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都産都消だからこそ実現 朝採りの高品質な「東京野菜」を消費者へ

都産都消だからこそ実現 朝採りの高品質な「東京野菜」を消費者へ

2017年11月07日

東京都で新しく立ち上がった地域ブランド「東京野菜」では、都内の農家が作った多種多様な野菜を、収穫したその日のうちに店舗まで届けています。朝採れの新鮮野菜を直送できるのはなぜでしょうか。「東京野菜」を立ち上げた、青果の仲卸業者である株式会社大治(だいはる)の社員であり、一般社団法人東京野菜普及会の理事である、堀将人(ほりまさと)さんにお話をうかがいました。

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ミニトマトからパッションフルーツまで 東京の農家の特性が多種栽培を可能に

東京野菜には、現在約60軒の農家が参加しています。およそ120品目の野菜が、契約しているスーパーや飲食店へ出荷されており、練馬区や三鷹市を中心に栽培されている、カリフラワーやミニトマト、世田谷区の伝統大蔵大根、さらには奥多摩のわさびや小笠原村のパッションフルーツなど、バラエティ豊かな野菜や果物が並びます。

これほど多彩な種類の野菜が栽培できるのは東京都だからこそ。実は、東京都は他県にはない多様な栽培地域があるのです。

都内23区と多摩地域は、南の温暖な気候で育つ作物と、北の寒い気候で育つ作物のそれぞれ北限と南限に位置しています。そのため、南北両方の野菜を栽培することが可能です。小笠原諸島では亜熱帯の特性を活かして、熱帯系の野菜を栽培できたり、奥多摩地域の山間部では、標高の高さや清流を利用した農作物が作れます。

さらに、東京は小規模農家が多いため、新品種に挑戦しやすいというメリットがあります。地方の農家で新品種を試験的に栽培しようとすると、畑の面積に比例して収穫量も多くなります。売れるかわからない野菜を大量に生産、保有するのは、作る方にも売る方にもリスクがあります。

しかし、耕作面積が小さければ栽培数も少なくなるので、万一売れない場合もリスクが小さくなります。そのため、次々と新しい品種に挑戦することができるのです。

このように東京都は、多種多様な野菜を栽培するのに適した環境にあるといえます。

地の利を活かした朝採り野菜の直送事業

「東京野菜」は、朝に収穫した野菜をその日の午後に店舗へ卸すという、朝採り野菜の直送を行っています。この取り組みは、都内で栽培しているからこそ、新鮮な野菜をすぐに届けられるという強みを広めるために始まったそうです。

収穫作業が終わる朝10時半頃に、大治の担当者が集荷ルートに沿って契約農家を回り、野菜を仕入れてきます。市場に戻ったら、野菜は配送用のトラックに積み込み、「東京野菜」を扱うスーパーや飲食店に納品します。ただし、ルートのエリア外の農家は別途集荷に行ったり、離島などからは送ってもらったりするため、翌日の配送となります。

通常の集荷の場合、市場を経由して店頭に並ぶまで3日はかかります。それを踏まえると、「東京野菜」の朝採り野菜がいかに新鮮であるかがわかります。この鮮度を可能にしているのは、東京都で栽培しているという地の利にあります。市場から農家まで約1時間の距離にあり、納品先も都内のため、集荷から分荷・配送までの流れをスピーディーに行うことができるのです。

現在、東京野菜は練馬区と清瀬市を中心に、調布市や三鷹市、八王子市、伊豆大島、小笠原諸島などの農家が参加しています。堀さんは、「希望者がいれば他の地域の農家さんとも一緒にやっていきたいですね」といいます。

作付面積が小さいからこそ 一つ一つの野菜に目が届く

前述したように、東京野菜の農家は比較的小規模なため、一つ一つの農作物にじっくり手をかけることができます。

「『東京野菜』のダイコンは、必ず葉のついたものを出荷しています。青々とした葉がついていることで、東京野菜の強みである鮮度の良さをアピールできます。しかし、実だけでなく葉もきれいに作るためには高い技術力が必要で、手間暇かけて育てなければなりません」。

一般流通しているダイコンは、葉を切り落として出荷するため、栽培時に葉の部分をきれいに作ることが求められていません。それだけ東京野菜の農家は、農作物を丁寧に育てているのです。

仲卸業者とのパートナーシップで高品質な野菜を作る

仲卸業者である大治と、農家との距離が物理的に近いことも「東京野菜」の品質向上につながっているといいます。

「天候や病原菌など、農作物には毎年何かしらの問題が発生しますので、こまめに農家さんの畑に足を運び、様子を見てコミュニケーションをとるようにしています。天候の影響で作物の出来が十分と言い切れず、出荷していいか悩んでいる農家さんから相談をもらうこともあります。そんな時には、すぐに現場に行って出来を確認します」。

取引をしているスーパーマーケットの担当者からの情報も、大治を通して農家に伝わるというメリットがあります。「スーパーの担当者は、消費者から『この野菜がおいしかった』という感想や、『もっと、こういう野菜が欲しい』という希望を聞いています。それを私たちが聞き、農家さんに伝えることで、栽培計画に反映してもらっています」。

「東京野菜」の品目の多さ、鮮度の高さ、品質の高さを知り、東京産野菜のイメージが変わった方も多いのではないでしょうか。「東京野菜」プロジェクトでは、今後も活動をアピールすることで、東京都内での生産拡大、農地及び環境の保全を目指していくそうです。「東京野菜」をきっかけに、東京の農業が変わっていくかもしれません。

株式会社 大治

住所:東京都大田区東海3-2-6 東京都中央卸売市場 大田市場内

https://yasai.tokyo.jp/

画像提供:株式会社 大治

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