季節を超えた人気野菜、サツマイモ
サツマイモのおいしい食べ方も、昔と今では様変わり。寒い季節にホカホカの焼き芋もおいしいですが、冷やした焼き芋もコンビニ各社が発売しています。また、美容や健康に敏感な人の間では干し芋も人気で、数年前から売り上げを伸ばしています。
こうしたさまざまなサツマイモスイーツが集まる「夏のさつまいも博2023」が8月17日(木)から4日間、新宿住友ビル三角広場(新宿区)で開催。各地から選りすぐりのサツマイモスイーツ専門店24店舗が出店し、自慢のメニューを提供します。中でもマイナビ農業が注目するのは農家自身が出店するブースです!
有機栽培の安納芋で勝負! 「五島商店 佐藤の芋屋」
長崎県の五島列島で、有機栽培で安納芋を生産する株式会社アグリ・コーポレーションは、同社のECショップの屋号でもある「五島商店 佐藤の芋屋」として出店。日本最大級のサツマイモの品評会である「日本さつまいもサミット2022‐2023」でファーマーズ・オブ・ザ・イヤーに選出され、同社のサツマイモのおいしさは折り紙付きです。
同社代表の佐藤義貴さんは今回の出店について「一番の目的は名前を売ること」と言います。アグリ・コーポレーションでは自社で栽培したサツマイモを青果で販売するほか、サツマイモのペーストやパウダーなどの加工用原料にして企業向けに販売し、売り上げを伸ばしてきました。最近では一般消費者向けの6次化商品の販売にも力を入れており、イベント参加は「イモ好きの人とお近づきになれるチャンス」と、来場者との交流も楽しみにしている様子。今回は新たに開発した商品も含め、人気商品を多数販売します。
イベントへの参加では他の店舗から学ぶことも多く、「特に値付けや見せ方は参考になる」と話す佐藤さん。さらに今後も催事での販売に力を入れていく予定とのことで、「もっとファンづくりをしていきたい」と意気込みます。農家自身の催事への参加は販路拡大の効果にとどまらず、その後の経営にも影響を与える可能性があるようです。
サツマイモのイメージを変えるイベント
さつまいも博実行委員会事務局長の石原健司(いしはら・けんじ)さんは、「さつまいも博は生産者をひのき舞台に上げたいという思いで始めた」と話します。当初は2月の開催でしたが、2022年から8月に「夏のさつまいも博」を開催。「どうして夏にサツマイモなの?という人々の興味を喚起することで、生産者の技術が進化していて、夏にもサツマイモが楽しめると伝えることができる」と言います。
石原さんによると、前回の「夏のさつまいも博2022」はお盆明けの平日3日間の開催で1万5000人、2023年2月開催の「さつまいも博2023」では土日を含む5日間で約5万人が来場したとのことで、サツマイモ人気の根強さを示しています。
一方、石原さんは「イベントを通じてサツマイモ農家ってかっこいいし、儲かるというイメージも発信していきたい。そこから、サツマイモ農家になりたいという人が増えることにつながれば」と言います。それも、こうしたイベントの中で多くの消費者と生産者が交流することによって生まれる相乗効果の一つなのかもしれません。
イモ好きにはたまらない「夏のさつまいも博2023」。酷暑の中、屋内で楽しめるイベントなので、夏のお出かけにも最適です。おいしいサツマイモスイーツを食べるだけでも十分楽しいですが、メインステージでは多くのライブなども行われ、夜はアルコールの提供もある「夜のさつまいも博2023」も開催されます。限定メニューや公式オリジナルグッズなども多数あり、楽しみ方はいろいろ! 夏のサツマイモの魅力とサツマイモ生産者の魅力も発見しに、ぜひ足を運んでみてください!
【開催概要】
名称:夏のさつまいも博 2023/Summer SweetPotato EXPO 2023
開催日時:2023年8月17日(木)~8月20日(日) 10:00~20:00(※最終日は17:30まで)
会 場:新宿住友ビル 三角広場
主催・運営:さつまいも博実行委員会
後 援:茨城県/千葉県/徳島県/新宿区/国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
入場は有料。入場料や会場へのアクセスなど詳細は、公式ホームページをご覧ください。
https://imohaku.com/