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生産者の試み

伝統野菜に宿る遺伝資源 育て食べて命をつなぐ

伝統野菜に宿る遺伝資源 育て食べて命をつなぐ

2018年01月06日

品川カブ、滝野川ゴボウ、早稲田ミョウガ、谷中ショウガ、八王子ショウガ、千住一本ネギ、馬込三寸ニンジン、青茎三河島菜、奥多摩ワサビ、練馬ダイコン。これらは皆、東京地域で生まれ育った伝統野菜「江戸東京野菜」です。
安定生産・安定供給の時代の波の中で、一度大きく衰退した各地の伝統野菜の存在が見直されています。そこにあるのは単なる嗜好の変化や過去への郷愁だけでなく、これからの生き方を模索する人々が求める価値観があるからです。

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江戸東京野菜(伝統野菜)と一代雑種(交配種)の野菜

農業

江戸東京野菜とは

江戸期から始まる東京の野菜文化を継承するとともに、種苗の大半が自家採種、または近隣の種苗商によって確保されていた、江戸時代から昭和40年代(1970年代)までのいわゆる「固定種」の野菜です。2017年5月現在、上記10種を含む45種類がJA東京中央会によって認定されています。

固定種と一代雑種(交配種)

「固定種」という呼称は難しく聞こえますが、これは現在、市場に広く流通している「一代雑種(F1品種、または交配種ともいう)」と区別するためにつけられたものです。
日本が高度経済成長を遂げた昭和40年代になると、激増した都市人口の食糧を賄うため、産地から消費地へ大量の農産物を安定的に供給する必要が生じました。
そのニーズに応じて品種改良・育種技術が発達。そこから開発された一代雑種 (交配種)は大量生産・安定供給を可能にする、画期的なイノベーションでした。

商品価値が高かった一代雑種

一代雑種の特長は、どの野菜でも味・風味・形・大きさ・色合いなどのばらつきが少なく、均一なこと。また生産者にとっては、育ちが良いこと。栽培する季節があまり限定されないこと。病気や害虫に強いことなどが挙げられます。つまり手間暇を軽減して育てられるコストパフォーマンスの高い野菜です。
そして消費者にとっては旬に限らず、いつでもどこでも比較的安価で手に入る便利な野菜。つまり当時の価値観としては、双方にとって非常に商品価値が高かったのです。

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