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クボタが『農機シェアリングサービス』の提供をスタート!

クボタが『農機シェアリングサービス』の提供をスタート!

農機メーカーの株式会社クボタは、つくばみらい市(茨城県)と亀岡市(京都府)で『農機シェアリングサービス』の提供を2021年春にスタート。つくばみらい市とは「農業参入環境整備の推進に関する連携協定」を締結し、農業に新規参入する際の障壁を下げる支援策の一つとして本サービスに取り組んでいます。クボタが自治体と連携し、本サービスを展開する経緯やねらいを取材しました。

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『農機シェアリングサービス』とは

『農機シェアリングサービス』は、クボタが保有・管理する農機を、会員登録したユーザーがシェア利用できるサービスです。サービスの特長は、1時間単位で24時間いつでも利用できることです。

サービスには定期的なメンテナンスや万が一に備えた保険も含まれているので、安心して利用することができます。

株式会社クボタ

自治体と連携し新規就農を支援

多くの自治体が高齢化や後継者不足による農業従事者の減少という問題に直面しており、つくばみらい市も例外ではありません。いかにして新規就農者を増やしていくかが喫緊の課題です。

「農業産出額で全国第三位の茨城県は『首都圏の台所』と言われています。つくばみらい市も農業をする上で恵まれた環境にありますが、現実は、農地があるにも関わらず農家の数が減少し、耕作放棄地が増え、その面積は東京ドーム881個分にも上ります。この状況を打開する方策を考えていました」と語るのは同市の小田川市長です。

総面積の約50%を農地が占める同市は、農業を基幹産業と位置付け、同市で就農を考えている人には就農相談の受付や農地情報の提供などを行ってきました。

「農業を始めるには農地の確保はもちろん、農機などの設備投資にもまとまった資金が必要です。補助金などの支援制度もありますが、非農家出身者がゼロから農業を始めるにはハードルが高すぎます。そこで農機メーカーのクボタと連携すれば、自治体単独では難しかった支援ができるのではないかと考えました」と、小田川市長はクボタとの連携協定締結の経緯を語ります。

株式会社クボタ

つくばみらい市 小田川浩市長

本サービスを展開するクボタ イノベーションセンター ビジネスインキュベーション部の辻村部長も、「多くの新規就農者が資金調達に課題を抱えており、特に農機の購入費用は大きな負担となっています」と語り、『農機シェアリングサービス』を広げることで、就農後すぐに農機を活用した効率的な農業が行える環境を整え、新規就農を後押ししていく考えを示します。

株式会社クボタ

株式会社クボタ イノベーションセンター ビジネスインキュベーション部 辻村克志部長

クボタは2020年に『農機シェアリングサービス』の実証実験を実施し、新規就農者がより利用しやすい仕組みへとサービスを改善しています。

当初は1日単位で農機を貸し出していました。しかし、新規就農者のほとんどは圃場が小さく農機を使用する時間が数時間程度であることや、早朝や夕方遅い時間帯に使用したいというニーズがあることが分かりました。また、農機の保管場所から圃場までユーザー自身がトラックを用いて農機を輸送する仕組みでしたが、新規就農者の多くがトラックを持っていませんでした。

そこで、2021年からサービスを1時間単位で24時間利用できる仕組みに変更するとともに、保管場所から圃場まで農機に乗って移動することができる範囲でユーザーを集めるビジネスモデルに見直しています。

自治体と連携することで、新規就農者が多く、サービスへのニーズが大きなエリアを見極めることが可能となりました。また、農機を圃場まで移動させること、使用後の簡易清掃、燃料補給をユーザー自身が実施することで利用料金を低く抑える工夫や、農機を安全に利用できるようサービス利用前に操作説明会を実施するなどの工夫を新たに導入しています。

株式会社クボタ

つくばみらい市で開催された操作説明会でユーザーが試運転をする様子


 

安心できるサービスで新規就農者をバックアップ

つくばみらい市で『農機シェアリングサービス』を利用する坂本さんは、未来ある子供たちに美味しくて安全な食べ物を届けたいという思いから環境省の官僚を辞め、同市で就農して2年目。妻と二人で「つくば自然農園」を立ち上げ、約1haの圃場でサツマイモ、ニンニク、トマト、ナスなどを栽培しています。

株式会社クボタ

『農機シェアリングサービス』を利用する坂本一信さん

「就農する時は収入面が一番不安です。農機や資材には想像以上に多額の投資が必要で、その中でも数百万円するトラクタを買わずにお借りできるのはとてもありがたいですね。つくばみらい市で『農機シェアリングサービス』が始まると聞いて、すぐに利用したいと思いました。特にマルチロータリや掘り取り機など、使用頻度は少ないけれど必要なインプルメントも使えるのは、利用価値が高いです」と話す坂本さん。

知り合いの農家にトラクタを借りながら、中古機の購入を検討していたものの、保管場所の確保やメンテナンスも新規就農者にとっては悩みだと言い、「農地を手に入れても納屋や倉庫はすぐには見つかりません。保管場所がない状態でも農業が始められるのは助かります。メンテナンスもクボタさんにやっていただけるので安心です」と続けます。

株式会社クボタ

農機の保管場所

『農機シェアリングサービス』を通じて他の農家とのつながりができたことも新規就農者には心強いと話す坂本さん。「安全安心な野菜をより多くの子どもたちに食べてもらえるように、『農機シェアリングサービス』を利用して品目と量を増やしたいです。将来は地域の方々の就業先としても貢献し、街を盛り上げる農業がしたいですね」と抱負を語ってくれました。

株式会社クボタ

圃場まで農機に乗って移動する坂本さん


 

自治体とクボタのシナジーで地域農業を活性化

「新規就農者を支援する自治体は、就農のハードルを下げようと苦心しています。自治体は就農希望者が必要とする農地の手配や補助金周りのサポートを行い、クボタは『農機シェアリングサービス』を提供するという役割分担で、スムーズに農業が始められる環境整備に貢献したい」と、クボタの辻村部長は自治体との連携推進に力を注ぎます。

「つくばみらい市は都心に近く、複業的に農業に参入することも可能です。このような新しい農業のカタチは、持続可能な社会にとって最適なライフスタイルではないでしょうか。市は新規就農者の支援に更に力を入れていきますので、多くの方に農業に参入してほしいと考えています」と小田川市長。

「今後、他地域においても同様の課題を持つ自治体と連携し、『農機シェアリングサービス』の拡大を目指します」と辻村部長。

株式会社クボタ

自治体とクボタのシナジーが発揮される『農機シェアリングサービス』。本サービスを起点に地域農業の新たな広がりが期待されます。

クボタと連携し『農機シェアリングサービス』の導入を希望する自治体の就農支援担当者は、クボタに問い合わせしてはいかがでしょうか。

ホームページはこちら

<取材協力>
株式会社クボタ イノベーションセンター
つくばみらい市役所

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