大手企業との取引で個人農家の域を超える
和食業態「うおまん」をはじめとする人気ブランドを展開する中央フードサービス株式会社。レストラン運営のノウハウを活かし、同社は企業向けの社内レストランを提供するコントラクトフードサービス事業にも力を入れています。その食の現場に、今春マイナビ農業が食材提案で関わりを持ちました。
今回、季節の旬を届ける企画として社内レストランで採用されたのが、ユニークなネーミングと見た目が特徴の「アフロキャベツ」。生産者は、千葉県銚子市で年間500人の訪問客を集める人気観光農園、ヘネリーファームの坂尾英彦(さかお・ひでひこ)さんです。
モコモコとしたアフロヘアの坂尾さんが、畑でのヨガ教室、収穫体験、サイクリングツアーなどを実施。また、インパクト抜群のヘアスタイルや魅力的な企画にとどまらず、柔らかく甘みの強いキャベツも大好評です。
農薬を極力抑え、土作りから丁寧に手がけたキャベツは加熱調理にも生食にもぴったり。和食を得意とする中央フードサービスの料理人によって、キャベツメンチカツ や回鍋肉、キャベツ餃子入り点心定食などに活用され、社員の皆さんからも「アフロ餃子は、焼きと揚げのどちらもおいしかった」といった声が多数寄せられました。さらにこの取り組みの集大成として、レストラン内では即売会イベントも開催。社員食堂で味わったキャベツを、坂尾さんと直接会話をしながら購入できる貴重な機会となりました。「いつも食材がどこから来ているのか考えることは少ないけれど、こうして顔を見て話せると、大切に食べようという気持ちになる」と話す社員の方も。
レストランに訪れた坂尾さんも、「アフロキャベツを使ったメニューのレーンに一番社員が並んでいて嬉しそうなご様子でした。」と嬉しそうな様子。生産者にとっても、“食べてくれる人の顔が見える”ことが大きな励みになったようです。

中央フードサービスが運営する社内レストランが入る株式会社梓設計のオフィス内にて。多くの社員が即売会を楽しむ。