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【秋の味覚】ブドウ栽培とワイン製造で耕作放棄地対策。成功なるか。

【秋の味覚】ブドウ栽培とワイン製造で耕作放棄地対策。成功なるか。

牛久大仏で有名な茨城県牛久市。小野川と稲荷川が、なだらかな台地に樹枝状に流れ込み形成された「谷津」は、豊かな自然を育んでいます。今、牛久市が頭を悩ませているのが「農業者の後継問題」。とりわけ後継者不足による耕作放棄地は牛久市だけでなく全国的にも年々増加の一途をたどっています。そんな問題を解決するための試みが「牛久市の耕作放棄地再生事業」。後継者のいない農地を希望者が借り受け耕作し、新たな農業の担い手につなぐ試みです。

市の支援と6次産業化が耕作放棄地再生の鍵になる


6次産業化とは、農業などの資源(1次産業)、資源の加工・製造(2次産業)、販売・サービス業(3次産業)と収益源を多角化する経営手法です。6次産業化で収益源を複数確保することが、耕作放棄地再生の鍵となるかもしれません。牛久市では、採れたブドウを原料に、ワインの製造・販売(3次産業)を一貫して行う6次産業化の試みが進んでいます。その一例が第三セクターである「うしくグリーンファーム株式会社」。同社は市内40ヘクタールの耕作放棄地を借り受け、ダイコンやジャガイモ、そしてワイン用ブドウを育てています。ブドウは牛久産ワイン「レガーメ」やブドウジュースに加工し販売。これまでに6名の新規就農者を独立させ、農業の担い手の育成にも貢献しています。

耕作放棄地対策でワイン製造、成功なるか


6次産業化による産物「ワイン」が耕作放棄地を救うのか? この議論に答えが出るのはまだ先になりそうです。新型コロナウイルス感染症の影響などによる飲食店の営業状況の悪化や、異常気象による農作物の収穫の変動などの影響も受け、農業売り上げは予定よりも大きく落ち込みました。農業にはこうした問題がつきものです。また、無事に収穫しワインにできたとしても、次は販促・ブランディングといった壁が待ち受けています。

一方で新たな試みも始まっています。X(旧Twitter)で話題になっているのが、耕作放棄地で「山ぶどう」を無農薬で栽培し、収穫したものを同市にある「牛久シャトー」と連携してワインにするという試みです。
日本古来の山ぶどうを無農薬で育て、ワインにすることで新たなブランド価値にもつながります。今後は地産のワインというブランドだけでなく、消費者の共感を生む試みが耕作放棄地対策で必要になるのかもしれません。

<参考>
農林水産省「全国耕作放棄地面積の推移について」
牛久市議会「牛久市議会だより 特集1牛久市の第三セクター」

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