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花き栽培でもメリットを実感!『スーパークーリングシステム』が安定的な出荷と働き方に革新を起こす

花き栽培でもメリットを実感!『スーパークーリングシステム』が安定的な出荷と働き方に革新を起こす

鹿児島県の薩摩半島南西に位置する枕崎市。良質なカツオの産地として知られていますが、「電照菊」の産地でもあります。50年ほど前から栽培が始まり、現在も輪菊を中心とした20数戸の花き栽培農家が丹精込めて花を育てています。ところが、新型ウィルスの流行により、イベントや冠婚葬祭の中止が相次ぎ、花き業界の中でも菊を取り巻く情勢は特に厳しいものがありました。そんな窮地でも生産地の歴史を守り、次世代につなげたいと奔走する若手農家たちがいました。ともに三代目として活躍する菊屋の桑原さんとマルヨシ花園の楠さんは、枕崎花き生産協会の若手メンバーです。逆境を跳ね返すべく、あるシステムを導入。そのシステムとは一体…!?

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コロナ禍で打撃を受けた花き業界。
生き残るためのアプローチを模索

マルヨシ花園の楠さん(左)と菊屋の桑原さん(右)

新型ウィルスの流行で多くの業種が影響を受け、働き方や取り組みの変化を求められました。切花などを生産する花き栽培農家も例外ではありません。桑原さんや楠さんが主力としている白い輪菊は仏花や葬儀、墓参りなどに重宝される花です。感染を防ぐため、葬儀や集会が激減したことで需要も大幅にダウン。出荷しても売り上げにならない日も少なくなかったといいます。

コロナ禍以前に比べ、5分の1以下まで落ち込みました。仏花生産が98%の私たちにとってはかなりのダメージでした。

桑原さん

楠さん

そこで、経験や知識をすぐに生かせる洋菊の生産にも乗り出すことに。スプレーマムやピンポンマムなどと呼ばれ、バラエティに富んだ色・形から観賞用として親しまれている菊です。

全国的に切花の需要が減少する中、リスク分散のためにも多品種の生産に取り組みます。学名から「マム」とも呼ばれる洋菊の人気は高く、お祝いや普段使いなど幅広く使われているそう。桑原さんや楠さんを含む若手花き栽培農家8名がつくる研究会では、さらなる対策の検討がスタート。その中でキーワードになったのが“鮮度保持”でした。

ネット検索で発見した日栄インテックの
『スーパークーリングシステム』

電源ユニットとパネルにより構成される『スーパークーリングシステム』

切花は他の農産物と同じように、収穫してからどんどん鮮度が落ちていきます。特に輪菊は花が開いてしまうと価値が下がるので、収穫から出荷、市場へ輸送する間の鮮度保持も含めて冷蔵庫での低温管理が基本です。鹿児島県枕崎市は気候的にも暑い期間が長いうえ、桑原さんや楠さんの農家では北海道から宮崎まで全国各地の市場に出荷するため、輸送距離と輸送時間を考慮する必要もあります。また、白の輪菊は葬儀以外に年末年始、お盆、お彼岸に特需があり、栽培農家としては単価が良い時期に安定して出荷させたい希望を持っていました。

楠さん

花は必要な時期にたくさん作ることが難しいんです。常に一定量を栽培して出荷して、また栽培する。単価が良くても悪くても市場に出すことは栽培農家の責任でもあります。冷蔵庫での貯蔵は確立されていますが、花の成長が止まる訳ではなく、どうしても開花が進んだり、葉の中が痛んだりしてしまいます。
とにかく何かいい方法はないかと、インターネットで“鮮度保持”と検索していたところ、目に止まったのが日栄インテックの『スーパークーリングシステム』でした。野菜や果物に対する鮮度保持で多くの導入事例・実績があり、実際の事例を見聞きしたうえで、切花にも使えるのではないか、とチャレンジを決めました。

桑原さん

既存の冷蔵庫に後付け可能。
特需を狙った出荷調整にも活用

桑原さんと楠さんを含む、研究会メンバーの4農家が『スーパークーリングシステム』の導入を決定。導入に関しては、鹿児島県のポストコロナ農業生産体制革新プログラム事業を活用しました。これは生産者に対する技術革新のための補助金で、必要経費の75%をサポートしてもらえる内容です。枕崎市の担当課とも相談し、申請は無事に採択。2021年12月、それぞれの冷蔵施設にシステムが設置されました。

冷蔵庫の稼働率が低い時期を狙ったのですが、うちの約6坪ほどの広さをたった1日で設置完了。とてもスムーズで業務にほとんど支障がありませんでした。

桑原さん

楠さん

冷蔵庫ごと入れ替えるとなるとコストも設置作業も大掛かりになってしまいますが、既存の冷蔵庫に後付けできるのがいいですね。

12月は年末年始の特需時期。とはいえ、寒い季節ということもあり、すぐに大きな違いを感じることはなかったそう。『スーパークーリングシステム』の効果を実感できたのは、やはり気温が上がる5月からとのこと。

まだ検証の途中ですが、体感として確実に冷蔵庫内での持ちは良くなりました。収穫した切花を保管しておいて、市場価格の変動を見ながら出荷することも可能ですし、鮮度に関する出荷後のクレームも減ってきていると思います。

桑原さん

楠さん

『スーパークーリングシステム』のおかげで出荷が楽になりました。さらに、どこまで鮮度や品質を保てるかのポテンシャルを探っている最中。データがそろえば、さらに管理しやすくなるでしょうね。

鮮度保持がもたらした花き栽培農家の働き方改革

狙った時期に良質な商品を安定して出荷できることは収入の安定にもつながり、年間130回ほど催されるセリに向けて出荷を途切れさせないという点では市場からの信頼も得られます。導入からまだ9カ月ですが、お二人の声から『スーパークーリングシステム』に対する信頼と可能性を感じている様子がうかがえました。実は、売上げアップの他にもメリットがあったようです。

楠さん

一週間のうちでも市場価格は変動します。私は『スーパークーリングシステム』導入後、統計から見てあえて出荷を休む方法を実践。出荷作業に充てていた時間と手間を、別の作業や研究に費やせるゆとりが生まれました。最近では、染める技術を用いたオーダーメイドの白菊が結婚披露宴のフラワーアレンジなどに採用。付加価値を高め、お祝い事にも喜ばれるイメージづくりにも注力しています。
私たちが花き栽培に携わり始めた5〜10年前は、出荷作業のためにほぼ休日なしで動くのが当たり前の時代。それが、出荷調整ができることで利益を生み、しっかり休めて、好きなライフスタイルを実現できるようになりました。コロナ禍は自分たちの仕事の当たり前を見直すきっかけになり、鮮度保持の改革が花き栽培農家の働き方改革にもなったと感じています。

桑原さん

花き業界の底上げや地元雇用にも貢献!?
未来に向けた可能性が広がる

現在、枕崎市の4農家で導入・運用されている『スーパークーリングシステム』。そのうちの一軒が『スーパークーリングシステム』での貯蔵を経たスプレーマムを鹿児島県の品評会へ出品し、優秀な成績を残したそうです。いろいろと検証段階ではありますが、導入実績としての評価を高める結果になりました。

今後も枕崎市の担当課や関係先と連携して検証を続け、『スーパークーリングシステム』との関連性を若手農家の発表会などで報告できるようにしたいですね。

桑原さん

良い設備や情報は仲間と共有していきたい、と考えている桑原さん・楠さん。花き業界に『スーパークーリングシステム』が広まると、特需に合わせて出荷調整できる大きなウマみが無くなる懸念はないのでしょうか。

確かにメリットは減りそうですね(笑)。でも花き栽培農家や国内生産量が減ってきている現状では、事業継承の面や生産量の底上げも期待できるシステムだと思っていて。花き栽培に興味はあるけど、収入や働き方に不安を持つ若い世代が参入しやすくなるかもしれません。

桑原さん

楠さん

枕崎が好きだけど、雇用が少ないからとか稼げないからの理由で地元を離れる人も多いんです。『スーパークーリングシステム』の利点を確実なものにできれば、規模の拡大や雇用にも結びつくと思います。

自分たちも先駆者としてさらに活用を模索していきます。農園を法人化するという夢も生まれました。

桑原さん

楠さん

枕崎は対外的にカツオを中心とした水産の町として認知されているけれど、実は“花の町”でもあるんだよって発信していきたいですね。

今後、『スーパークーリングシステム』の導入を通じて一次産業の発展、そして地域活性につながる新たなイノベーションを生み出すきっかけになるかもしれません。気になる方はぜひ、『スーパークーリングシステム』の公式サイトをチェックしてみてください。

『スーパークーリングシステム』製品詳細はこちら

イベント出展のお知らせ

    来月10月12日(水)~14日(金)の3日間、
    農業Week2022(於:幕張メッセ 7ホール入って左側:小間番号:2-2)に出展します。
    記事にて掲載中の『花卉』や『青果』も展示しておりますので、鮮度保持の事実を『見て』『触って』『食べて』ご体感ください。

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【取材協力】
菊屋
マルヨシ花園

【お問い合わせ】
日栄インテック株式会社
環境事業部 スーパークーリンググループ
東京都荒川区西尾久7-34-10
TEL:03-3893-4471(担当:市川・上野)
お問い合せはこちら

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