創業の背景――「新しい農業の形に挑戦したかった」
観光果樹園として長年親しまれてきた「吉次園」。
近隣には西南戦争の激戦地もあり、地域の歴史に根ざした園名は、そのまま法人名にも受け継がれています。
果樹園・直営カフェ・菓子工房・物販を有機的につなぐことで、畑から食卓、そしてギフトまで一気通貫の“果物体験”をデザインしています。

「両親の観光果樹園を一歩前進させ、苺を含めた“周年フルーツ狩り”を実現したかった。弟と同時就農し、法人化・規模拡大・カフェ・菓子製造まで広げたのは、『フルーツの可能性を追求したい』という思いからです」(代表・前田正明さん)
吉次園の原点は、“農業×経営”の視点で体験と価値を設計すること。
単に作って売るではなく、「来園者がワクワクする商品・サービス」を軸に、地域の新しい観光・食文化を創っています。
従業員にとってもお客様にとってもワクワクする会社を目指す
吉次園では周年で楽しめるフルーツ狩り・一気通貫の6次産業化・若手・女性が活躍するチーム作りを目指し、現場の声を起点にした改善と挑戦を重ね、体験価値を磨き続けています。

それは「従業員にとってもお客様にとってもワクワクする会社を目指す」と話す前田さん。
例えば周年で楽しめるフルーツ狩りにすることにより来園が安定し、スタッフの仕事も通年で安定し、一気通貫の6次産業化することによって来場者に対する付加価値付けはもちろん、集客力の向上にもつながっています。
来てくれる方に楽しんでもらうためには社員の存在も欠かせません。20~30代の正社員を中心に、地域の主婦層も力を発揮しています。働き続けやすい運営で、定着率が高い組織づくりを心掛けてます。
「ワクワクする会社」であるためには上記のような魅力的で高品質な商品・サービスの提供が必須。
お客様に「ここがあってよかった」と感じていただく存在へ・スタッフ一人ひとりが幸せを実感できる会社づくり
全員が「よかった」と思える環境づくりをしています。
地域とともに――次世代の育成や農業の魅力発信にも注力
先ほどの話の通り、全員がワクワクする環境づくりはもちろん、インターンシップ・研修の受け入れも積極的に行う。
更に園の営みを地域の学びや交流に開き、次世代の育成や農業の魅力発信にも注力。
来園体験を通じて、「果物の背景にある地域の自然や文化」に触れてもらえる場づくりを続けています。

改めな挑戦がここから――耕作放棄地の活用から世界へ
「農業全体の高齢化・後継者不足という課題の中で、私たちができることは大きい。新しいチャレンジを重ね、地域の果樹農業を力強く前進させたい」と前田さん。
2024年からは熊本県農業法人協会の副会長を務め、地域の農業リーダーとしての役割も担います。
「『誰がどう取り組むか』で、農業の将来性は大きく変わる。自分自身を叱咤し、新しいチャレンジを続けていきたい」。
・地域の耕作放棄地を借り受け、規模拡大と生産力強化
・技術力を磨き、高品質フルーツを国内外へ提供
・フルーツ狩りでインバウンド需要を取り込み、施設の魅力を進化など
吉次園の挑戦は、果物をつくる人・味わう人・支える地域、すべてをワクワクでつなぐ“これからの果樹園”の姿を体現しています。

現在はぶどうジュースの海外輸出に挑戦中。百貨店やふるさと納税など、幅広いギフト需要に対応し「高品質フルーツを“体験として味わえる”」価値づくりを深化させます。
素材の力を最大限に引き出した加工品で、熊本の果物を世界へ。現地の嗜好に合わせた味づくりやストーリー発信も視野に、ブランドの国際展開に踏み出しています。
新しいチャレンジを続ける吉次園。これからもさらに磨きをかけて地域の貢献をしていく。

















