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アブなすぎる害獣図鑑!農家の敵とその撃退方法 ~タヌキ編~

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アブなすぎる害獣図鑑!農家の敵とその撃退方法 ~タヌキ編~

最終更新日:2018年10月10日

近年、「こんなところにいるとは思わなかった」というイノシシ、シカ、サル、タヌキなどの野生動物が市街地に現れる異常事態が増え、農家への害獣の被害も深刻化しています。2017年度の農林水産省の調べでは、野生鳥獣による農作物への被害状況はおよそ200億円で、その6割が獣類、4割が鳥類(※1)という内訳です。

「アブなすぎる害獣図鑑」第五回は、かわいらしい容姿で山林や田畑を荒らすタヌキの生態と農作物への被害、その撃退方法に迫ります。

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「タヌキ寝入り」という言葉通り 案外ずる賢いタヌキの生態

縁起物のタヌキの置物や昔話、アニメ、丸っこくて愛嬌のある顔をタヌキ顔と称した芸能人が人気になるなど、一般の人にも馴染みの深いタヌキ。古くから全国に生息する野生動物で、人間と共存して親しまれていたこともありましたが、実は山林や田畑などを荒らす厄介者なのです。

タヌキは長い剛毛と柔毛が組み合わさった、湿地・森林での生活に適応した体型の動物ですが、森林での生活がほとんど。夜行性で単独もしくはつがいで暮らし、一度ペアになったら死ぬまで解消しないと言われています。食性は雑食で、幼虫や小動物、果実など様々なものを食べ、水生昆虫や魚介類などの水生動物なども捕食します。冬眠はしませんが、冬に備えて脂肪を蓄えるため、秋にしっかり食べて体重を増加させます。

「タヌキ寝入り」という言葉があるように、死んだふりや寝たふりをして敵をかく乱させる、ずる賢い習性もあります。

※1 鳥獣被害の状況:農林水産省

田畑を荒らし、フンをする タヌキが及ぼす二重被害

近年、異常気象による生態系の変化や生息地である山林が開発により少なくなってきたため、タヌキが市街地に進出し、農家の田畑や山林の近隣住民に多大な被害を及ぼしています。小さい果物が食べられるだけでなく、大きなスイカやトウモロコシなどの農作物にも被害が及び、深刻化しています。

また、タヌキには「ため糞」という特定の場所にフンをするという習性があり、タヌキ同士の情報交換に役立っていると考えられていますが、これが田畑で行われるとたまったものではありません。悪臭がしたり、様々な病原菌を媒介したりすることになり、家畜やペットにも被害が及ぶケースも見られます。

捕獲の箱わなは地域ぐるみで タヌキの撃退は難しい?

タヌキ被害への対策としては、田畑周辺の草刈りなどをして隠れる場所を減らし、柵や電気柵でしっかり囲うことが有効です。わずかな隙間や穴があればそこから侵入してきますので、再三の注意が必要。青色LEDストロボや天敵のオオカミの鳴き声を流すとより効果的です。

農作物のクズや生ゴミの管理もタヌキを寄せ付けない重要な対策です。タヌキは夜行性のため、夜に生ゴミを出しておくと荒らされる可能性が高くなります。防鳥ネットなどを使用し、タヌキのエサ場にならないような環境づくりを心掛けましょう。

タヌキの捕獲には箱わなが有効ですが、一軒だけで行っていても効果は期待できません。地域ぐるみでわなを仕掛けてはじめてタヌキの個体数と被害数を減らすことができます。その際は鳥獣保護法や狩猟法などを遵守しつつ、適切に捕獲を行う必要があります。

タヌキ対策はここに挙げたもののほか、フン被害の清掃があります。フン被害は目に見えない病原菌や匂いが残り、駆除はできても消毒やその後のケアが難しいもの。農作物への被害を減らし、大事な田畑や家畜を守る、農家とタヌキの切実な合戦から今後も目が離せません。

次回もかわいらしいのに憎らしい、農家にとっての意外な害獣をご紹介します。

参考
※1 鳥獣被害の状況:農林水産省

上記の情報は2018年1月20日現在のものです。

 
【アブなすぎる害獣図鑑】シリーズはこちら!

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狩猟できる動物は48種に決められている! 前編・獣類20種

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