“ 初めてなのに懐かしい“
奥会津・金山町ってこんなところ
福島県会津地方の南西部に位置する金山町(かねやままち)は、「奥会津(おくあいづ)」と呼ばれるいにしえからの伝統文化や技術を継承している日本でも数少ない地域にあります。町の周囲は800mから1300mの緑豊かな山々に囲まれ、尾瀬を源とする「只見(ただみ)川」、全国でもめずらしいヒメマスの生息地「沼沢湖」、そして温泉。川霧に包まれた只見川の幻想的な景色に出迎えられ向かうその先には、初めて訪れたはずなのに懐かしさで胸がいっぱいになる、そんな感情を抱かずにはいられない日本の原風景が広がっています。
町内のあちこちで出土される縄文土器、同町と大分県にしかない深沙大将の像が掘られた「鮭立の磨崖仏」などがこの地に古くから人々の営みがあったこと雄弁に語る金山町。それは自然・人・文化・固有の精神性が息づく日本のふるさとの風景そのもの。今回、お話を伺った平成27年度金山町地域おこし協力隊の鈴木祐樹(すずき・ゆうき)さんもまた、この地に魅了されたひとりです。地域おこし協力隊員応募のきっかけや、任期満了後、定住を決意した理由、町での暮らしをお聞きしました。
春夏秋冬、どこを切り取っても美しい風景。
わたしが金山町を選んだ理由
「地域おこし協力隊の面接で金山町を訪れたのは平成27年の夏のことです。さいたま市から向かう車窓からの景色を見たとき、ここに住みたい、住もうと決めました」。
導かれたかのように金山町にやってきた鈴木さんは教育学部を卒業後、一般企業に就職。忙しい合間を縫い休日は子どもたちに自然を生かしたフィールド学習の引率をするボランティア活動をしていました。
「30歳を機にこれからの人生を考えたとき、やっぱり子ども向けの仕事がしたいと真剣に考えるようになり、企業に努めながら仕事を探していました。そんなとき、金山町の教育をテーマとした地域おこし協力隊の募集を目にしたことが応募のきっかけです」。
はじめて訪れたとき、「ここに住みたい」とまでに鈴木さんを魅了したのは、町のどんな風景だったのでしょう。
「萌えるような緑の山々、古民家、街並み、すべてが美しく、ここで暮らせたらどんなにいいだろうと思いました。役場の方々をはじめ、町民のみなさんがとても温かく出迎えてくれたこともありがたかったです」。
金山町地域おこし協力隊の任期は3年。鈴木さんは「癒しの森」と呼ばれるブナ林や沼沢湖周辺をフィールドとした自然観察、学校ではなかなかできない理科の実験教室、地域の特産品「奥会津金山赤カボチャ」を使った料理教室など、さまざまなイベントを企画・運営しました。当たり前のようにそこにある自然や伝承されてきた歴史・文化を改めて知った子どもたちは、鈴木さんを「お兄さん」のように慕ってくれたとのこと。大人たちもまた、鈴木さんの熱心な活動を見守りながらさまざまなかたちで支えてくれたと当時を振り返ります。
「帰宅すると玄関に野菜が置いてあったり、食事や町内のイベントなどにも誘っていただいたりと、本当にみなさんよくしてくれました。温かな人柄ももちろんですが、地域おこし協力隊の先輩たちが金山町のために尽力したおかげだと感じています。町民として暮らす先輩たちは頼りになる大きな存在でした」。
教育現場での仕事を見据え、任期中に学芸員の資格を取得した鈴木さんは平成30年に協力隊の任期満了後、金山町の職員として働きはじめ、名実ともに町の一員になりました。
「町内どこにいても美しい景色に出会えるのが金山町の魅力です。春夏秋冬、それぞれに趣があり、見ているだけで心が癒されます。田舎暮らしはコミュニケーションが難しいイメージがあるかもしれませんが金山町においてはその心配はありません。町民、役場の職員、子どもたち、そしてわたしたち移住者がサポートします」。
なんでもそろう都市部の利便性には劣るかもしれませんが“何にもないけどなんでもある”。それが金山での暮らしと語る鈴木さん。その笑顔からも充実した暮らしがうかがえます。
【一問一答】ズバリ!田舎の暮らしってどうですか?
地域おこし協力隊として移住を検討するにあたり、生活基盤やコミュニケーションなど不安は尽きないことでしょう。そこでマイナビ取材班が田舎暮らしの気になるあれこれを鈴木さんに質問!移住者だからこそわかる・感じる率直な思いをうかがいました。
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
かぼまる
鈴木さん
定住を見据えた支援を行う金山町は、スムーズに定住へと移行できるよう支援体制を整えています。この手厚さこそが高い定住率のゆえんと言えるでしょう。
金山町地域おこし協力隊募集中!まずは「おためし」から
募集するのは、
過去、8回の協力隊募集を行い、約7割の協力隊員がそのまま定住していることからもわかるように、金山町には住みたくなるメソッドがそこにあります。その魅力は豊かな自然、日本の原風景、食べ物、人々の温かさに触れることで実感することができます。
そこでおすすめなのが「おためし地域おこし協力隊」です。町内の住宅等に滞在しながら金山町での暮らしや希望する活動を体験するもので、移住後の暮らしの具体化につながります。
「生活環境や活動に納得されたうえで、試験を受けてもらえたらと思います。協力隊としてやりたい活動は決まっているけど、いきなりは不安だから体験してみたいという方はご相談ください」。
と、金山町復興観光課の山口敏幸(やまぐち・としゆき)さん。また、自身も子育て中の同課の小沼美樹(おぬま・みき)さんは、家族での移住もおすすめと話します。
「自然の中でゆったり子育てができる楽しさがあります。保育所もあり、安心して子どもを預ける環境も整っています」。
取材時、マイナビ取材班にも気さくに声をかけてくれる金山町の方々。その温もりあふれる笑顔に癒され、気がつくとわたしたちもすっかり町に魅了されていました。
人口減少や高齢化が進む金山町には、町外から移住し、地域活力の維持・強化に取り組んでくれる人材を求めています。ぜひ、あなたのチカラで金山町を盛り上げてみませんか?
【お問い合わせ】
金山町役場
〒968-0011
福島県大沼郡金山町大字川口字谷地393
TEL:0241-54-5203
FAX:0241-54-2117