ラベンダーとは
今回ご紹介するのは、「ハーブの女王」とも言われる、ハーブの代表格「ラベンダー」です。
なんといっても「リラックス効果が高い」として知られるラベンダー。市販の芳香剤の中にもラベンダーの香りがするものが多くあり、紫色がリラックス作用につながるとも言われ、用途が広いのもラベンダーの特徴のひとつです。
パッケージ一面にきれいな紫色の花の写真が使われていたりするので、皆さんにとって比較的なじみのある身近なハーブの一つと言えるのではないでしょうか。
ラベンダーはシソ科の小低木で、古代エジプトやギリシャ、ヨーロッパなどで薬用としても利用されていました。
日本で初めて栽培が行われたのは昭和初期と言われており、香料の原料などとして北海道で栽培が始められたそうです。
今やラベンダーといえば富良野のラベンダー畑を連想する人も多いと思いますが、北海道で栽培が始まったと聞くと、なんだか納得する気もします。
実はラベンダーといっても1種類ではなく、いくつかの種類があり、その分類も活用方法もさまざまです。
一般的に私たちがよく見るラベンダーは「イングリッシュラベンダー」と「フレンチラベンダー」の2種類だと思います。
イングリッシュラベンダー
イングリッシュラベンダーは「スパイカラベンダー」という分類に属し、寒さにも強いのが特徴。一般的によく見るのが、このイングリッシュラベンダーです。
富良野のラベンダー畑もこのイングリッシュラベンダーですね。
見頃は初夏(5月から7月頃)で一面に鮮やかな紫の花が咲く様子はとてもきれいでつい見とれてしまいます 。
イングリッシュラベンダーは香りが強いのが特徴で、アロマオイルや芳香剤などに使われているのをよく見かけます。
フレンチラベンダー
フレンチラベンダーは「ストエカスラベンダー」という分類に属し、花の形が特徴的で、花穂の先に細長い包葉と呼ばれる紫色の葉がついていて、まるでウサギの耳のような可愛らしい形をしています。
イングリッシュラベンダーに比べると香りは弱めですが、暑さにも強く耐寒性もあり丈夫なので、長く楽しむことができます。
ラベンダーの活用法
ラベンダーの香りはなんといってもリラックス効果が高く、気分を落ち着かせてくれます。乾燥保存することで香りを長く楽しむ事ができます。また、アロマオイル(精油)も手に入りやすいので、用途によって使い分けるのもよいでしょう。
ハーブティー
一般的にハーブティーに使われているのがイングリッシュラベンダーです。
ラベンダーのハーブティーは、お仕事で疲れた時や、ゆっくりした時間を過ごしたい時、お休み前にオススメです。
ラベンダーの香りは好まれる事も多いですが、ラベンダーティーになると、少し苦手な人もいるようなので、その場合は紅茶とブレンドしたり、ミントやローズとの相性も良いので、アレンジして飲んだりしても楽しめると思います。甘いお菓子との相性もGoodです。
★ラベンダーのハーブティーのいれ方
〈フレッシュハーブを使う場合〉
洗ったラベンダーをティーポットに入れます。
花や茎などお好みでティースプーン3〜5杯くらいがちょうど良いかと思います。
熱湯を注ぎ、3〜5分ほど待ち、カップに注ぎます。
〈ドライハーブを使う場合〉
ドライ(乾燥させたラベンダー)の場合は、フレッシュよりも入れる量を少なめにします。お好みですが、カップ1杯でティースプーン1杯くらいがちょうど良いでしょう。
氷をたっぶり入れたグラスに注いでアイスティーにしても、ラベンダーの香りが心地よいリラックスタイムにしてくれると思います。
サシェ
乾燥させたラベンダーの花粒を集めて、小さな袋に入れ、サシェ(匂い袋)にするのもオススメ。
枕元に置いて眠ると香りのリラックス効果で、よりリラックスしながら眠りにつく事ができると思います。
防虫剤としての効果も期待できるので、衣装ケースなどに忍ばせておくのもよいでしょう。
植物の香りを利用した虫よけなので、安心して使えるのではないでしょうか。
入浴剤
見た目も楽しめるように、中身が見える網目の細かい布袋にラベンダーを入れてお風呂に入れると、ラベンダーの香りが自律神経のバランスを整え、入浴中に深呼吸することで、疲れた心身をリラックスさせることができると思います。
より香りを強くしたい場合は、お鍋でラベンダーを煮出してからお風呂に加えるとよいでしょう。
天然塩と乾燥させたラベンダーを乳鉢などでしっかり混ぜて、ラベンダーのアロマオイルを数滴たらしてバスソルトを作るのもおすすめ。塩による保温効果で発汗も促されて、よりスッキリできそうです。
ドライフラワー
ラベンダーは花の色や形もきれいなので、ラベンダーの花束をそのままインテリアとして飾ってもオシャレですね。
ドライフラワーにして保存すれば、香りも長く楽しめます。フレンチラベンダーよりイングリッシュラベンダーの方がドライフラワーにはおススメです。
つるしたまま放っておくと、花がボロボロと落ちてきてしまうので、ビニール袋などに乾燥剤と一緒に入れて乾かす方法もあります。
おうち時間が増えている今、いろいろ試してみて、ハーブティー以外の自分だけのお気に入りの使い方を見つけてみても楽しいと思います。