良質なタネイモを守るために欠かせないアブラムシ防除
国内有数の馬鈴薯産地として知られる北海道・羊蹄エリア。その一角を担う喜茂別町で、110年以上にわたり代々タネイモを生産し続けている農家がいます。鳥谷部卓さん(37)はその4代目。20歳で北海道農業専門学校を卒業後、実家の農業を継ぐために喜茂別町へ戻りました。現在は約24haの圃場で馬鈴薯や豆類、ビート、トマト、かぼちゃなど多くの作物を栽培しています。
こうした多品目経営の中で、鳥谷部さんが特に力を注いでいるのが約2haで栽培するタネイモです。
タネイモは地域の馬鈴薯生産を支える重要な「種」。次の世代の作付けにつながるため、高い品質が求められます。
「タネイモは普通の馬鈴薯とは比べものにならないくらい手間がかかります。病気の株を抜き取る作業や圃場の管理など、常に気を配らなければなりません」

タネイモ栽培では横浜植物防疫所による検査が年2回実施され、さらに自主検査も行われています。ウイルス病に感染した株やアブラムシの寄生が確認されると、タネイモとしての出荷に大きな影響が生じます。そのため、ウイルス病を媒介するアブラムシ類の防除は欠かせません。
「検査に合格できなければ収益にも大きな影響が出ます。だからこそアブラムシ防除には特に神経を使っています」
一方で、近年はアブラムシ類の発生が増えていると感じているといいます。
「昔はここまで騒ぐほどの害虫ではありませんでしたが、最近は確実に増えている印象があります。防除にはこれまで以上に気を使いますね」

地区全体で綿密な防除計画を立てて対策を続けているものの、鳥谷部さんは「今後は従来の薬剤ローテーションだけでは対応が難しくなるのではないか」と懸念しています。変化する栽培環境に対応するため、新たな選択肢を探していた中で出会ったのが「エフィコンSL」でした。
エフィコンSLの残効性が検査前の大きな安心につながった
エフィコンSLを初めて知ったのは、JAやメーカーが開催した研修会だったそうです。
「検査前の防除は特に重要なので、効果が長く続くという説明に興味を持ちました。アブラムシ防除では天候の影響で予定どおり散布できないこともありますから、そうしたリスクを減らせるのではないかと期待しました」
鳥谷部さんは毎年、6月から8月にかけて複数の薬剤をローテーションしながらアブラムシ類の防除に取り組んでいます。その中でエフィコンSLは、ウイルス病株の発生リスクを抑えたい重要な時期の防除体系に組み込みました。長い残効性によって、アブラムシの発生を継続的に抑えることを期待したためです。
タネイモ生産者にとって、防疫検査前は一年の中でも特に神経を使う時期です。7月初旬の検査を控えた鳥谷部さんは、6月下旬にエフィコンSLを散布。本来はその後、検査直前に別の薬剤を散布する計画を立てていました。しかし、予想外の長雨によって圃場へ入れない日が続きます。万全を期して組み立てていた防除計画は大きく狂い、不安を抱えたまま検査の日を迎えることになりました。
「本来予定していた防除ができず、正直かなり不安でした。検査前の大事な時期でしたからね」
結局、追加防除ができないまま検査の日を迎えることになりました。それでも大きな問題はなく、無事に検査を乗り切ることができたそうです。
「どうなることかと思いましたが、結果的にエフィコンSLの残効性の高さを改めて実感する出来事になりました」

圃場近くに設置している黄色粘着トラップにはアブラムシ類の飛来が確認されていたとのことで、
「周辺にはアブラムシが来ていたのでしょうが、エフィコンSLがしっかり効果を発揮してくれたのだと思います」と、鳥谷部さんは振り返ります。
天候不順によって予定どおりの防除ができない場面でも、効果の持続が期待できることは大きな安心材料になったようです。
良質なタネイモを次世代へ。ウイルス病対策への期待
アブラムシ類がタネイモ栽培で問題となる最大の理由は、モザイク病や葉巻病などのウイルス病を媒介することにあります。
ウイルス病は、その年のタネイモの生育に影響を及ぼすだけでなく、感染したタネイモを植えた場合には発病した状態で生育してしまう恐れがあります。その結果、馬鈴薯の生育や収量、品質に大きな影響を及ぼす可能性があります。過去には収量が5割減となってしまった生産者もいたそうです。
「収穫した時には分からなくても、翌年植えて初めて異常が見つかることがあります」と鳥谷部さんは話します。
タネイモ生産者は自ら収穫・保管・選別を行いますが、目視だけで健康なイモかどうかを判断するのは容易ではありません。そのため、栽培中の段階でウイルス病の発生リスクを抑えることが極めて重要になります。
こうした課題に対し、エフィコンSLはアブラムシ類をはじめとした吸汁性害虫に対して速やかな行動阻害効果を発揮し、ウイルス媒介抑制を支える防除体系の一つとして期待されています。
今年が初めての使用となる鳥谷部さんですが、その効果を評価するのはこれからだといいます。
「実際に今年収穫するタネイモの評価はこれからですので、現時点ではまだ何とも言えません。ただ、来年の生育を見て良い結果につながれば、さらに信頼できる薬剤になると思います」

防除体系を支える存在として他作物への活用にも期待
鳥谷部さんはエフィコンSLのコストパフォーマンスについても評価しています。
「農家としては、高価でもしっかり効く薬剤を選びたいと思っています。効果が不十分だと追加で散布しなければならず、労力もコストも増えてしまいます」
そのうえで、「エフィコンSLは残効性まで含めて考えると、コストパフォーマンスの高い薬剤だと思います」と続けます。
今年は最も重要視しているタネイモ圃場での使用に限定していましたが、今後は他作物への展開も視野に入れています。
「市販用の馬鈴薯やビートなどにも使ってみたいですね。害虫はどこから飛んでくるかわかりませんし、防除の選択肢が増えるのはありがたいことです」
厳しい検査をクリアしながら良質なタネイモを生産し続ける。鳥谷部さんは、自らの仕事を「地域の馬鈴薯づくりの出発点」と表現します。その現場でエフィコンSLは、アブラムシ防除を支える新たな選択肢として大きな期待を集めています。

取材協力
北海道喜茂別町
鳥谷部ファーム 鳥谷部卓さん
『エフィコン®SL』製品情報
有効成分: アクサリオン®(ジンプロピリダズ) 10.8%
登録番号: 第25005号
性状: 褐色~暗褐色澄明水溶性液体
毒性: 普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)
危険物: 三石・Ⅲ・水溶性
有効年限: 3年
包装: 250ml×20本、500ml×20本(地域限定)
®=BASF社の登録商標
















