「消費者の信頼感を高めること」がオーガニック栽培実施の理由
では、有機栽培や特別栽培を行っている人は、なぜそのような栽培法を行っているのでしょうか。実施している理由として最も多かったのが「消費者の信頼感を高めたいから」。さらに「より良い農産物を提供したいから」、「地域の環境や地球環境を良くしたいから」、「需要が多いから」といった理由が続きました。
今の時代は、化学肥料や農薬に頼った栽培よりも、安心して食べられるものを作っていることが、消費者の信頼を得ることにつながると考える農家が多いようです。オーガニック製品への需要も高まってきている傾向があり、農家も化学肥料や農薬に対する考え方が、これまでとは変わってきているのかもしれません。
有機栽培における販売価格の満足度は高い
有機栽培は化学肥料や農薬を使用しない分、農家の手間がかかるものですが、販売価格における満足度はどうでしょうか。有機栽培等と特別栽培を行っていると回答した人にそれぞれ、販売価格における満足度を聞いたところ、次のような結果となりました。
有機栽培等を行っている人
・満足している 10.9%
・どちらかといえば満足している 54.3%
・どちらかといえば満足ではない 26.1%
・満足ではない 8.7%
特別栽培を行っている人
・満足している 8.9%
・どちらかといえば満足している 41.1%
・どちらかといえば満足ではない 35.8%
・満足ではない 13.7%
有機栽培の場合は、「満足」と「どちらかといえば満足」をあわせると約65%となり、半数以上が価格に満足している実態がわかりました。しかし、特別栽培のほうは「満足」と「どちらかといえば満足」をあわせてちょうど50%と、有機栽培に比べるとやや満足度が低くなるという結果でした。
有機栽培と訴求したほうが特別栽培よりも販売価格が高くなり、農家にとっては収入が増えるので満足が得られるようです。