マイナビ農業TOP > 農業ニュース > 「ポテトチップス」の安定供給のカギを握るかん水管理。拡大するカルビーのジャガイモ生産を支える農業AIブレーンとは?

タイアップ

「ポテトチップス」の安定供給のカギを握るかん水管理。拡大するカルビーのジャガイモ生産を支える農業AIブレーンとは?

「ポテトチップス」の安定供給のカギを握るかん水管理。拡大するカルビーのジャガイモ生産を支える農業AIブレーンとは?

1975年の発売以来、長きに渡って愛され続けているカルビー社の「ポテトチップス」。そのおいしさと品質は、原料のジャガイモを栽培する契約生産者が支えています。豪雨や干ばつなどの被害によって農産物の収穫量が不安定な昨今、ジャガイモの安定供給には生育に適した水分の補給、「かん水」がカギを握ります。ソフトバンク社が提供する農業AIブレーン「e-kakashi」がもたらしたかん水管理とその効果を、北海道女満別の実証実験からひも解くと共に、カルビーポテト社のジャガイモ生産にかける思いを紹介します。

twitter twitter twitter

生産者と共に歩み続けるカルビーポテト社のジャガイモ生産

ポテトチップスをはじめ、ジャガイモを原料とするさまざまな製品の原料調達や商品開発を担うカルビーポテト株式会社。全国の契約生産者を栽培から収穫までサポートするフィールドマンが中心となり、「より良いじゃがいもを多く育て収穫する」をモットーに日々、ジャガイモ栽培に情熱を注いでいます。また、同社ではフィールドマンによる栽培技術指導のほか、生産者の労力負担を軽減する取り組みが行われています。

ソフトバンク

「生産者の高齢化や後継者不足により、離農する生産者が増えています。その農地を現役生産者が耕作することで作付け面積を維持していますが、一人当たりの負担が大きくなることが新たな課題に。そこで当社では収穫時、従来は個人での収穫、選別をして出荷しておりましたが複数生産者が集団になって収穫し、選別を当社で行うことで生産者の労力軽減に取り組んでいます」と、話すのはカルビーポテト社・女満別支所の鈴木 雄真(すずき・ゆうま)さんです。

ソフトバンク

生産者1人当たりの作付け面積の拡大は、収穫時のみならず栽培管理にも大きな負担をもたらします。また、作物の生育には水と肥料が必須ですが、土壌の含水率が低下すると作物の生育に影響を及ぼします。収量・品質の向上には適切なタイミングでのかん水がポイントになるものの、そこにも課題がありました。

「かん水は、降水で土壌の含水率が高いときは控え、低い時にかん水をするのがセオリーです。女満別地区では約20年前にかん水施設が整備されましたが、生産者の多くは長年の経験からくる“勘(かん)”でかん水を行なってきました。そのため、生産者によって収量や品質にばらつきが出るのが課題となっていました」と、従来のかん水作業の問題点を話すのは女満別地区を担当するカルビーポテト社のフィールドマン、笹沼 丈恭(ささぬま・たけゆき)さん。

明治ザクサ

そこで同社は生産者の勘を土壌体積含水率として“見える化”することで、適切なかん水を行う実証実験に乗り出しました。土壌の含水率測定にはソフトバンク社が提供する農業AIブレーン「e-kakashi」を採用。2021年度の実証実験結果と共に、その成果を振り返ってみましょう。

収量1.6倍!収入1.5倍!!「e-kakashi」がもたらした驚きの成果

2021年、女満別地区の3名の契約生産者の協力のもと、e-kakashiの実証実験に着手したカルビーポテト社は、従来通り降水だけで水分を補う「慣行区」と、データを用いて最適なタイミングでかん水作業を行う「試験区」に分け、それぞれにe-kakashiを設置。

ソフトバンク

生産者はスマートフォンに圃場(ほじょう)の状況が簡単に確認できるアプリ「e-kakashi Navi」と、スケジュールや作業内容を管理できるアプリ「e-kakashi Note」をダウンロード。土壌体積含水率が一定数値を下回ると、かん水作業を促す通知を受け取ります。これまで勘に頼っていた部分がデータによって明確になったことにより、生産者は効率良く作業ができるようになりました。

ソフトバンク

「『e-kakashi Note』は日々の作業を日誌感覚で記入できるため、栽培管理にも役立てることができます。画面デザインもわかりやすく、ITが苦手な方もストレスなく使いこなしています。『e-kakashi Navi』は圃場から離れていても畑の状態を把握できると、使い勝手の良さを喜んでいました。実証実験に参画いただいた3 名の生産者はすでに協同でe-kakashi を2台購入し、使いこなしています」(笹沼さん)

実証実験の管理を担当したカルビーポテト社栽培技術課の渋川 洋(しぶかわ・ひろし)さんはデータを基に高度な分析が可能なアプリ「e-kakashi Analytics」で、環境および作業データを一元管理。かん水が行われていない生産者には作業を促すことも可能です。

「ポテトチップスの原料となるジャガイモは、加工しやすいサイズがあります。適切なかん水をすることによって生産者が異なる圃場でも、狙ったサイズや品質のジャガイモを安定調達できると期待できます」(渋川さん)

昨年は降水量が少なかった影響もあり、例年に比べ慣行区の収量は減少。それに対し、e-kakashiで適切なかん水ができた試験区は、慣行区と比較して1.6倍の収量を記録、生産者の収入は1.5倍と期待以上の成果をもたらしました。

ソフトバンク

さらなる安定供給を目指し、データに基づいた科学的栽培の普及・拡大へ

女満別地区の結果を踏まえ、2022年は実証実験を小清水地区、斜里地区、芽室地区、帯広川西地区、剣淵地区と5つの地域に拡大し、e-kakashiを設置したカルビーポテト社。さらに女満別地区では、土壌体積含水率を計測するセンサーの位置を培土のトップ10センチと30センチの深さの2か所に設定し、それぞれの水分量を見極める新たな実験にも着手しました。

ソフトバンク

「女満別地区はリールマシン(散水機)の導入など、積極的に先進的農業に取り組んできた地域です。それに対し他の地区は降水に頼った慣行栽培が中心です。今回の実証実験でe-kakashiを使っていただき、その効果を収量や収入面で実感していただくことで、科学的な栽培技術を普及していきたいと考えています」

と、実証実験拡大の目的をカルビーポテト社栽培技術課の津山 睦生(つやま・むつお)さんは説明します。実証実験エリアの今年の天候は、昨年とは反対に降水量が多く、リールマシンを配備した緊急かん水を必要とする事態には発展していないとのこと。しかしe-kakashiによって科学的に生長に必要な含水率が保てていることが確認できるため、安心して降水で栽培できていることが大きなメリットとなっています。

「当社は契約生産者のみなさまに技術や情報を提供することで、共に高品質なジャガイモを安定的に作っていくことを目標にしています。より良いものづくりへの意識を共有し、生産者の収入向上にも貢献していく方針です」(鈴木さん)

ソフトバンク

北海道産ジャガイモの収穫のピークは9月から10月上旬。かん水管理をはじめとするe-kakashiによる科学的な栽培支援によって、今年も安定供給が見込まれている。
農業人口の減少や労力不足に加え、近年の気候変動による農作物への被害が課題になっている日本の農業。カルビーポテト社の実証実験は、日本の農業の未来を担う、価値ある挑戦になることでしょう。

[問い合わせ先]

ソフトバンク株式会社
〒105-7529 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝オフィスタワー
e-kakashiサポートセンター:sc@e-kakashi.com
もっと詳しい情報はe-kakashi公式サイトへ
資料請求はこちら
お問い合わせはこちら

関連記事

タイアップ企画

公式SNS

「個人情報の取り扱いについて」の同意

2023年4月3日に「個人情報の取り扱いについて」が改訂されました。
マイナビ農業をご利用いただくには「個人情報の取り扱いについて」の内容をご確認いただき、同意いただく必要がございます。

■変更内容
個人情報の利用目的の以下の項目を追加
(7)行動履歴を会員情報と紐づけて分析した上で以下に活用。

内容に同意してサービスを利用する