもとても簡単にできることなので、ぜひ参考にしてみてください。

体への負荷を減らして、効率よく作業しよう

農業は体力も時間も根気もいる大変な仕事です。少しでも効率よく仕事ができるようにいろんな農機具が開発されてきましたが、電動剪定ばさみもその一つ。剪定作業で多くの農家の人たちが腱鞘炎に悩まされていたことからも、剪定作業の大変さがよくわかります。電動剪定ばさみは、そんな悩みも解消してくれる画期的なアイテムです。発売された当初は、はさみ一つにこんな高い金額は出せない!という人も多くいたそうですが、少しずつその利便性が農家の間で広がり、メジャーな農機具になりつつあります。
これから農業を始めようと思う新規就農者にとっても、マストアイテムになりそうです。

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