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農福連携を持続可能なビジネスに。キノコ菌床栽培に参入した若手起業家の戦略とは?

農福連携を持続可能なビジネスに。キノコ菌床栽培に参入した若手起業家の戦略とは?

技術と経験がなくても栽培しやすく、施設内で快適に作業できる菌床シイタケ。農業への新規参入や農福連携の事業として注目されています。千葉県我孫子市で地域に貢献するローカルサービスのひとつに就労支援A型事業所を経営する若手起業家は、障がい者に職業の選択肢を増やそうと「豊受きのこ園」を開設。栽培施設の設計施工から国産菌床の供給まで、アシストジャパンが運営をサポートしています。農業で地域との連携を広げる起業家にキノコ栽培事業の魅力と展望を聞きました。

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菌床キノコで農業参入、就労継続支援事業をパワーアップ

2021年9月、千葉県我孫子市に菌床栽培のキノコ園が誕生しました。地域で教育、福祉、飲食などの事業を手がけるLife SS株式会社が直営する「豊受きのこ園」です。
施設面積は75坪で、そのうち発生室は50坪。月間2000菌床のシイタケを生産しています。

「ぷりっと肉厚で軸までおいしい」と評判のシイタケ栽培に従事しているのは、地域に暮らす障がい者です。同社代表取締役で起業家の佐藤峻さんが、ローカルサービスで地元の我孫子市に貢献しようと、障がい者の就労継続支援A型事業所を立ち上げたのは7年前。これまでに、物流、資材クリーニング、パソコン作業などの仕事を開拓して80人以上の雇用を創出してきました。

「障がいを持つ利用者の特性に合った作業や、身に付けられる職業能力の選択肢を増やすために、農業への参入を考えていました」と話す佐藤さん。
5年前に農業コンサルタントの指導でタマネギに取り組みましたが、栽培がうまくいかず、ワンシーズンで撤退した苦い経験があります。

農福連携に適した作物を模索する中で、目に留まったのが、菌床シイタケ栽培でした。農業未経験でも栽培しやすいことが参入の決め手です。同じ農業をするにも、空調管理されたハウス内の快適な作業環境であれば利用者の体調管理の面でも安心です。

菌床キノコに農業参入の可能性を見出すことができた背景には、株式会社アシストジャパンとの出会いがありました。

長年の実績とノウハウ、キノコ事業の頼れるパートナー企業

株式会社アシストジャパン(栃木県宇都宮市)は、キノコ栽培で60年以上の実績がある会社です。長年にわたり蓄積したノウハウで、栽培施設の設計施工から、施設を導入した事業者への国産菌床の販売、運営サポートまでワンストップ体制で、キノコ栽培事業への参入を支援しています。

「菌床キノコ栽培は、ほとんどが農業未経験からの新規参入です。近年は農福連携の事業として選ばれる事業者が増えています。農福連携は自社でも実践してきたので、安心して支援をお任せいただけます」と話すのは、同社営業主任の山崎裕也さんです。

栽培施設と菌床、両方を提供できる会社は、アシストジャパンの他に例がありません。低コストで頑丈なハウスを希望のサイズ・仕様でオーダメイドでき、施工も自社の職人が行い、速さと丁寧さに定評があります。空調や環境制御、乾燥機などの設備もトータルで揃えることができます。

現在、流通している菌床は中国産が多い中、国産菌床は大きなポイントです。アシストジャパンの菌床は北海道のナラ材とシラカバ材を使った純国産。軸までおいしく食べられるシイタケ菌種を開発しました。「豊受きのこ園」では、北海道産菌床使用/千葉県我孫子市産を押し出して付加価値化しています。

「国産菌床はおいしさの理由ですが、温湿度管理や散水をしっかりやらなければ、軸の太いおいしいシイタケになりません。豊受きのこ園さんは、スタッフのみなさんがとても勉強熱心で、販路開拓営業や広報活動は私たちも勉強になります」と山崎さん。週2~3回は豊受きのこ園を訪れ、何かあればすぐに連絡をもらうなど、両者の連携もうまく取れています。

農業分野へのチャレンジで、企業価値を高める

事業会社のLife SS株式会社では「豊受きのこ園」の開設にあたり、職員2名を採用。利用者5~7人が生産に従事しています。
シイタケ栽培は、就労継続支援A型事業所の利用者にも人気だそうです。

販路は、我孫子市内のスーパー6店舗、販売の6割を占めるネット通販のほか、地産地消を目指して知り合いの飲食店へも営業をかけています。販売も工夫して、芽かきをしたシイタケは「チビしいたけ」として商品化し、シイタケ、乾燥シイタケ、チビしいたけをセットにした「お試しセット」でリピート需要を喚起したり、商品にレシピを同梱するなど、本社スタッフと栽培スタッフの両輪で事業をまわしています。
次のステップは加工品の製造です。ネット戦略を勉強する機会も生まれ、今後は別の事業にも応用できるスキルになると期待しています。

シイタケ栽培の魅力は、それだけではありません。「豊受きのこ園」で使い終えた菌床は知り合いの若手農家が引き取り、堆肥の原料として循環させています。また、栽培施設の用地に休耕地を活用するなど、地域貢献につながる要素が多くポテンシャルの高い事業です。

キノコ事業×福祉事業のシナジーで新たなサービスを

菌床シイタケ栽培を始めて半年、大きなトラブルもなく生産は順調。これからが楽しみです。
「今年8月までに収益化を目指して、販売経路の構築や商品として付加価値をつける戦略を考えていく」という佐藤さん。ローカルサービスを通じて地域に貢献することが、事業開発のコンセプト。そのために、我孫子市にまだないサービスや、地域の人がより便利になるサービスを事業化していきます。

「これまで我孫子市にはシイタケ農家がいませんでした。地域の方々と連携しながら事業を発展させていきたいです」と、抱負を語ってくれました。
事業の屋台骨となる生産をサポートしてくれるアシストジャパンは、心強い存在です。

アシストジャパンでは、新規事業展開を検討している企業や福祉事業者向けに各地で「キノコ事業×福祉事業」の見学研修会を実施しています。

栽培施設での菌床シイタケ発生までの作業工程を解説付きで見学。豊富な導入事例をもとに、雇用、販路、収支など、事業の成功に向けた運営のノウハウを、質疑応答を交えながら学ぶことができ、農福連携事業の補助金制度等の情報も得られます。

▼現地見学研修会

菌床しいたけ栽培で始めるきのこ×福祉事業開催概要

詳細・お申し込みはこちら!

菌床キノコ栽培に興味をお持ちの方は、ぜひアシストジャパンにお問い合わせください。個別相談も実施しています。

 

<取材協力>

Life SS株式会社 豊受きのこ園
千葉県我孫子市
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<お問い合わせ>

株式会社アシストジャパン

◆本社
〒059-0642
北海道白老郡白老町字竹浦528-5

◆宇都宮支店 営業本部
〒320-0846
栃木県宇都宮市滝の原2丁目4-42
電話:028-635-8718
FAX:028-635-8778

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