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滋賀で林業を学び「半林半X」を実現!林業の仕事と歩む自分らしい生き方とは?

滋賀で林業を学び「半林半X」を実現!林業の仕事と歩む自分らしい生き方とは?

県土の約半分、20万haもの森林を有する滋賀県は、林業事業者の高齢化・減少という課題を抱えています。そんな課題を解消するため、林業に携わる人材を育成する学び舎として『滋賀もりづくりアカデミー』が立ち上げられました。

今回は、滋賀県東近江市で林業と家具職人を両立する國分良高(こくぶよしたか)さんに、アカデミーでなにを学び、自身の生き方にどんな影響を受けたのかお聞きしました。

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自分の伐った木でものづくりをしてみたい。フリーの家具職人が林業に開眼!

東近江市から斡旋された住居兼工房に暮らし、日中は地域おこし協力隊として林業振興、地域振興などに携わり、夜は家具職人として作品づくりに励む國分さん(38歳)。家具製作の手を休めて取材に応じてくれました。

『滋賀もりづくりアカデミー』を卒業し、林業と家具職人を両立する國分良高(こくぶよしたか)さん

━━國分さんは以前から林業に興味があったのですか?

本格的に林業に興味を持ったのは数年前ですね。地元(名古屋)の芸術大学を卒業してからは、ずっと家具職人として働いていました。学生時代に木工や陶芸を学ぶなかでものづくりに目覚め、職人を志すようになったんです。

新卒で名古屋の木工所に就職して2年ほど働いたのですが、凝り性なんでしょうね(笑)もっと技術を学びたいと退職して長野県の木工専門学校に入り直し、道具や機械の使い方から家具づくりの基本まで1年かけてじっくりと学びました。

家具職人になったきっかけは「自分の手でつくってみたい」という思い

━━名古屋から長野へ移住した後にアカデミーに入学されたのですか?

いえいえ、次は岐阜県に移り住み、再び家具職人として働き始めました。以前から憧れていた会社が岐阜県にあり、そこで働くために移住したんです。お客さま一人ひとりのニーズに応じたオーダーメイドのキッチンやテーブル、キャビネットなどを一から製作するスタイルが本当にかっこよくて。自分もあんな家具をつくりたいと、入社しました。

5年ほど勤めた後に独立し、岐阜県内でフリーランスの家具職人としての生活をスタートさせたんです。

ありがたいことにとても忙しく、当時はひたすら家具をつくる日々。休日は年に1日というハードさでしたが、木工が好きなので、まったく苦ではありませんでした。

ところがコロナ禍で急に仕事が途絶えた時期があり、この時に「自分で木を伐り、製材し、それを使って家具をつくりたい」という思いがふつふつと湧きあがってきたんです。気づけば林業に携われる場所をネットで検索していましたね。

地域おこし協力隊として、またアカデミー生として、林業を学ぶ日々がスタート

━━ついに『滋賀もりづくりアカデミー』と出会うわけですね。

いえ、その前に東近江市の地域おこし協力隊との出会いがありました(笑)

問い合わせた市の担当者の方に「林業に興味がある。でも知識も経験もない」と相談したところ、『滋賀もりづくりアカデミー』で学んではどうかと紹介してもらったんです。

━━まったく縁のない場所で新しいことを始める不安はなかったのですか?

そういうのは全然なくて。これまでも名古屋から長野、岐阜と渡り歩いてきましたし、やりたいことがある場所に移り住み、そこで一から始めるのにはまったく抵抗はありませんでした。

それに私のベースはものづくり。家具づくりの第一工程が林業だと考えるとそれに携わるのはごく自然ですし、林業を学べば木工製作のクオリティアップにもつながると考えました。

チェーンソーを使った作業をしている國分さん

木を植え、下草を刈り、間伐を行い、成長した木を伐って家具をつくる。以前からコストを抑えたものづくりがしたかったので、地域産材を使えばコスト削減に加え、付加価値の高いものづくりも実現できると思ったんです。

國分さんがつくった木工パズル

━━なるほど。ところで、『滋賀もりづくりアカデミー』ではどんな学びがあったのですか?

私は令和3年4月から地域おこし協力隊としての活動を始め、アカデミーで学んだのは同じ年の6月から10月までの半年間です。複数の同期がいましたが当時36歳の私が1番年下で、あとは40歳くらいの方々ばかり。全員が初心者でしたね。

みんなが知識も経験もないので気兼ねせずに質問でき、講師の方々も私たちに目線を合わせ、とても丁寧に指導してくださいました。

取材に駆け付けた『滋賀もりづくりアカデミー』関係者との1枚

また、いきなり実践ではなく、安全への意識を高めた後に現場に出る流れもよかったと思います。あとは人脈ができたのも大きいですね。

同期とのつながりはもちろん、アカデミー卒業生とのつながり、後輩たちとのつながりもでき、私は今でも気になることがあればアカデミーに問い合わせ、学ばせてもらっています。

好きなこと、やってみたいこと×林業で人生の選択肢が広がった

━━林業と家具職人の二足のわらじは大変ではないですか?

いえいえ、まったく大変ではないですよ。現在は地域おこし協力隊の一員として森林組合の方の現場を手伝ったり、アカデミー卒業生で林業家になった方の仕事をサポートしたり、忙しくさせてもらっています。

夜は夜で自宅の工房で家具づくりに取り組んでいるのですが、今つくっているのは地域振興の場で出会った方から依頼されたもの。地域でのつながりが家具づくりへと広がり、少しずつ地域に溶け込む喜びを実感しています。

━━今後もこうした働き方を究めていくのですか?

そうですね。林業と家具職人の両立を続け、将来は自分で伐った木を製材して家具をつくるのが目標です。簡単ではないと思いますが、できないとも思いません。

私は今、38歳ですが、60歳になっても70歳になっても木工と林業の両立を目指し、この道を究めていくんだろうなと思っています。こうでなければと自分で自分を型にはめず、その時々でいいなと思うことや興味のあることに取り組み、自分らしい生き方ができたらいいですよね。

━━では、最後に、林業に興味はあるけれど未経験の方にメッセージをお願いします。

私が暮らす地域の方々はみなさん温かいですし、私が工房で仕事をしているとさりげなく覗きに来られたりして、興味を持って見守ってもらえていると感じます。

地域になじみやすい滋賀という環境は、新しいことを始める場所に適しているのではないでしょうか。ただし、地域に溶け込むためには自分もきちんと向き合い、誠実に接するのが重要です。

未経験の方が林業に挑戦するのは勇気がいるかもしれませんが、「林業×自分がやりたいこと」で新たな可能性を探ってみるのもおもしろいと思いますよ。

私は『滋賀もりづくりアカデミー』で林業を学び、技術を身につけ、人生の選択肢が広がったと感じています。この記事をきっかけに滋賀の林業に興味を持ち、一緒に仕事ができる仲間が増えると嬉しいです。

***

『滋賀もりづくりアカデミー』では毎年、受講生を募集中。國分さんのように「林業+αの半林半X」として働きたい方はもちろん、「林業一本で生計を立てたい」と考えている方も歓迎しています。

気になる方はアカデミーのHPをご覧の上、受講を検討してみてはいかがでしょうか?さまざまな卒業生のインタビューが掲載されたページもあるので、ぜひ参考にしてください。

『滋賀もりづくりアカデミー』の詳細はこちら

お問い合わせ先

滋賀もりづくりアカデミー事務局
〒520-2321滋賀県野洲市北桜978-95(滋賀県林業普及センター内)
TEL:077-584-4711(平日8:30~17:15)
E-mail:kenshu@shigamori.or.jp

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