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83.5%が助成金・奨励金を利用! 就農希望者の資金調達方法とは

83.5%が助成金・奨励金を利用! 就農希望者の資金調達方法とは

2017年07月29日

経営資源の情報収集先は? 経営資源で苦労したことは? 公的支援措置の利用は? 資金の調達は? 新規就農者の経済面での疑問について、全国新規就農相談センターの相談員の方からのアドバイスをご紹介します。

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83.5%が助成金・奨励金を利用! 就農希望者の資金調達方法とは

「農業を仕事にしたい」と思ったときに、最も大きな壁として直面するのが、資金の問題ではないでしょうか。農業を始めるためには、土地の確保から、施設や機械などの購入、移住費、そして当面の生活費など、さまざまな初期費用を見越しておかなければなりません。

そこで、新規就農した人々の懐事情についてリサーチ。10年以内に新規就農した全国の1万3,282名を対象に行われた「平成28年度新規就農者の就農実態に関する調査結果」とあわせて、全国新規就農相談センターの相談員の方よりいただいたアドバイスをご紹介します。

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経営資源の情報収集先:3割は「市町村」に相談

経営資源の情報収集先:3割は「市町村」に相談

初期費用をすべて自分でまかなえるという方はおそらく少ないと思います。では、経営資金に関する情報をどこから集めればよいでしょうか?

資金確保の情報を集めるために、新規就農者の30.6%が利用したのが、市町村。そして24%の方は「農協」を利用しています。「親、兄弟、親類、知人」に相談した方も22.6%と多く、新規就農者の多くが身近な方に資金の相談をしていることがわかります。

<相談員からのアドバイス>

最近は地元農業の活性化や人口減少を防ぐことを目的に、移住者を経済面などでバックアップする地方自治体が増えてきています。就農する場所を選ぶ際、このような自治体のサポート体制についても十分調べておくと良いでしょう。

経営資源で苦労したこと:「農地・資金・技術」が三大苦労

経営資源で苦労したこと:「農地・資金・技術」が三大苦労

就農時に苦労した点について、就農者の7割以上が挙げたのが「農地の確保」と「資金の確保」です。さらに5割の方が挙げた「営農技術の習得」も、重要な問題点です。

住宅の確保や相談窓口を探すこと、就農地の選択、家族の了解といったことを、「苦労した」と答えた方は2割前後にとどまっています。つまり新規就農時の最も大きな苦労と悩みが、農地と資金、技術に関することと言えるでしょう。

<相談員からのアドバイス>

農業は、会社員のように毎月決まった収入が入るわけではありません。しかも新規に就農しても、農畜産物を販売して収入を得るまでには、肥料代や農薬代などの資金が必要ですし、自分や家族が生活していくための資金も考えなければなりません。ですから、余裕のある資金計画を練ることがとても重要です。

必要な独立資金はできるだけ自身で用意するのが望ましいのですが、国などの補助金や公的な融資制度を活用する方法もあります。農地の確保に関しては、まずは情報収集に向けて相談してみるのが良いでしょう。全国農業会議所が運営する「全国農地ナビ」で、農地の売買・貸借に関する情報を得られます。また、農地中間管理機構が円滑な農地確保を支援する「農地中間管理事業」(※2)というものがあります。この制度を利用して、農地借り受け希望者の募集に対して、応募して選ばれると、農地を借りることができます。

公的支援措置の利用:83.5%が助成金・奨励金を利用

公的支援措置の利用:83.5%が助成金・奨励金を利用

就農には、さまざまな経営資金のサポートシステムが用意されています。新規就農者の実に83.5%が利用しているのが「助成金と奨励金」です。しかも年代別に見ると、20代の利用率は92.0%、30代は85.5%と、若い方ほど利用する割合が高く、助成金などの制度が若年層の就農を後押ししていることがうかがえます。

「助成金・奨励金の交付を受けた」という回答は、平成26年度の調査ではわずか20.8%平成27年度では46.4%だったにも関わらず、平成28年度調査で大きく利用率が伸びています。これは国をはじめ、市町村が独自で、費用の使用目的を限定しない助成金等を設けるところが増えていることの表れでしょう。

新規就農者の利用が多かった、この他の支援措置には「研修の支援助成」、「農地のあっせん」、「機械や施設の取得への助成」があります。

<相談員からのアドバイス>

最近は地方自治体ごとにさまざまな支援制度や助成金制度などが設けられています。まずは各都道府県にある就農相談センターに相談してみるとよいでしょう。自分が立てた経営計画が本当に成り立つか、といった資金面などの相談も受け付けています。

国の支援策で、農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)という制度があります。この制度では、就農直後の経営確立を支援する資金が用意されており、要件を満たせば最長5年間、年間150万円が交付されます。(※3)

資金の調達:42.6%が借り入れを利用

資金の調達:42.6%が借り入れを利用

では、助成金等を利用して、あとは自己資金だけでまかなえるものなのでしょうか。新規就農者のうち、資金を借り入れた方は全体の42.6%。借り入れ先として最も多いのは、日本政策金融公庫の「青年等就農資金」で、借り入れしている方の約半数がこれを利用しています。

また借り入れした方の73.0%が「青年等就農資金」のほか「経営体育成強化資金」、「スーパーL資金」、「農業近代化資金」といった制度資金を利用しており、農協や銀行などの民間資金を利用した人は27.0%にとどまっています。

<相談員からのアドバイス>

制度資金は一般の資金に比べて、低金利で長期間の資金として有効です。ただし、貸付の条件や経営計画などの面をみると、新規就農者にとって難しい場合もありますので、都道府県の新規就農相談センターや農業改良普及所、農協などに相談してみてください。また運営資金については、育てる作目によって大きく異なりますので注意が必要です。

初期投資が決して安くないのが、農業です。しかし就農する人に対して、サポート体制が比較的整っているのも、農業の一つの側面でしょう。就農を考えるのであれば、これらを利用して積極的に相談してみることをおすすめします。

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全国新規就農相談センター
住所:東京都千代田区二番町9-8 中央労働基準協会ビル2F 全国農業会議所
TEL:03-6910-1133
https://www.nca.or.jp/Be-farmer/

参考
※1 平成28年度新規就農者の就農実態に関する調査結果(一般社団法人全国農業会議所 全国新規就農相談センター)
https://www.nca.or.jp/Be-farmer/statistics/pdf/OChagC5X8b3V3NsIcbsm201704071333.pdf
※2 農林水産省 農地中間管理機構
http://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/kikou/kikou_ichran.html
※3 農林水産省 農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)
http://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_syunou/roudou.html

【「農業で働く」という選択肢を提案。全国6都市開催「就農FEST」の詳細はこちら↓】

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