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“輸入頼み”の肥料をどう変える?国内肥料資源の利用拡大に向けたシンポジウムin九州【イベントレポート】

“輸入頼み”の肥料をどう変える?国内肥料資源の利用拡大に向けたシンポジウムin九州【イベントレポート】

輸入原料に頼りがちな肥料を、国内の資源で補える時代が近づいています。下水汚泥からのリン回収、食品工場の廃棄物の再利用、牛ふんの堆肥化など、各地で進む取り組みを一度に学び、出展者と直接話せる場が「国内資源肥料シンポジウムin九州」です。本稿では、2026年2月4日にくまもと森都心プラザで開催されたイベントの様子を参加者の感想を交えながらレポートします。

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国内肥料資源の利用拡大に向けたシンポジウムとは

我が国の農林水産業は、今まさにターニングポイントを迎えています。気候変動等による世界的な食料生産の不安定化やロシアのウクライナ侵略など、食料の安定供給リスクが高まっており、食料の安全保障の強化が国家の緊急かつ最重要課題となっています。

農業生産に必要不可欠な肥料の多くは、海外からの輸入に依存しているため、国際市況や原料産出国の輸出動向の影響を受けやすい状況にあります。
こうした状況を踏まえ、持続可能な農業生産を実現するためには、堆肥や下水などの国内資源を活用した肥料の利用拡大と輸入原料からの転換が求められています。

このため、下水汚泥資源や畜産堆肥などの肥料原料を供給する事業者や肥料メーカー、肥料販売事業者、それら肥料を活用する耕種農家等の幅広い関係者が一堂に会し、関係事業者同士の情報交換や連携づくりの場となる「国内肥料資源の利用拡大に向けたシンポジウム」を開催しました。

開催概要

名称:国内肥料資源の利用拡大に向けたシンポジウム in 九州
日時:2026年2月4日(水)13:00~15:30
会場:くまもと森都心プラザホール
目的:管内の先進事例の紹介や新たな技術・知見の提供、連携づくりの場の創出

国内資源肥料シンポジウムについて

なぜ今、「国内資源肥料」なのか

国内資源肥料の利用拡大は、単なる代替策ではなく、次のような複数の課題に同時にアプローチします。

アプローチする課題

・輸入依存リスクの低減(価格・供給・国際情勢の影響を受けにくい構造へ)

・地域資源の循環(下水汚泥、畜産堆肥等を“使える資源”へ)

・持続可能な農業生産(安定的な肥料確保と環境負荷低減の両立)

当日は、講演・事例発表で国内資源肥料の方向性と実践例を共有した後、講師等によるパネルディスカッションのプログラムを実施しました。

12:30~ 受付開始
13:00~13:05 開会・挨拶
13:05~13:45 基調講演 【家畜排せつ物や汚泥などの国内肥料資源の利活用】 /農研機構 田中章浩 氏
13:45~14:00 事例発表①【豚ぷん堆肥ペレットの広域流通促進システムの開発・実証】 /NPO法人九州バイオマスフォーラム
14:00~14:15 事例発表②【再生リンを活用した下水道の資源循環】 /福岡市道路下水道局
14:15~14:30 事例発表③【南国興産株式会社における資源循環を活用した肥料事業の取組】 /南国興産株式会社
14:30~14:40 休憩
14:40~15:30 講演・事例報告の講師等によるパネルディスカッション
15:30 閉会/会場開放 ※交流会会場


参加者の声

シンポジウムの後半では、パネルディスカッションや参加者同士の交流タイムを設けました。
参加者からは「肥料関係の知識が少なく、お三方の説明がとても参考になった」「国内肥料資源の利用は確実に拡大している現状を知り、肥料業界で仕事をしている身として、情報の周知とともに、自分たちでも出来る取り組みは試みるべきだという意識を強く持った」など、具体的な相談ができたことを評価する声が寄せられています。

▼満足につながった主な感想(抜粋)
・国内資源の有効活用の今を知ることができた
・研究機関、肥料メーカー、行政機関の多様な国内資源の活用事例について知ることができた
・再生リンを活用した下水道の自然循環に対する取り組みは参考になった
・業界動向把握のための情報収集ができた
・福岡市の有機リン回収について、先進地事例として聴講できた

まとめ

国内資源肥料は、原料の確保から製造、品質、流通、施用、設備まで関係者が多く、“点”の取組を“線”でつなぐことが欠かせません。本シンポジウムはその架け橋として非常に盛況となりました。
国内資源を活かした肥料利用の輪を広げるために、こうしたマッチングの場が今後も各地で重ねられていくことが期待されます。

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