フリーな農業スタイルのススメ
―独自の農家育成プログラムに若手が集まっていますね?
その人がもともと持っている知識や特技に、野菜を栽培する技術を組み合わせて、今まで
にないフリーな農業スタイルを編み出してもらうことを目指しています。そのような農家が増えてフリーランス同志のネットワークを築けば、ビジネスチャンスも増えていくのではないかと。
アグリクリエイター、アグリエンジニア、アグリエンターテイナー etc.
―具体的にどんな農業スタイルなのでしょうか?
これから、あらゆる地域で担い手が不足するでしょう。でも、地域の特産品をはじめ、農地や食文化などを大切に次世代につなげていきたいと考えています。
例えば、ある地域で後継者を探しているとして、そこに私のもとで学んだ若手の農家を派遣します。3年ぐらいの間、農業を通じて地域の人と関わりながら、その場所に根ざした“仕組み”を作ります。統計データではなく、その地域での日々の営みから問題を発見し、解決まで導ける仕組みが求められるのではないでしょうか。
―アジア進出も考えているのですか?
これからは、アジア各国から日本の農業技術を学びたいという需要がさらに増えてくると思います。そのようなニーズに対応するためには、栽培技術だけでなく、他国を分析する力や、高いコミュニケーション能力が必要です。アジア進出は時間がかかると思いますが、意欲を持った若い人達が農業に目を向けるきっかけになるのではないかと考えています。