日本の食を支える、農業の担い手として必要な知識や技術を習得!
少人数で実践的な教育
大分県立農業大学校(以下、大分農大)は大分県内唯一の公立の農業大学校です。一学年30人前後のクラスで構成され、2年間のカリキュラムが組まれている農学部には総合農産科(水田・野菜・花き・果樹)と総合畜産科の2つの学科があり、全学生が寮生活を送っています。一方、大分県内での就農や農業法人等への就職を希望する人を対象とした就農準備研修も、同キャンパス内で行なわれています。
就農後を想定した生活環境
大分農大の魅力は、農業とみっちり向き合える全寮制の学校スタイル。農業は日々の管理が大切な仕事です。たとえば、災害で畑や田んぼに影響が出そうな時、突然の牛の出産の時など、常に自然や動物と向き合うことが求められます。この全寮制という体制だからこそ、お互いが助け合いながら農業と向き合うことで学生同士、また先生と学生の絆が強くなるそうです。在学中には、海外研修(2023年2月現在休止中)や九州地区農業大学校親善体育大会、プロジェクト・意見発表会などさまざまな行事に参加でき、自然にチームワークが育まれます。なかでも、毎年11月には多くの地域住民の方や学校関係者が来校する「農大祭」では、学生会が中心となって催し物や農産物の販売などを運営し、仲間たちや地域住民と大いに盛り上がる貴重な機会もあります。
最先端の知識と技術を学べる
授業は朝の8時45分のホームルームからスタート。午前中は教室での講義、午後は屋外での実習が行なわれています。従来の農業は長年の経験や勘に頼っていた点も多かったのですが、近年はGAPやITなどを活用した最先端の技術が取り入れられています。そこで大分農大においても共通科目としてGAPやスマート農業概論といった科目も履修します。ここ2~3年、大分県ではスマート農業に特化した設備や機械の導入が進んでおり、今後の農業においては必要不可欠なものとなっています。
農学部 果樹コース 飯田 雄仁(いいだ のりひと)さんに聞きました!
物心がついた頃から、農業をすると決めていた
実家が専業農家でぶどうを栽培しており、小さな頃から農業を手伝っていました。高校は農業機械の整備ができるようになっていた方がいいと考え、工業高校の機械科へ進学。卒業後は父の母校である大分農大で勉強したいと考え、入学しました。午前が座学で午後は実習と1日中農業に携われることがとても楽しく感じています。また、全寮制ということもあって、同じ道をめざす友人たちと親交を深めていけるのも嬉しいところ。私はキャンパス内のぶどう畑の管理を任されていて、1年間のサイクルを体験できることもありがたいです。苦労を重ねて果実がなったときは嬉しいですし、直売所でお客様が購入し、美味しかったよと声をかけてくれることに喜びを感じます。
さまざまな資格習得にチャレンジ
これまでに大型特殊(農耕車限定)」免許やフォークリフト運転技能講習、ボイラー取扱技能講習、アーク溶接作業特別教育、ガス溶接技能講習などを受講し、資格を取得しました。現在、取得をめざしているのは大分県農薬指導士です。昨年10月の先進農家体験研修でお世話になった農家さんからも、この資格は取得しておいた方がいいとアドバイスをいただきました。これらの資格を取得する費用も就学費用に含まれている(一部別途負担あり)ので、追加の負担もなくて助かります。
卒業後は山梨へ。そして、将来は父と一緒にぶどうを育てる夢を叶える!
卒業後は父が学んだ植原葡萄研究所(山梨県)で1年間の研修を受けたいと考えています。研修後は地元・日田市に戻り父と一緒にぶどうを育てることが私の夢です。日田市は高齢化が進んでいるので、仲間を増やして地域を盛り上げていきたいですね。近年、ぶどう栽培ではシャインマスカットが大ブームです。これがいつまで続くかはわかりませんが、新しい品種をいち早く見極め早いうちから取り入れていくことで、シャインマスカットブームが去っても大丈夫な状況にしておきたいと思っています。
卒業後の進路はさまざま。多種多様な道が用意されています
就職や進学のサポート体制も万全!
かつて、大分農大の卒業生は家業を継ぐ人がほとんどでした。しかし近年は農業法人に就職するケースが半数を超えています。また、同校では進路コーディネーターによる農業法人との連携強化を図っており、インターンシップや就職相談会などを実施。農業法人と学生のマッチングに注力しています。一方、農業大学校卒は短大卒相当の扱いとなり、4年制大学への編入学も可能です。2年間学んでいくなかで、じっくりと進路を決めることが可能です。
農大ならではの就学支援制度が充実!
大分農大・農学部は日本学生支援機構の奨学金制度や高等教育就学支援新制度の対象校であり、大分県独自の「大分県親元就農給付金」や国の「新規就農者育成総合対策就農準備資金」の給付対象となっています。年間授業料や諸経費も比較的低価格に設定されています。非農家出身の学生に対しても、先生たちが親身になって相談に乗ってくれるため、先生と学生の距離が近いことも同校の魅力の一つ。卒業後は先生と学生という関係性を超え、今後の大分県の農業を担う仲間としての関係が続いていきます。
農業にチャレンジしてみたい―。
その挑戦を、ここ、大分県立農業大学校で一歩踏み出してみませんか?
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