サイロがそびえ立つ光景はもう古い 今は俵型飼料があちこちに
かつてはサイレージ作りに欠かせなかった円筒形のサイロですが、維持管理が大変な点が課題でした。牧草が発酵する際に熱が生じて内側が膨張するため、老朽化が進みやすいためです。また、背の高いサイロを使ったサイレージ作りでは、牧草の詰め込み作業やサイレージの牛舎までの運搬作業といった重労働が多というデメリットもありました。
こうした問題を解決するため、サイレージ作りのための農業機械が誕生。「ロールベーラー」と呼ばれる、刈り取った牧草をコロコロとした俵型にまとめることができるものです。別のラッピング専用の機械もあるのでそれを使って、一つ一つをフィルム包装し、1カ月ほど放置しておけば「ロールベールサイレージ」の出来上がりです。
重機を使うことで製造が楽になったほか、ロールベールサイレージは使い切りやすいサイズで、運搬も楽に行えることから広く普及しています。一方で、従来型のサイロの新設はかなり少なくなっています。