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【外国人材相談事例#4】「自分の仕事しかしない」問題の処方箋【外国人雇用について考える第51回】

連載企画:外国人雇用について考える

【外国人材相談事例#4】「自分の仕事しかしない」問題の処方箋【外国人雇用について考える第51回】

執筆者:山下弘喜

私は企業のグローバル採用に関する支援をライフワークとして長年活動し、よく日本の職場に外国人を受け入れるための心構えなどの研修を行っているのですが、その繋がりから外国人材との働き方について相談を受けます。
その中でもよくある相談内容と解決策を、具体的な事例を元に紹介します。

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【今回の相談内容】

外国人スタッフに、もっと周りのみんなのことを考えながら仕事して欲しいんです。どんなに忙しくても時間が来たらさっさと帰っちゃうし。自分に与えられた仕事しかしないし。チームワークで一緒に仕事してるわけだから、自分だけ終わったらそれでいいじゃなくて、責任感を持ってもっと手伝ったりして欲しいんですよね。やる気がある人たちなので、仕事はバリバリしてくれて、すごく助かってるんですが……
外国人スタッフにはお願いできないものなのでしょうか?

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相談内容の背景

今回の相談者は、20名のスタッフがいる介護施設でリーダーとして働く中村さん(仮名)。1年前から外国人介護士も受け入れ始めた施設で働いています。現在外国人介護士は3名いて、そのうち2人は、夜勤もこなせるほどの実力がついています。
勤務形態はシフト制のため、常に全員と一緒に仕事をしていると言うわけではありませんが、施設の雰囲気はチームワークを大切にしていて、「みんなで責任を持って仕事をしよう」」という価値観が根付いています。

そんな中、外国人介護士の行動や態度に対して、もっと責任感を持って欲しいと日本人介護士の間で少しずつ不満が溜まっていっている状況だそう。外国人介護士は仕事はしっかりできているが、自分がする仕事の範囲しか仕事をしないようで、同じシフトの人を手伝ったり、就業時間が終わりの時にイレギュラーな仕事で手が回ってなかった人がいたとしてもさっと帰ってしまうのでした。

中村さんは、外国人介護士には何度もチームワークが大事だという話はしていて、みんな理解はしているようなのですが、なかなか改善されないとのこと。このままだと、人間関係がギクシャクした職場になってしまいそうで、と中村さんは心配しています。

【今回の問題】「責任感」の捉え方の違いがおきている

日本の会社で責任を果たすということは、「どれだけ会社に貢献できているか?」ということです。これが共通認識となっています。この価値観は、日本独特の雇用制度である「新卒一括採用」と「終身雇用制度」に由来していると考えられます。日本人は仕事を選ぶのではなく、会社を選び入社してその中でずっと長く働くことを前提に、社員が一様に同程度の責任を持つマインドが要求されます。

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