発泡スチロール×農業の活用事例が増えています!軽量&地球にやさしい資材で、循環経済も実現!

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発泡スチロール×農業の活用事例が増えています!軽量&地球にやさしい資材で、循環経済も実現!

発泡スチロール×農業の活用事例が増えています!軽量&地球にやさしい資材で、循環経済も実現!
最終更新日:2021年01月14日

軽くて丈夫で保冷効果も高いことから漁港や魚市場でよく目にする発泡スチロールですが、農業分野でもその特性を生かして使用が増えていると言います。また、リサイクル(再利用)しやすい特性も持つため、循環経済の実現にも一役買っています。そのような魅力あふれる発泡スチロールを農業分野でどのように活用できるのか、「発泡スチロール協会(JEPSA)」の専務理事 鈴木高徳氏と広報部長 佐藤喜一氏にお話を聞いてきました。

発泡スチロールの特長

身近でよく使われている発泡スチロールですが、大きく分けて3種類あります。その中で、生鮮食品の輸送に使われたり、電化製品やOA機器の緩衝材、建築分野で断熱材、土木分野でEPS軽量盛土材として使われているのが「EPS(Expanded Polystyrene)」と呼ばれる「ビーズ法発泡スチロール」(以下、発泡スチロール)で、普段目にすることが多い素材です。表面がツブツブの丸いビーズ状になっているので、すぐに「ああ、あれだ!」とわかります。

発泡スチロール

発泡スチロール協会 専務理事 鈴木高徳氏。同協会は発泡スチロールへの正しい理解の普及と啓発に努めています

発泡スチロールの特長はいくつかありますが、一番の利点は断熱性に優れていることです。直径1mm程度のポリスチレンの粒(ビーズ)を蒸気で加熱し、発泡剤で約50倍に膨らませているので空気をふんだんに含んでいる点がポイントになります。この小さな空気の部屋が熱を伝えにくくしていることから、氷や保冷剤を同梱しても簡単には溶けませんし、外部の温度変化も中には伝わりません。

また、98%が空気で組成されていることから、軽量且つ衝撃を吸収するという特徴もあります。従来は木箱で流通させていた水産物の箱が、瞬く間に発泡スチロールの容器に移り変わったのも頷けます。

多種多様な形状で、農業界にも貢献する発泡スチロール

冷たいものは冷たいままに、温かいものは温かいままの状態を保てる発泡スチロールの特性は、温度変化に弱い農産物の輸送においても有利に働きます。アスパラガスやブロッコリー、チンゲンサイやネギといった熱に弱い野菜などはもちろんのこと、キズが付いたり水分が飛ぶと食味が著しく落ちるリンゴといった果物を運ぶ際にも発泡スチロールの容器は大いに役立ちます。

発泡スチロール

「中国で人気のある日本産の高級リンゴは発泡スチロールの箱に詰めて輸出されています。ほかでは、カスミソウといったデリケートな花を運ぶのにも適しています」(佐藤氏)

発泡スチロール

そして、農業においての活用方法は輸送に使う容器だけではありません。意外と思われるかもしれませんが、発泡スチロールの大きなブロックは簡易な腰掛けや踏み台にもなるのです。
低い位置での摘蕾や摘果などは腰に相当な負荷がかかりますが、ひょいと持ち運べて座れるので非常に便利。また、少し高い位置の作業に脚立を持ち歩くのも重くて不便ですが、軽くて丈夫な発泡スチロールなら手軽に扱えます。

このほか、成形しやすいのも発泡スチロールが優れている点であり、多種多様な製品が販売されているので目的に合った製品が選べるのも魅力になっています。作物の形に合わせた梱包箱や通気孔を設けたケースなど、用途に合わせた製品も容易に作り出せるわけです。

発泡スチロール

発泡スチロールは使用後も大切な資源に。89.5%の有効利用率!

発泡スチロールに関してもっとも多い質問である「大量の使用済み発泡スチロールをどう処理すればよいのか?」について紹介しましょう。
発泡スチロール協会の会員企業の大半は工場内に処理機を設置し、使用済み発泡スチロールの再資源化に取り組んでいます。これらを「エプシー・プラザ(EPSY PLAZA)」と呼んでおり、全国に132カ所(2020年6月現在)設置されています。発泡スチロール協会に問い合わせいただければ、内容を確認後、近隣のエプシー・プラザを紹介してくれるそうです。

発泡スチロール

使用済みの発泡スチロールは、文具や合成木材、建材として再利用、商品化

使用済み発泡スチロールの有効利用率は89.5%(2019年)と高い数字を計上しており、プラスチック製品等に利用されるマテリアルリサイクル率が51.4%、発電などの熱エネルギーとなるサーマルリサイクル率が38.1%になっています。
発泡スチロール

「有効利用率が高い理由としては、全国に設置されたエプシー・プラザに加え、大量に使用される卸売市場において、熱で溶かして回収しやすくする設備が増えていることも背景にあります」(佐藤氏)

発泡スチロール

地球にやさしい循環経済を目指し、農業分野での活用を推進

発泡スチロールの用途別出荷量でもっとも多いのが容器であり、2019年の実績では出荷総数128,150 tのうち、53%に当たる67,979tが出荷されています。内訳は水産業が42%、農業が11%の割合ですが、漁獲量の減少により水産業向けが減少しつつある半面、農業向けは底堅い数字をここ最近では計上しています。

発泡スチロール

前述したように農業向け製品の充実や農産物の輸出増、全国で着々と増えつつある水耕栽培向け用途も期待されることから、今後の伸長が見込まれています。発泡スチロール協会では、農業の発展に貢献しつつ、省エネ社会の実現を目指すとしています。

「発泡スチロールの特性を理解していただき、活用していただくことで地球環境を守ります。例えば、優れた断熱性を活かして鮮度保持することでフードロスにもつながりますし、使用済み発泡スチロールは回収してリサイクルすることにより資源の有効利用にもつながります。」(鈴木氏)
農業分野において、まだまだ可能性を秘めている発泡スチロール。活用法や使用効果、疑問点などあれば、発泡スチロール協会(JEPSA)にお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

発泡スチロール

【お問い合わせ】
発泡スチロール協会
〒101-0025
東京都千代田区神田佐久間町2-20 翔和秋葉原ビル6F

電話の場合 :03-3861-9046
FAXの場合  :03-3861-0096
メールの場合:jepsa@jepsa.jp
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