福島から見つめる日本の農業のあり方・がんばろう福島、農業者等の会代表齊藤登さんインタビュー[2/3] – マイナビ農業

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福島から見つめる日本の農業のあり方・がんばろう福島、農業者等の会代表齊藤登さんインタビュー[2/3]

福島から見つめる日本の農業のあり方・がんばろう福島、農業者等の会代表齊藤登さんインタビュー[2/3]

2017年07月31日

福島県二本松市でキュウリや米を生産する齊藤登(さいとうのぼる)さん。自分の野菜を作って販売するだけでなく「NPO法人がんばろう福島、農業者等の会」にて福島県内の多数の農家を結んでいます。東日本大震災を経験し、福島県産の野菜や果物に逆風が吹く中で見えてきた、日本の農業のあるべき形とは。齊藤さんのストーリーを全3回でお送りします。

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福島県二本松市でキュウリや米を生産する齊藤登(さいとうのぼる)さん。自分の野菜を作って販売するだけでなく「NPO法人がんばろう福島、農業者等の会」にて福島県内の多数の農家を結んでいます。東日本大震災を経験し、福島県産の野菜や果物に逆風が吹く中で見えてきた、日本の農業のあるべき形とは。齊藤さんのストーリーを全3回でお送りします。第2回は東日本大震災後の逆境をどのように乗り越えてきたかをお届けします。

ー前回、福島県の野菜からは放射能が検出されなかったとうかがいましたが、消費者の心理は少し違ったのかと思います。実際の売れ行きはいかがだったのでしょうか。

福島県産の作物の流通はほとんど止まってしまい、多くの農家が困っていました。ところが、キュウリの栽培を再開して安全が確認されるよりも前、震災が起きた3月の末日までの間に、ネットショップ上は2,000通以上のお問い合わせがありました。ほとんどが「福島の農家を応援したい」という内容で、福島県で困ってる農家の農産物を二本松農園のネットショップに上げてほしいという声もたくさんありました。

半信半疑でしたが、これだけメールでお問い合わせが来るならニーズがあると思い、震災前の年に採れた米をネットショップで販売してみました。すると、5キロの米20袋が、15分程で完売しました。当時は、消費者の中で福島県の農家を応援したいという気持ちが大きく「ネットショップに上げてくれれば全部買います」という空気がありました。そこで、困っている知り合いの農家の商品を、ネットショップで販売する取り組みを始めました。

さらに、4月下旬頃には、関東のマルシェに出店することにしました。福島県産の農作物への逆風が一番大変だった時期で、福島県の農家はどう思われるのか、関東に行って確かめてみようと考えたのです。

ワゴン車一杯に果物と野菜を積んで、神奈川県川崎市で開かれたマルシェに出店しました。関東の農家に囲まれる中、「福島の農家です。放射能は全部測っていて安全です」と言って販売したところ、たくさんのお客様が集まり、出店者の中で一番売れました。

一体何が起きてるんだろうと思いました。世の中で言われる風評被害ここにはないと感じました。もちろん、福島県のものを買わない人もいましたが、逆に応援したい気持ちでたくさん買ってくれる人もいます。ネットショップでどの野菜も飛ぶように売れていることが証明しています。買いたいと思う人がたくさんいても、小売店や卸しなど、流通で止まってしまい、消費者のもとに福島県の農産物が届いていないだけなのだろうと思いました。

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