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固いアボカドを柔らかくするには?切った後の対処法も紹介

固いアボカドを柔らかくするには?切った後の対処法も紹介

一昔前までは物珍しかったアボカドも、今では随分身近な食材になりました。そんなアボカドの難しいポイントは食べ頃の見極めです。アボカドは「森のバター」という別名から分かる通り柔らかい状態が美味しいタイミングですが、分からずに固いものを選んでしまう人も多いのではないでしょうか。固いアボカドをどのように扱えば良いのか、美味しく食べるための工夫を確認していきましょう。

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固いアボカドを柔らかくするには?

バナナやリンゴと一緒に置いておく

スーパーで購入したアボカドが硬くて美味しく食べられそうにない、というときでも心配する必要はありません。

アボカドは追熟するため、自宅に保存しておけばそのうち自ら美味しい状態になってくれるのです。とはいえ、早めに食べたいというときは、バナナやリンゴと一緒に紙袋に入れ、口の部分を軽く折り返して放置しておくと早く追熟します。かなり固いものでも2~3日で軟らかくなり、暖かい季節なら翌日にはもう食べられる状態になっていることもあります。

なぜバナナやリンゴと一緒にすることで追熟が早まるのでしょうか。それは「エチレン」というガスが関係しています。これは青果物が分泌する植物ホルモンの一種で、木から収穫した後も発生が続きます。しかも周囲にある青果物にも影響を与えるので、エチレンガスの生成量が多いバナナやリンゴと一緒に置くことで、アボカドの追熟を早めることができるのです。

そして何故紙袋を使うかというと、「炭酸ガス」を適度に逃がしてくれるからです。果物は収穫後も生きていて呼吸をしています。そのため完全に密封した状態にすると酸素濃度が低下して炭酸ガス濃度が上昇するので、異臭などのトラブルが発生してしまうことがあるのです。

温度に注意する

アボカドを追熟させるときは、紙袋を置く場所に注意しましょう。直射日光の当たらない、15~27度程度の室温で置くのが理想的です。真夏など室温が高くなるときは注意が必要です。

追熟は腐敗と紙一重、やり過ぎると腐ってしまうので、暑い時期は熟し具合をこまめに確認しながら行いましょう。また、追熟させたあとは冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。これより気温が低い場所に置くと、低温障害が起こり不味くなってしまいます。

アボカドをいざ切ってみて固かったときは?

包丁を入れてみて初めて固いことに気付いた、ということもあるでしょう。一度切ってしまうと変色が進むので、ここから追熟させるというのは難しくなってしまいます。切ったアボカドが固かったときは、電子レンジで加熱して食べるのがおすすめです。

皮と種が付いた状態で半分にカットします。それを耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、600Wで1分ほど加熱し、皮が簡単に剥けるようなら完成です。すんなり剥けないときは様子を見ながら加熱時間を足しましょう。

電子レンジで加熱したアボカドは、残念ながら熟したときのようなトロリとした状態にはなりません。しかし青臭さが抜けてホクホクした食感になり、普段と違ったアボカドを楽しむことができます。加熱しすぎると味も食感も悪くなってしまうのでその点にも注意が必要です。また、加熱しているのでサラダなど冷たい料理には向かないかもしれません。

そのまま食べずに料理に使うというのも良いでしょう。生のままでは固いアボカドも、加熱すると柔らかく美味しくなります。アボカド揚げは、適当なサイズにカットしたアボカドに唐揚げ粉をまぶし、180度の油で揚げるだけのお手軽おつまみです。

熟したアボカドでは柔らかくなりすぎてしまうことが多いので、固いアボカドで試してみると良いでしょう。手軽さという意味では、焼くだけでできあがる焼きアボカドもおすすめです。グリルやフライパン、トースターなどで焦げ目を付け、醤油やチーズで味をプラスすることで美味しい料理に仕上がります。

そもそも固いアボカドは食べても大丈夫?

追熟方法、調理方法ときてここで当然出てくるのが「固いアボカドはそのまま食べられないの?」という疑問です。結論から言うと、熟す前の固いアボカドは食べることができます。

ただし青臭く食感もシャキシャキしているので美味しくない、というのが実際のところなのです。ときどき「固いアボカドをそのまま食べると、お腹をこわす」という人がいますが、熟す前のアボカドが直接的な原因になって腹痛や下痢を起こすことはありません。ただし間接的な理由になることはあります。

理由の一つが、アボカドに豊富に含まれている食物繊維と不飽和脂肪酸です。食物繊維はよく知られるように便通を整えてくれる成分、そして不飽和脂肪酸にも腸の働きを活発にする役割があります。本来は体に良い成分なのですが、食べ過ぎたり体に合わなかったりすると腹痛や下痢を引き起こすことがあります。

また、アボカドにアレルギー反応を起こしてしまったことで腹痛などの症状がでることがあります。特に天然ゴムアレルギーを持つ人はアボカドアレルギーを発症しやすいと言われているため、注意が必要です。

固いアボカドを選んでしまわないためには?

アボカドを美味しく食べるためには、スーパーで選ぶときに熟したものを見極めるようにします。アボカドの食べ頃を見極めるポイントは3つあります。

皮の色をチェック

1つ目は皮の色です。濃い緑色で、かつ少し黒くなっているものを選びましょう。熟していないアボカドは鮮やかな緑色をしていますが、熟成が進むと濃い緑色に、熟し切ると黒く変色します。

今日買って今日食べる、というときは黒くなっているものを選ぶと良いでしょう。

弾力をチェック

ポイントの2つ目は指で押したときの弾力です。優しい力で押してみてゴムボールのような感触が返ってきたら、食べ頃のサインです。

若いアボカドは押してもへこまず、逆に熟しすぎたものは指が沈み込みます。弾力はアボカドの熟し具合を見極める重要なポイントなのですが、無理に押すと傷める原因になります。売り物を押すのは避け、自宅にあるものの見極めに活用しましょう。

表面のシワをチェック

3つ目は表面のシワです。アボカドは熟すにつれて中の水分が抜け、皮の表面にシワができます。シワができたアボカドは熟しすぎている可能性があるので、ふっくらとハリがありツヤのあるものを選びましょう。

アボカドがずっと固いときは?

購入したアボカドがずっと固いままではいつまで経っても食べることができません。そんなときは一度アボカドの保存環境を見直すようにしましょう。アボカドは常温で保存するのが基本で、冷蔵庫に入れているといつまで経っても固いままです。

というのも、アボカドは元々暑い地域で栽培されていたもので、暖かい環境を好み寒い場所は苦手としています。アボカドの追熟を進めるためには、冷蔵庫から出して常温の環境に置いてあげる必要があるのです。ただし、急に冷蔵庫から出すと気温差で皮の表面に水滴が付き、劣化や白カビの原因になります。そのため冷蔵庫から出したアボカドはこまめに水滴を拭くか、新聞紙やアルミホイルで包むと良いでしょう。

冷蔵保存のせいで低温障害を起こしている可能性もあります。アボカドは5度以上の環境で保存するのが望ましいとされており、それより低い場所に置いておくと低温障害を起こしてしまいます。低温障害を起こしたアボカドの果肉は黒いブツブツの反転が混じり、筋も目立つようになります。口当たりも悪くなるため、食べられないことはないものの、美味しくなくなってしまうのです。

アボカドを楽しもう

スーパーなどでアボカドを見かけても、「固いものに当たると嫌だから」と避けてしまっていませんか?

若いアボカドは自宅で追熟させることができるので、食べ頃の見極め方を知っていれば誰でも美味しく食べることができます。また、若くて固いアボカドも、一工夫するだけで美味しい料理に早変わりします。ぜひアボカドを気軽に楽しんでみましょう。

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