黒点病のいま — 温暖化で難しくなる防除タイミングと現場の危機感
みかん栽培において黒点病は、収量と品質を大きく左右する代表的な病害です。病原菌は枯枝(主な伝染源)から雨によって飛散し、果実や葉へ感染するため、「雨が降るたびに拡がる」という強い危機感が生産現場にあります。
和歌山県海南市下津町で代々みかん栽培を営む橋詰さんは、400aの圃場で、温州みかん(由良早生、林など)から晩柑類(不知火、春峰など)、レモンなどまで幅広く手がけています。和歌山県が認定する「匠の技 伝道師」にも選ばれた、みかんづくりのトップランナーです。そんな橋詰さんも、近年の気候変動によって、防除タイミングの判断がより難しくなっているといいます。

橋詰さん
「黒点病の予防対策として先ず第一に感染源となる枯れ枝を作らないこと、そして特に6月、7月の梅雨期はみかんの生育において重要な時期であり、この期間の防除がその年の出来を大きく左右します。みかん作りの70%が決まるんじゃないでしょうか。4月に木が動き出して花が咲き、6月中に緑化する。この最初の勝負どころを乗り切れるかが全てです。この時期の防除を1回でも怠り、そこに100㎜くらいの降雨があると半分以上(の果実)が感染してしまいます。 それほど黒点病は恐ろしい病害です」。
みかん作りの成否の大半が決まるこの時期に、いかに安定した防除効果を確保できるかが、生産者にとって重要な課題となっているのです。
「売れるみかん」を作るなら絶対欠かせない!黒点病防除の基幹剤
年間を通じて使える殺菌剤は限られており、特に黒点病防除の要となるマンゼブ剤(ジマンダイセン水和剤の有効成分)は、農薬登録のルールでみかん、かんきつに年間で 使用できるのは4回までと定められています。 この限られた回数の中で、確実に効果を発揮できる薬剤を選ぶことが、生産者にとって最も重要です。
橋詰さんの圃場では、先代の頃から長年にわたり、日産化学のジマンダイセン水和剤を黒点病防除の基幹剤として採用し続けています。

「みかんを商品として販売し、生業とするなら、ジマンダイセンは絶対に欠かせません。別の製品を使用したこともありますが、結局戻ってきますね(笑)。ジマンダイセンを抜いたら、綺麗なみかんはできないですよ」と絶対の信頼を寄せます。
また、近年増加している集中豪雨に対しても、効果の持続性を実感しているといいます。この持続性の秘密こそ、ジマンダイセン水和剤独自の製剤技術『レインシールド®』にあります。
効き方が違う。レインシールド®が、有効成分を雨から守る
ジマンダイセン水和剤は、独自の製剤技術である『レインシールド®』を採用しています。これは、散布後に有効成分が作物上に効率良く付着し、降雨から有効成分を守り、薬剤の効きめを長く維持するために開発された耐雨性向上技術です。その耐雨性は、データにもはっきりと現れています。

出典元:日産化学株式会社
上図では、各累積降雨量での過酷な条件下でもジマンダイセン水和剤はみかん果実上において高い有効成分残存量を維持していることが示されています。
さらに、作物と試験方法は異なるものの 、近年発生が増加傾向にある りんごの褐斑病への防除試験の 結果(下図)においても、ジマンダイセン水和剤は、葉に対しても高い防除価を示しています。ジマンダイセン水和剤を散布した翌日に、1時間に96.5㎜という多量の雨を降らせても安定した効きめを維持していることが確認されています。この『優れた付着性と耐雨性』こそが、橋詰さんが実感する「大雨でも効きが残る」という声を科学的に裏付けるものです。

出典元:日産化学株式会社
現場の「経験則」と「攻め」の防除術

橋詰さんはジマンダイセン水和剤の特性を最大限に活かすため、みかん(温州みかん)への散布に際し、累積降雨量は200㎜、散布間隔は25日を目安として希釈倍率を最大の400倍で使用しています(※)。
「農薬を抜くと必ずロスが出る。防除剤や肥料は、経費として『絶対に必要なもの』という認識です。品質を守るための投資と考えれば、決して高いとは思いません」と橋詰さん。また散布のタイミングについては、
「近年は温暖化による生育の早期化に対応しています。まだ新芽の葉が小さいうちに、樹の懐(ふところ)まで薬液を入れておくのがポイントです。葉が生い茂ってからでは、なかなか中のほうまで薬液がかかりませんから。うちではスプリンクラー散布の設備も入れていますが、手散布で丁寧に、かけムラがないように撒くことも大切です。人間の手でしっかり届けてやることで、難しいみかん作りも成功に近づきますよ」と、基本の重要性を語ってくれました。
また、橋詰さんの営農サポートをするJAわかやま しもつ営農生活センター主任の土谷さんも散布についてのポイントを下記のように語ってくれました。
「ジマンダイセン水和剤は400~800倍で登録されていますが、『いかに多く、いかに長く樹や葉に付着させられるか』が効果発揮の重要なポイントです。農家所得に最も大きく影響する黒点病対策としては、最高濃度である400倍での使用が重要だと考えます。費用面を見ても、1Lあたりの単価は非常に安価であり、コスト負担は限定的です。実際には600倍で使用されるケースが多いものの、予防殺菌剤は『先行投資』と捉えるべき資材です。ジマンダイセンのように、黒点病防除において最も重要で、かつ安価な薬剤こそ、最大濃度・最大量で使用することが、みかんで安定して儲けるためのカギになります。」
※400倍散布は「温州みかん」のみに適用。「かんきつ(みかんを除く)」の使用方法は製品ラベルを良くご確認ください。
60年目の進化。「レインシールド®」とスマート農業への対応
発売から60年以上、現場で選ばれ続けてきたジマンダイセン水和剤。日産化学では、日本国内において長年支持されてきた優れた効果を『レインシールド®』というブランド名で改めて定義しました。
「実は『レインシールド』という言葉を使い始めたのは最近のことです。長年培ってきた『雨に強い製剤力』を、異常気象やスマート農業といった現代の課題に対応する技術として再定義し、『レインシールド®』のブランド名に集約させました。」と語るのは、日産化学マーケティング部の矢澤さん。独自のマイクロカプセル様構造の粒子が作物に効率的に付着し、かつ雨水による急激な有効成分の流亡を防ぎます。この技術があるからこそ、降雨後の残効性に明確な差が生まれるのです。

さらに、この「レインシールド®」の付着力は、最新のスマート農業でも真価を発揮しています。日産化学では現在、無人航空機散布(ドローンを含む)への適用拡大を積極的に進めており、同じくマーケティング部の加藤さんは、
「近年は酷暑や高齢化で、夏場の防除作業が困難になっています。そこでドローン散布の需要が高まっていますが、ドローンは少ない水量(高濃度)で散布するため、薬剤の付着性や残効性がよりシビアに問われます。ジマンダイセン水和剤のレインシールド技術による高い付着性が、少ない水量でも安定した効果を発揮させることができます」と自信を覗かせます。
*ドローン散布は散布条件(飛行経路、風力、風向き等)が防除効果に影響を与えることがありますので、ご使用にあたっては地域の有識者(営農アドバイザーや散布業者)の指導を得ることをお薦めします。
黒点病から果実を守り抜くために!

近畿圏を担当する日産化学の営業の山路さんと橋詰さん。終始笑顔の絶えない撮影となりました。
みかん作りの成否の70%が決まると言われる梅雨時期。この期間の防除を失敗すれば、収穫量が大幅に減少 してしまうリスクもあります。橋詰さんのようなトップランナーが寄せる絶対的な信頼と、科学的に裏付けられた「レインシールド®」の技術力。この二つが揃っているからこそ、ジマンダイセン水和剤は60年以上もの間、黒点病防除の基幹剤として選ばれ続けているのです。
また日産化学では、研究所による試験結果の公開や、営業・技術担当による現地サポート、お客様相談窓口の設置など、技術サポート体制も充実させています。
「雨の年ほど、その差が出る」―。 異常気象が常態化する今だからこそ、雨に負けない確かな「製剤力」を、あなたのみかん作りにも取り入れてみてはいかがでしょうか。
企業情報
■企業名
日産化学株式会社
■製品名
ジマンダイセン水和剤








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