地域固有の素材を化粧品の原料へ
2006年9月にスタートした「ふるさと元気プロジェクト」は、日本全国の天然素材を化粧品の原料として製品化するプロジェクトです。また、同時に地域を活性化させる生産者応援プロジェクトでもあります。
具体的には、国産のユニークな性能を持っている素材を発掘し、その素材背景(地域固有の環境や栽培方法など)と性能を組合せることでストーリー化させて販売するというもの。現在、柚子や日本酵母など、約39種類の国産農産物の化粧品原料化に成功しています。
日本の化粧品技術を世界に
プロジェクトの始動は、サティス製薬代表を務める山崎智士(やまざきさとし)さんが、海外の取引先を訪問した時の出来事がきっかけでした。
取引先から「あなたの持ってきた化粧品は品質が良いけれど、どうやって作っているのか」と聞かれて可能な限りの情報を開示しました。ところが「なるほど、それはすごい。しかし、使っている原料はほぼ輸入されたものですね」という答えが返ってきました。当時、日本の化粧品は、原料の90%以上を海外からの輸入に依存していました。その現実を取引先は知っていたようです。
さらに「あなたの作った化粧品は品質が良いけれど、それは技術が良いのではなく、海外の原料が優れているのではないか」と言われたのです。ならば、日本で採れた原料を使って製造することで「日本の化粧品技術の素晴らしさを世界に認めさせたい。オールジャパンでやっていく」と決めたのです。
日本の良さを世界に向けて発信していくため、サティス製薬では「日本ならでは」の価値を次のように考えています。
1. 水で顔を洗う、すすぐといった日本の文化
2. 透明石鹸を作り出したような、日本の技術
3. 植物、温泉などの、日本の天然素材